【越市長にコンプライアンスの遵守を求める決議案を提出】
本会議が開催され、提出された議案についての採決が行われました。平成26年度大津市一般会計予算については、予算決算特別委員会に引き続いて修正案を提出しましたが、賛成少数につき否決をされました。
提出者(山本哲平議員・藤井哲也議員・古尾谷雅博議員)を代表して行った提案説明の内容は下記のとおりです。
これからも議案審査については、是是非非の姿勢で臨んでまいります。
平成26年度大津市一般会計予算修正案提案説明
地方自治法第115条の3及び大津市議会会議条例第10条の規定により、議案第3号平成26年度大津市一般会計予算の修正案を提出します。提案理由は、①本市国民健康保険加入者の平成26年度における大幅な保険料の上昇を抑制するには、国民健康保険事業特別会計への繰り出し額を増額する必要があるため。②ICTを活用したティーチングメソッドの研究開発については、地方財政法が定める合理的な基準によりその経費が算定されているとは認めがたく、予算編成過程に問題があったため。③弁護士を雇用しなければ職員による不祥事は防げないとする、弁護士である市長の政治姿勢に違和感を覚えるためであります。
平成26年度大津市国民健康保険特別会計は、モデル世帯において15%という大幅な保険料の値上を行うものとなっていますが、目標とする収納率92%を達成することは、質疑・一般質問及び予算決算常任委員会における議論を踏まえて極めて困難であると判断しました。消費税が増税される年度でもあり、過去の上昇率を踏まえて抑制すべきと考えることから、財政調整基金から国民健康保険事業特別会計へさらなる繰り出しを行うものです。
また、英語教育に係るICTを活用したティーチングメソッド(情報通信技術を活用した教育の指導方法)の研究開発費については、教育委員会から予算要求が行われていないにも関わらず、市長自らが教育委員会事務局職員に予算編成に必要となる詳細な指示を行い、市長が知人から紹介を受けた大手総合商社の事業モデルが予算措置に大きな影響を与えていることが議会での質問を通じて明らかとなりました。地方財政法では、地方公共団体は、法令の定めるところに従い、且つ、合理的な基準によりその経費を算定し、これを予算に計上しなければならないとされていますが、当該事業の研究開発に要する費用は、合理的な基準はおろか積算根拠すら明確にされておらず、予算編成要綱からも逸脱するものと考えます。そもそも、市長が英語教育の充実やその方法について教育委員会と協議を開始したのは、各部局に指示した平成26年度予算の要求期限後のことであり、その後の教育委員会との協議において、インターネット活用モデル事業費及びカリキュラム作成費として計上された予算がICTを活用したティーチングメソッドの研究開発費として組み替えられています。協議とはいうものの、議会への予算提出に先立って開催された平成26年2月教育委員会定例会の会議録によると、教育長・教育委員会委員長とも予算編成過程における市長の関わり方に強い懸念を示されており、2343万6千円という多額の予算が措置されていますが、研究開発する内容をこれから研究しなければならないのが実情です。よって、これらのことにより、当該予算は予備費に計上したうえ、必要とする経費のみをあらためて措置すべきと考えます。
なお、職員の不祥事防止対策として弁護士を雇用することについては、職員で対応可能な業務や顧問弁護士が担っている業務との精査が不十分であると判断するものです。現在、国においては弁護士の活動領域を拡大するための検討が行われ、日本弁護士連合会においても取り組みが進められているところですが、本市においては大津市職員不祥事防止対策検討委員会が設置されているところであり、不祥事の防止対策については、答申内容を踏まえて総合的に行われるべきと考えます。そもそも、弁護士を雇用するにしても、市民福祉や市民サービスの向上に資することを主眼に置くべきであり、嘱託職員弁護士の雇用に必要とされる879万については、国民健康保険料の上昇を抑制するために特別会計へ繰り出すものです。
なお、越市長にコンプライアンスの遵守を求める決議案を山本哲平議員・藤井哲也議員と共に提出をしました。
これもまた、賛成少数(賛成会派:清正会・みんなの党大津・風・日本共産党大津市会議員団)により否決をされましたが、大津市長におかれましては、コンプライアンスに対する認識をあらためていただきたいと考えます。