登壇

9月5日、下記5項目について質疑一般質問を行いました。答弁内容については後日、あらためて更新させていただきます。この度の質疑一般質問においては、特定天井を有する公共施設、また、耐震性能が不足する公共施設の安全性を早期に向上いただきたいと考え、指摘・提言を交えて複数の質問を行いました。
 
耐震性能が不足することを認識されてから、随分と年数が経過している施設が存在します。
公共施設マネジメントの観点から、施設運営の今後のあり方について検討を深めていただくことは重要と承知していますが、大地震はいつ発生するか分かりません。
 
令和
47月に改定された大津市公共施設総合管理計画において、公共施設の耐震化については、大津市既存建築物耐震改修促進計画に基づき耐震化を進めていく方針が示されています。
施設そのもののあり方について議論を必要とするのであれば、早急に方向性を決定され、対策を講じられる必要があると考えます。
 
リンク:大津市ホームページ 大津市既存建築物耐震改修促進計画  
 
リンク:大津市ホームページ 大津市公共施設総合管理計画(令和4年7月公表)


令和6年6月通常会議 谷 祐治 質疑・一般質問(一部要約して掲載しています)
 

 
〇市有施設における特定天井の安全対策について
 

平成233月に発生した東日本大震災においては、大規模空間を有する建築物の天井が脱落する事例が多数発生し、かつてない規模で甚大な被害が生じました。これらの被害を踏まえ、平成2641日、建築基準法施行令39条に第3項及び第4項を追加する改正が施行され、「特定天井」が定義されました。特定天井とは吊り天井であって、①居室、廊下その他の人が日常立入る場所に設けられているもの、②高さが6メートルを越える天井の部分で、その水平投影面積が200平方メートルを超えるものを含む、③天井面構成部材等の単位面積質量が2キログラムを超えるもの、以上のいずれにも該当するものであり、国土交通省の告示において、大臣が定める技術基準に従い、脱落防止対策を講ずべきことが定められています。
 
この項の一般質問を行うにあたり、脱落によって重大な危害を生ずるおそれがある天井(以下、特定天井)を有する市有施設の現状ついて、建設部建築課に聞き取り調査を行いました。その結果、現時点で11の市有施設、具体的には市民会館(大ホール・ホワイエ)、瀬田公園体育館(アリーナ)、仰木太鼓会館(大ホール)、葛川少年自然の家(プレイルーム・ホールB)、和邇文化センター(客席)、生涯学習センター(アトリウム・客席)、北部地域文化センター(客席)、におの浜ふれあいスポーツセンター(ピロティ・アリーナ)、伝統芸能会館(劇場)、和邇図書館(閲覧室)、北部学校給食共同調理場(調理室)に特定天井が存在するとのことでした。これまでの間、大津市において必要な改修工事が行われたのは、耐震補強工事にあわせて対策を講じられた和邇市民体育館のみであり、同体育館を除く11の市有施設のうち、現時点で長寿命化計画(個別施設計画)を策定されているのは、和邇文化センター、北部文化センター、北部学校給食共同調理場の3施設となっています。
 
大津市にとって、参考になると考える神奈川県横浜市の取り組み事例を紹介させていただきます。平成273月、横浜市は101施設(137室)を対象として、公共建築物天井脱落対策事業計画を策定されました。横浜市防災計画「震災対策編」における災害時の施設用途及び公共施設の耐震化整備方針に準じて対象施設を分類され、目標年次を定められています。既に再整備計画などが検討されている施設については、その中で対策を講じられ、分類別の各施設の優先順位は、脱落危険度、災害時に果たすべき機能の重要度、改修技術や交付金の動向などを勘案しながら定められています。なお、計画終期である令和7年度には、全ての改修工事を完了する見込みと公表されています。
 
