庁舎整備の検討状況
3月13日、総務常任委員会に出席。大津市役所庁舎整備の検討状況について総務部より報告を受けました。あらめて4パターンが示されましたが、本館棟を「免振」するパターンと「存知または解体」する解体するパターンがそれぞれ2案含まれていますが、免振改修及び劣化等調査業務(下記資料2ページ赤字②③)を終えないと基本計画には進めないとの方針があわせて示されています。
今ある設計図書を基に不利な条件で検討を行い、免振に伴て必要となる耐震補強の内容についても概算と共に確認されたとのことでしたが、新年度予算案に当該業務に必要となる予算は計上されていません。
さらなる検討によって工事費の増額が見込まれたとのことでしたが、どの程度の予算であれば実施可能と判断するのか!?
免振に多額の予算を必要となることは、「2-C案」を示した時点において分かっていたはずです。
大津市は中消防署用地を選定する目途すら示せていません。
どういった前提が整えば、免振改修業務【1)地盤調査・解析2)建物詳細調査(・基礎試掘・特定天井)3)免振検討業務(・解析・補強検討・施工計画検討)】及び劣化等調査業務【1)不同沈下計測 2)R階スラブレベル計測 3)アスベスト調査】を実施する考えのか?
本日の委員会においては、何のスケジュールも示されることなく、免振に必要となる検討を進める上においての前提条件(どういった課題が整理されれば、下記②③の検討を進めるのか)も示されませんでした。
免振を実施するうえにおいて、上記検討が必要となることは委託業務が完了せずとも判断できることであり、この先、どういた段階を踏まえて必要となる予算を措置する方針なのか、理解するに至りませんでした。
また、そもそも、本館棟を「存知または解体」する案を2案示していますが、「存知」と「解体」は全く意味が異なります。
本館棟においては、庁舎としての機能を確保するための補強を実施しなければならないのですが、来庁者や職員の生命を守るため、目片市長時代に応急的な対応として、柱材を耐震被覆する工事が施工されています。
本館棟及び別館棟については、日本建築学会から保存活用されるべきとの要望書が提出され、「2-C案」を示されるにあっても考慮されたものと認識をしていますが、大津市として何を優先するかも示さないまま、「存知または解体」を一体のものとしてパターンを示すこと自体、比較に値する案になりえないと評価するものです。
委託事業者(設計事務所)からの提案に基づくものなのか!?それとも、大津市からの指示に基づいて示された案なのか!?
業務の検査が終わり、成果物として引き渡された段階において、資料の公開を求めるつもりです。
以前、市長は議会において、庁舎整備については住民投票に及ぶ可能性があるとの主旨で見解を示され、本日も総務部から同様の発言がありましたが、災害対応拠点でもある庁舎の整備に向けた検討を加速させない理由にはならないと考えます。
そもそも、平成16年度に耐震診断を行って以降、15年近くが経過しているにも関わらず、執行部側からこのような発言をされること自体に違和感を覚えます。
市民理解を深めながら、丁寧に検討を進めることは大切なことです。
しかしながら、整備に向けたスケジュールを何ら示されず、さらなる検討に向けた予算も措置されないまま、時間だけが過ぎようとしています。
中消防署の移転に向けた検討についても、大津市の本気度が伝わてきません。
2月通常会議においては、滋賀県が管理する競艇場駐車場を検討に含められているとの見解を示されていますが、11月通常会議で指摘するまでの間、今年度、滋賀県との協議は先送りされていました。
また、庁内検討において0点をつけられた候補地をいまだ選択肢に含められていることについても、まったくもって理解ができません。
参考:谷ゆうじHP 活動レポート 181207
庁内連携は十分に図られているとして、市長は否定されてきましたが、庁舎整備に特化した組織、「庁舎整備準備室」を立ち上げるべきと考えます。
本日、総務常任委員会において説明を受け、あらためてそう感じました。