近江八景のうち、「矢橋の帰帆」は矢橋港と石場港を結んだ矢橋の渡しを描いたものであり、連歌「もののふの 矢橋の船は速けれど 急がば回れ 瀬田の長橋」は、ことわざ「急がば回れ」の語源として知られています。現在、史跡が残る矢橋公園から対岸を臨むことは出来ませんが、歌川広重によって描かれた「矢橋の帰帆」のパネルが展示されており、大津に位置する全ての近江八景、言うなれば、琵琶湖の対岸から眺望した湖都大津の大景観を浮世絵で見ることができます。 |
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歌川広重「矢橋の帰帆」 |
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現在、湖国の特徴である広がりとつながりのある風景は、滋賀県と大津市を含む県内景観行政団体(近江八幡市、高島市、彦根市、守山市、長浜市、栗東市、東近江市)からなる「滋賀県景観行政団体協議会」において協力、連携して守り育てることになっており、本年6月には草津市も景観行政団体となる予定です。
協議会のさらなる取組みに期待をするものですが、今後は歴史的、文化的価値を共有する隣接市との連携を個別に強め、一体的な水辺景観、街道景観の形成に努めていくことも大切であると考えることから、近江八景でつながる草津市との連携を目指します。
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