次年度からを計画期間とする次期大津市行政改革プラン案においては、公共施設マネジメントの推進を取り組み方針の一つとされ、公共施設の計画的整備の検討を新たな取り組み項目とされています。公共施設の適正化と個別施設計画に基づく長寿命化事業を推進することについて賛同するものですが、脱落によって重大な危害を生ずるおそれがある天井の安全対策については、できるだけ早期に実現させなければなりません。そのためには、吊り天井の危険度や地震発生時における避難所に指定されているかなどを踏まえ、改修工事の優先順位を明確なものとしたうえで、既存もしくは新たに策定される長寿命化計画(個別施設計画)と整合を図りながら取り組みを進める必要があります。

特定天井に係る法令の改正施行から10年以上が経過しました。脱落防止対策を講じられていないことにより、数多くの市有施設が既存不適格建築物となっている現状に対して、大津市は危機感をより一層、強く持たれるべきと考えます。大津市は今後、どの様な方針のもと、脱落によって重大な危害を生ずるおそれがある天井の安全対策に取り組んでいくつもりなのか。現状における課題認識と特定天井に特化した対応方針を早急に明らかにすることについて、合わせて答弁を求めます。
 
答弁:総務部長
 
市有施設における特定天井の安全対策についてでありますが、特定天井を含む非構造部材については、地震発生時の安全性を確保するため、長寿命化改修時に併せて改修を行うなどの対応を検討するよう、平成27年度に該当施設の所管所属あてに通知したもので、整備の必要性を認識していることから、議員お述べの通り、令和5年度に和邇市民体育館を改修したところです。
 
現在、公共施設マネジメントの取組の中で、施設としての在り方検討に必要な評価方法を整理しており、これを踏まえて大規模改修等の対策の優先順位についても見極めをしていく予定であり、この中で特定天井の改修も検討してまいります。
 
再質問
 
質問に当たり、特定天井に係る法令の改正施行から10年以上が経過し、その上で数多くの市有施設が今もって既存不適格建築物になっている現状に対して、危機感をより一層強く持っていただきたいということを申し上げて質問させていただきました。平成27年度、非構造部材についても改修していきましょうということで通知がなされているのですが、結果としてまだ一つの施設、和邇市民体育館しか改修が行われていません。危険だと思います。その認識は持っていただいていると思うのですが、今後の取組に対するお考えを、改めてこの点踏まえてお聞かせいただけないでしょうか。
 
答弁:総務部長
 
危機感の認識、どのようにお持ちかというような御質問でございました。施設の維持管理につきましては、その安全対策についても、基本、所管所属で担っているところであります。そういった中で、平成26年に建築基準法施行令の改正が施行され、先ほど答弁申し上げましたが、平成27年度に長寿命化改修時に合わせて改修を行うなどの対応を検討するよう、所管所属宛てに通知したというところでございます。その後、和邇市民体育館については対策を講じたところでございます。そして、和邇図書館ですが、昨年度に基本設計を終えたところでございます。
 
そういった中で、引き続きほかの施設についても整備の必要性というのは認識をしているところですが、来年度、次期行政改革プラン、これは今まだ案の段階でございますが、取組の項目の一つとして、公共施設の計画的整備の検討というのを掲げているところでございます。これにも基づきながら、先ほど答弁いたしましたけれども、施設としての在り方検討に必要な評価方法を現在整理しているとこでございます。そういったことも踏まえまして、大規模改修等の対策の優先順位について見極めていく予定をしているというものでございます。

 

 
〇旧耐震基準で建築された児童館の耐震性能確保に向けた取組みについて
 

令和68月通常会議において、比叡ふれあいセンターを今年度末で廃止し、同一建物内に開設されている坂本児童館のみを存続させる方針が示されました。令和4年度末には中ふれあいセンターが廃止をされており、現在は同様に皇子が丘児童館のみが開設されています。比叡ふれあいセンター及び中ふれあいセンターについては、それぞれ平成26年度と平成28年度に建築物の構造耐力に関して審査・判定業務を行う第三者機関から建築物耐震判定評価書の交付を受けています。しかしながらこれまでの間、両施設とも判定評価に基づく耐震補強工事を実施されておらず、児童福祉施設として必要とする耐震性能を有しないまま現在に至っています。
 
