【2月定例会閉会】
大津市議会2月定例会が閉会。清正会他2会派に所属する議員で提出をした平成25年度一般会計
予算案については、賛成少数で否決されました。提案理由は下記のとおりです。
議案第1号平成25年度大津市一般会計予算修正案について、提案説明を行います。提案理由は、平成25年度予算編成要綱においては、社会情勢の変化と住民ニーズを的確に捉えた真に必要な事業費を計上するものとしているが、(仮称)ブロガーによる観光情報発信事業の実施手法はこれに見合うものでないと考えるためであり、内容は、歳出、款7章商工費、項2観光費4億4,946万8,000円を4億4,826万3,000円に、款13予備費、項1予備費1億円を1億120万5,000円に改めるものです。
(仮称)ブロガーによる観光情報発信事業は、大津の知名度を向上させるため、ブログを活用した観光情報発信力の強化を図ることを目的とした事業と説明を受けていますが、予算額のうち、100万円は10名程度のブロガー(ブログを書いてくれる人)の募集及び選考を行う事業者への委託料であり、残額が報奨費となります。事業者はプロポーザル方式にて決定し、報奨費については居住地からの移動距離に応じて支払いがなされる予定となっていますが、提案者4人はなぜ、全国からブロガーを公募する必要があるのか、疑問に感じています。多くの方がアクセスをされるブログにおいては、他都市の観光情報も同様に発信されているわけであり、当然、トップページも更新もされていくことになります。 税収からなる100万円の委託料を支払って行政が主体的に実施すべき事業内容であるとは思えません。
また、大津市へ観光に来られる方がインターネットで情報を収集される場合には、「大津市 観光」などで検索される場合が多いと考えます。 現在、検索サイトで上位にくる大津びわ湖観光協会のHPには、「さとやま編」「まちなか編」「比良編」「木戸編」から構成される「大津市観光特派員ブログ」がリンクされています。興味深い内容ではあるものの、「まちなか編」において紹介されているラッピング電車はアニメ「けいおん」のものであり、官民一体となってPRに取り組むアニメ「ちはやふる」のものではありません。社会情勢の変化と住民ニーズを的確に捉えた真に必要な事業費とするならば、こうした事業を効果的に継続・発展させるべきと考えます。
大津市は新鮮な目線での情報発信に期待をされているようですが、本市には他都市から多くの方が転入をされており、住まいされていながら行かれたことのない観光地やお店が多数あるはずです。大津市はまちづくりの基本姿勢を三者協働と定めていますが、おおつ広報などを通じて市民・事業者に協力を求めれば、大津びわ湖観光協会や大津市の観光ホームページからこうした皆さんの声を発信することは可能であり、例えば、小さな子どもがおられるご家庭でも楽しめる観光施設や食材にこだわっている飲食店等を親の目線で紹介いただくなどすれば、情報発信力の向上だけでなく、郷土愛を育むことにもつながると考えます。フェイスブック等のソーシャルネットワークサービスを合わせて活用いただければ、お店のさらなるPRにもつながり、リピーター効果や口コミ効果も期待できます。 今年度、観光振興対策特別委員会で宿泊事業者を対象に調査をさせていただいた際に寄せられたご意見、また、日頃から観光活性化に取り組まれる地域住民の皆様から寄せられるお声を踏まえても、当該事業は現下の厳しい財政状況において実施するには相応しくないと考えます。
そもそも、(仮称)ブロガーによる観光情報発信事業は内示の段階で予算計上されておらず、二役査定において復活要求がなされています。もともと、予算要求されていなかった事業がなぜ復活要求の対象となったのか。より効果的かつ持続可能な形での事業実施手法について、さらなる検討が必要であったと考えます。 ITを活用しての観光情報の発信には賛同するものですが、予算編成要綱にも記されているように、社会情勢の変化と住民ニーズを的確に捉えて実施いただきたいと考え、修正予算案を提出するものです。
過去には新聞にも取り上げられた事業手法と伺いました。
ただ、多くの人に見てもらうことだけが目的であるならば、それでもいいと思います。
しかしながら、その上で大津市民に何が残るのでしょうか。
事業手法ありきであったとしか私には思えません。
ブログをご覧になられて大津観光に来られた方の人数が効果として把握出来る分けでもありません。
私は、大津市が三者協働に取り組む姿勢に物足りなさを感じています。
谷 祐治