【検証すべき事象とは!?】
本会議の再開に先立ち開催された議会運営委員会において、先の議会運営委員会において大津市議会湖誠会が提出する意思を明らかにしていた決議案「笠松拓史副市長の解職を求める決議(案)」及び「富田眞教育委員会委員の罷免を求める決議(案)」については、両決議案に共通して再度、内容を検証すべき事象が生じ、この検証には時間を要するため、本日の本会議には上程せず、延期したい旨を議長に伝えられたとの報告がありました。
「検証すべき事象」が何であるかについて、議会運営委員会委員から質問されることはなく、全く理解できないまま委員会は終了となりました。
議会運営委員会において異論がなかったとはいえ、延期になる理由が不明確なままでは、議会として市民に対する説明責任を果たすことができないと判断。
議長に対して各派代表者会議の開催を要請しましたが、実現することはありませんでした。
2度に渡って開催された総務・教育厚生連合審査会の終了にあたって、審査会委員長(総務常任委員会委員長)が「市長は地方自治体を代表する立場を再確認され、各執行機関との連携を密にした市政運営に当たられたい」と市長の姿勢をただされていること、また、笠松副市長を副本部長とする災害対策本部が設置されている事などを踏まえ、両決議案には反対する意思を示していました。
特に教育長を務める富田教育長を罷免することは、教育委員会の運営に与える影響もさることながら、学校現場に与える影響も大きいと判断しており、採決にあたってはこれらの事を会派を代表して山本議員が討論申し上げる予定でしたが、機会そのものがなくなってしまいました。
私には、「延期」された理由が理解できません。
笠松副市長の担任する事務に、「教育長、教育委員会の事務局の職員及び教育委員会の所管に属する教育機関の職員に補助執行させている事務」が含まれていることを踏まえるならば、市長と教育委員会との連携を求めていることに矛盾するのではないかと考えます。
本日、私を含む4会派の代表(伊藤茂議員、藤井哲也議員、古尾谷雅博議員)によって提出を行った修正予算案については、賛成少数で否決をされました。
今後は執行状況に対してしっかりとチェックを行い、効果を検証してまいります。
なお、提案説明については下記のとおりとなっています。
議案第132号 平成25年度大津市一般会計補正予算(第7号)のうち、款・土木費 項・都市計画費のうち、JR大津駅利用者等ニーズ調査事業費(450万円)及び款・農林水産費 項・農業費のうち、農業振興推進費に含まれる特産品開発試作経費(66万6千円)を予備費に計上する修正予算案を提出します。
地方自治法において地方公共団体はその事務を処理するにあたっては、住民の福祉の増進に努めるとともに、最小の経費で最大の効果を挙げるようにしなければならないとあるが、JR大津駅利用者等ニーズ調査事業費及び農業振興推進費のうち特産品開発については、不確定要素が多い事から最大の効果を挙げることは現時点で困難であり、事業実施手法にも問題があると考えます。
JR大津駅利用者等ニーズ調査事業費については、駅舎の一部を行政財産として整備することの妥当性を判断するために実施されるものと理解していますが、方向性の決定に大きな影響を与える駅舎の耐震診断が未実施であることなど、予算の執行による効果が現時点で不明確であり、委託期間についても駅の再生に係る本市の役割や関わり方を検討するには十分な期間ではないと判断するに至りました。大津駅周辺においては再開発ビルが建設され、保育所の整備等が予定されています。大津駅舎については駅前広場の再整備も念頭に置きながら検討すべき課題でもあり、現時点での予算執行は妥当でないと考えます。
また、特産品開発経費については、お酒の試作を大津市が主体となって行う目的が不明瞭であり、また、試作後の展望についても不十分であると判断するに至りました。 そもそも、「みずかがみ」は近江米の一等米が減っている現状を踏まえて育成されたものであり、今、大津市が取り組むべきは、滋賀県と連携して食米として普及させることであると考えます。失敗を恐れずに挑戦をする姿勢は評価するものですが、市民や事業者と共有する明確なビジョンがない中での予算執行は時期尚早であると考え、修正案を提出するものです。