大津市既存建築物耐震改修促進計画において、社会福祉施設である児童館は防災上特に重要な施設と位置付けられており、令和7年度末における当該施設の耐震化率の目標は100%とされています。大津市は両建物を指定緊急避難場所及び指定避難所に指定していますが、耐震性能が不足するため、地震災害の際には利用できないとされており、防災上の観点からも早急な対応が求められます。
 
令和47月に改定された大津市公共施設総合管理計画において、公共施設の耐震化については、大津市既存建築物耐震改修促進計画に基づき耐震化を進めていく方針が示されています。両児童館においては、耐震性能を確保するために必要となる予算を早急に精査され、策定される予定の長寿命化計画(個別施設計画)と整合を図りながら、早期に耐震化を図るべきと考えます。なお、膳所児童館については、旧耐震基準で建築されており、耐震診断及び耐震改修計画の作成にも至っていません。
 
大津市はどの様な方針のもと、旧耐震基準で建築された坂本児童館、皇子が丘児童館、膳所児童館の耐震性能を確保していくつもりなのか。児童館の将来ビジョンと耐震化に向けた今後のスケジュールとあわせて見解を求めます。
 
答弁:福祉部長
 

1点目の旧耐震基準で建築された児童館の耐震性能確保に向けた取組みについてでありますが、児童館は地域子育て支援拠点としての機能やこどもの居場所としての役割を担っていることから、今後も現在の機能を維持していく考えであります。こうしたことから、児童館の耐震化については、昨年度、皇子が丘児童館のアスベスト調査を実施し、今年度は膳所児童館の実施を予定しております。引き続き耐震性能を確保する方策について検討してまいります。
 
再質問
 
耐震性能の確保に向けた取組についてです。
 まずもって、児童館については、今後も機能をしっかり有されていく方針を改めて示されました。アスベストについては、現在取組を進められているということであり、耐震化についても今後、取り組んでいかれるとのことでした。初問でも申し上げましたが、大津市既存建築物耐震改修促進計画においては、令和7年度末を児童館の耐震化、目標100%で進められています。スケジュール感を明確にされて対応していかれないと、この100%の実現には至らないと危惧するものです。この点改めて答弁求めます。
 
答弁:福祉部長
 
耐震性能の確保に向けた具体的な計画ということかと思います。初問で答弁させていただきましたとおり、坂本児童館についてはアスベスト調査を行い、今年度は膳所児童館の調査を予定しております。初問でもお答えいたしましたが、児童館のいわゆる地域子育て支援拠点としての機能、子どもの居場所と、いわゆる不特定多数の子どもが集まる施設ということも重々意識し、最近の地震発生状況なども考慮した形で、耐震性能の確保に向けては計画的な考えで進めていきたいというふうに考えております。
 
再々質問

計画的にとおっしゃられました。もう一度申し上げます。既に計画として作成されている大津市公共施設総合管理計画において、公共施設の耐震化においては、先ほど来申し上げている大津市既存建築物耐震改修促進計画に基づき、耐震化を進めていかれる方針を既に示されているんですよ。計画的に進められていくのであれば、令和7年度末までに耐震補強を終えていただかないと駄目なんです。この点をしっかり踏まえていただいて、スケジュール感を持っていただけるかどうかということを再質問で問うてます。もう一度、見解を求めます。
 
答弁:福祉部長
 
まず、耐震についての経過でございますが、まず、議員も初問で述べていただいたとおり、ふれあいセンターの在り方について、まず検討していたということがございます。その点を令和3年12月の教育厚生常任委員会で報告させていただき、在り方を検討している状態で、耐震改修と併せてふれあいセンターを児童館として活用するための内部改修工事を含めた工事等をすることは困難であったと考えております。比叡、中、膳所ふれあいセンターについては、児童館として活用するということで今現在に至っているわけでございます。
 
