【委託金額の妥当性】

 予算決算常任委員会教育厚生分科会に出席。平成24年度大津市一般会計の決算の認定についてのうち、福祉子ども部ならびに教育委員会の所管する部分、また、平成24 年度大津市母子寡婦福祉資金貸付事業特別会計の決算の認定について審査を行いました。

福祉子ども部が所管する大津市立保育園維持管理業務委託については、公益社団法人大津市シルバー人材センターから、作業期間を1年間とする見積書を年度当初に徴取され、平成24年度においては枝木の選定に壁紙の張り替え、門扉の塗装にフェンスの修理など10の業務が依頼されています。

業務ごとに提出された見積書を確認しましたが、全ての業務が終了した時点で、その合算が年度当初に提出された見積額になることを意識したと思われるものであり、本来であるならば、内訳に数量と単価が記されるべき業務であるにも関わらず、一式計上されている項目が多くみられました。

そもそも、年度当初においてはどういった業務がどれだけ発注されるか確定していないにも関わらず、複数の業務を終えた時点で当初想定した委託金額になることに極めて強い違和感を覚えます。
ちなみに、この業務における平成23年度ならびに平成22年度の実績を確認しましたが、両年度においても1円単位で同様の事実が確認されています。

これまで議員として数多くの見積書を確認し、一級建築士として積算業務にも携わってきましたが、担当課が委託金額を妥当と判断してきた根拠が私には理解できません。
財政課の査定を受けていない枠内予算の不適切な執行は、予算編成の庁内分権を根底から否定しかねない行為です。
経常経費に対する部内のチェック体制については、他部局も含めて調査を継続してまいります。

教育委員会が所管する事業については、施設の維持管理等に着目をして審査を行いました。
厳しい予算ではありますが、劣化の具合を見極めて効果的な維持管理に努めていただきたいと考えます。
以前、仕上げ材の劣化を長期間にわたって放置したため、下地材まで修繕が必要となった施設の事例を質疑・一般質問で取り上げました。
事故や不具合を未然に防ぐという視点を忘れないでいただきたいと思います。

母子寡婦福祉資金貸付事業については、滋賀県からの権限移譲後、円滑な事務処理を可能とするシステムの構築が今もって図られていません。
監査委員からも厳しく指摘がなされていますが、平成24年度においては適正な債権管理が確立されておらず、今年度中に改善を図るとのことでした。

 

 

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