令和3年市議会定例会招集会議

5月19日、令和3年市議会定例会招集会議が開催される。令和3年5月 19 日から令和4年4月 30 日までの 347 日間が会期と決定しました。会議に提出された議案のうち、令和3年度大津市一般会計補正予算(第2号)のうち、大津市テレワーク対応リフォーム補助金について、下記の質疑を行いました。
 
リンク:令和3年度5月補正予算(案)のポイント【PDF】

 

 

大津市新型コロナウイルス感染症対策 大津市テレワーク対応リフォーム補助金について
 
適正かつ公平・公正に予算執行できるかを確認するため、以下、10点、質疑を行います。
 
質問1:大津市が制度設計の参考とした静岡県富士市においては、間取りの変更、作り付け家具設置、宅内におけるインターネットや設備の配線等を対象とする「在宅テレワークに対応するための工事」とあわせ、当該経費を上限とし、玄関手洗いの設置、玄関収納の設置、インターフォンの設置、固定式宅配ボックスの設置等を対象とする「在宅テレワークを円滑に行うための工事」も交付対象工事に含められています。大津市が対象者とする「在宅テレワーク対応リフォーム工事を行う者」とはどういった工事を行う者なのか。大津市が事業目的で定め、整備を推進しようとする「在宅テレワークに係る住環境」の定義とあわせて見解を求めます。

 

質問2: 5月13日に実施された会派説明の後、「在宅テレワーク対応リフォーム工事を行う者」とは、「事業所等に通勤(自宅と勤務地が同一敷地内の場合は除く)する者が、自宅でテレワークを行うために必要なリフォーム工事を行う者」であると追加で説明を受けました。既に自宅でテレワークを行えている者も対象とされるのか、それとも、文字どおり、補助金を活用され、自宅でテレワークを行うために必要なリフォーム工事を行う者が交付対象者となるのか。

 

質問3:大津市は交付の対象者を、在宅テレワーク対応リフォーム工事を行う者、市内に住所を有し、現に居住する者、本市に納付すべき市税を滞納してないこと、工事を行う住宅を所有している者又は住宅の所有者から工事の承諾を得ている者、これらすべてを満たす個人としています。大津市は自らが居住する住宅において、どの程度の割合でオンラインでの就業を行うことを要綱等に定め、要件として補助金を支給されるつもりなのか。その確認方法とあわせて答弁を求めます。

 

質問4:国や地方自治体に勤務される職員も支給の対象になるのでしょうか。

 

質問5:事業所等への在職を証明する主体は申請者なのか、それとも、雇用主(事業主)なのか。

 

質問6:在宅テレワークの実施に伴う就業規則の確認はどういった方針のもとで実施されることになるのか。それとも、されないのか。

 

質問7:在宅テレワークの実績確認はどのような方針のもとで実施されることになるのか。あわせて、雇用主(事業主)にも証明を求めるのかについて、答弁を求めます。

 

質問8:補助金の交付対象とならない工事が含まれる場合、直接工事費や管理経費等が案分され、見積書や請求書を分けて作成されることが想定されます。交付額が適正であるかの精査はどのような方針のもとで実施されることになるのか。

 

質問9:作り付けの机や棚を設置しなければテレワークが実施できないこともなく、大津市が工事の例であげている個室の確保にあたっては、建築基準法上、様々な制約を受けることになります。固定されていない机や棚、パーテーションの設置費用等は補助金の交付対象に含まれないと認識していますが、大津市は市民ニーズをどの様に把握・分析され、当該予算を補正予算に計上されたのか。

 

質問10:大津市は大津市テレワーク対応リフォーム補助金を適正かつ公平・公正に執行するため、今後、どういった検討、対応が必要と考えるのか。これまでの質疑に対する答弁を踏まえて見解を求めます。
 
リンク:大津市新型コロナウイルス感染症対策 大津市テレワーク対応リフォーム補助金制度概要【PDF】
 

 
 
予算決算常任委員会生活産業分科会においても質疑をおこなったうえ、 同委員会全体会において当該予算の組み替えを求める動議を委員長に提出しました。
賛成少数で動議は成立しませんでしたが、在宅テレワークの推進と在宅テレワーク対応のリフォーム工事によって市内産業の活性化を図るという目的の達成を両立させることは期待できないと判断しました。
 
市議会に対する説明資料において、机の設置工事を事例にあげられていますが、既製品でもテレワークは可能です。
作りつけの家具を設置、すなわち工事が伴わないと市内産業の活性化につながらないとの趣旨で答弁がありましたが、床や壁に金物等で固定することに抵抗を感じられる市民は多いと考えます。
 
リンク:議案第75号 令和3年度大津市一般会計補正予算(第2号)の組み替えを求める動議【PDF】  
 
動議の内容を抜粋して転載します。
 
議案第75号 令和3年度大津市一般会計補正予算(第2号)について、市長は、別紙要領により速やかに組み替えを行い、再提出することを要求する。
 

1 組み替えを求める理由

 

(1) 大津市テレワーク対応リフォーム補助金1,000万円について

 

当該補助金は、在宅テレワークに係る住環境の整備を推進することで、新しい生活様式を定着させるとともに、市内業者が在宅テレワーク対応のリフォーム工事を実施することにより、市内産業の活性化を図ることを目的としている。
 
しかしながら、交付の要件にテレワークの内容や頻度は含まれず、新型コロナ感染症拡大防止対策の観点から、より積極的な実施が期待されるにも関わらず、その実績についても申請者に確認は求めないとのことであった。
 
加えて、在宅テレワーク対応のリフォーム工事を実施することを要件にしているが、机や棚、間仕切壁等を建物の躯体や内装材等に固定することは、テレワークに取り組む、また、取り組もうとする市民に多くの制限と制約を及ぼすことになる。
 
テレワークのさらなる推進は望まれるところであるが、当該補助金には、現時点において制度設計に多くの問題点が含まれていると判断する。

 

 

2 組み替えの内容

 

上記の事業に措置された予算を削除した上で、市民及び事業者にとって、より緊急性の高い予算に充当することを求める。
 
 
・・・・・・転載終わり・・・・・・

 
本日、新たな議会人事が決定しました。
今後は総務常任委員会と公共施設対策特別委員会に所属します。
必要な耐震性能が確保されていない本庁舎の整備がこれ以上遅れないよう、所管事務調査等において指摘・提言を行ってまいります。

«
»