【反対討論】
9月通常会議の最終日。平成24年度の決算議案について採決が行われました。所属会派を代表して行った討論内容は下記のとおりであり、3会計の決算の認定には反対をするものです。
議案第137号平成24年度大津市一般会計の決算の認定について、議案第146号平成24年度大津市母子寡婦福祉資金貸付事業特別会計の決算の認定について、議案第150号平成24年度大津市病院事業会計の決算の認定について、清正会を代表して反対の立場で討論します。
議案第137号のうち、福祉子ども部が所管する大津市立保育園維持管理業務委託については、公益社団法人大津市シルバー人材センターから、作業期間を1年間とする見積書が年度当初に提出され、平成24年度においては枝木の選定に壁紙の張り替え、門扉の塗装にフェンスの修理など10の業務が依頼されています。
業務ごとに提出された見積書を確認しましたが、全ての業務が終了した時点で、その合算が年度当初に提出された見積額になることを意識したと思われるものであり、本来であるならば、内訳に数量と単価が記されるべき業務であるにも関わらず、一式計上されている項目が多くみられました。
そもそも、年度当初においてはどういった業務がどれだけ発注されるか確定していないにも関わらず、複数の業務を終えた時点で当初想定した委託金額になることに極めて強い違和感を覚えます。
ちなみに、この業務における平成23年度ならびに平成22年度の実績を確認しましたが、両年度においても1円単位で同様の事実が確認されています。
公益社団法人シルバー人材センターへの随意契約については、地方自治法施行令において認められているところですが、大津市職員ならびに職員であったものの複数名が役員に就任されており、市民に対する説明責任はもとより、随意契約を行うにあたっては、委託金額の妥当性を含め、より公明正大に執行されなければなりません。
予算編成の庁内分権を推進するのであれば、経常経費として枠内事業に位置付けられた事業の適正な執行を強く求めるものです。
また、また、市長マニフェストに基づき実施された、大津市立中学校スクールランチ事業公募型プロポーザルについても、適切でなかったことが大津市入札事務適正化検討委員会によって明らかにされていることから、決算の認定には反対をするものです。
なお、ガス事業のあり方検討業務委託については、成果物として受け取った報告書の訂正を今年度になって委託業者に求めています。客観性が担保されなければならない業務において、こうした行為は相応しくないことから、今後は十分に留意いただきたと申し添えます。
議案第146号については、監査委員からも厳しく指摘がなされていますが、滋賀県からの権限移譲後、円滑な事務処理を可能とするシステムの構築が今もって図られておらず、平成24年度においては、適正な債権管理が確立されていなかったことから、決算の認定には反対をするものです。
議案第150号については、分割発注に至った経緯が不明瞭な随意契約が確認されたところであり、医療機器の購入過程においても課題が見受けられたことから、決算の認定には反対をするものです。
なお、閉会後に行われた全員協議会において、委託内容が変更となったJR大津駅利用者等に対するニーズ調査業務委託について執行部から説明がありました。
業務報告書の作成範囲や契約工期は審査時における説明内容と異なるものであり、現時点においても不明瞭な記述が見受けられました。
本来であるならば、予算を査定する段階において委託内容の精査を行っておくべきであり、業務内容に見合う委託金額が審査の対象となるべきです。
9月補正予算においては、当該予算に関係する2種類の修正予算案が提出をされましたが、議会における審査を形骸化させかねない行為です。
私からの「検討が不十分であったのではないか?」との質問に対し、大津市長はそうではないと答弁されました。
そうであるならば、今後はさらなる検討を行って予算計上いただきたいと考えます。