また、所管が子ども・若者政策課に統一された令和5年度に耐震改修に向けたアスベスト調査にも着手しており、再度同じこととなりますが、今後もこのことは意識しながら計画的に進めていきたいと考えております。
 
再々再質問
 
来年度中という、既に大津市が掲げて、市民に対しても周知されている計画の年度を意識されないというふうにも取れるんですが、どうなんでしょうか。改めてお聞かせください。
 
答弁:福祉部長
 
繰り返しの答弁となりますが、やはり耐震が例えば未実施であるとか、耐震の診断もできていないという施設も抱えていることですから、それらについて費用対効果等も含め、計画的に耐震性能の確保については取り組んでいきたいと、そのように考えております。
 
再々再々質問
 
費用対効果ってどういう意味ですか。
 
答弁:福祉部長
 
児童館としての、先ほど申しました、現在の機能を維持していく考えで、例えば耐震のことだけ行うのか、併せて、例えば内部の造作等の工事をするとか、いろいろな観点からも検討する課題はあるかと思っております。
 
〇「おおつっこ相談チーム」の体制強化に向けた取組みについて
 

大津市子どものいじめの防止に関する条例において、大津の子どもをいじめから守る委員会は毎年の活動状況を市長に報告すること、また、市長は報告の内容を市議会に報告し、市民に公表することが定められています。令和6年7月、大津の子どもをいじめから守る委員会から令和5年度活動状況報告書が公表されました。ここで、同委員会委員長の巻頭言から下記の内容を引用させていただきます。
 
『文部科学省が公表する「令和4年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果について」によれば、小中学校、高等学校及び特別支援学校におけるいじめの認知件数は681,948 件(10.8%増)、小中学校における不登校の児童生徒数は299,048人(22.1%増)と報告されています。いずれの事象も過去最高であり、小学校低学年における増加が顕著となっています。学校現場でも対面で直接関わり合う授業、生活が戻ってくるなかで、コロナ禍の影響はより顕在化し、いじめ、不登校は急増してきました。 大津市のいじめ対策推進室に寄せられる相談の延べ対応回数も、長期継続事案が減ったために昨年度よりは減少していますが、依然として高い水準を保っています。また、保護者からの相談の割合も増加傾向にあり、保護者の抱える不安感への支援も重要な課題となっています。こうした状況に対して、昨年の報告書でも述べましたが、現在3名で対応している相談調査専門員について、早急な体制強化が必要と考えています。』巻頭言からの引用は以上となります。
 
リンク:大津市ホームページ 大津の子どもをいじめから守る委員会 活動状況報告書

 
平成25年度から令和元年度までの間、相談調査専門員は弁護士を含む、4名から5名の人員が配置されてきましたが、いじめ対策推進室を市民部から政策調整部に移管され、教育委員会との所掌事務の見直しを行われた令和2年度以降、総数は3名で推移しています。大津市は今年度から令和10年度を計画期間とする「第3期大津市いじめの防止に関する行動計画(大津市いじめ防止基本方針)」において、いじめの未然防止を図るため、「おおつっこ相談チーム」の認知率を小中学校において高める方針が示されています。いじめの未然防止とあわせて基本施策に位置付けられている、いじめの早期発見、いじめの対処に係る具体的な施策の充実を図るうえにおいても、いじめ対策推進室に配置されている相談調査専門員に期待される役割は大変大きいと考えます。

大津市長は大津の子どもをいじめから守る委員会から報告された令和5年度活動状況報告書において、同委員会委員長が相談調査専門員について、2年続けて早急な体制強化が必要との考えを示されていることをどの様に受け止めておられるのでしょうか。「おおつっこ相談チーム」の体制強化に向けた今後の方針とあわせて見解を求めます。
 
 
 
答弁:政策調整部長
 

「おおつっこ相談チーム」の体制強化に向けた今後の方針についてでありますが、いじめ対策推進室におけるいじめの相談窓口では、現在、相談調査専門員3人により、概ね18歳以下の子どものいじめや友人関係等についての相談を受け付けています。2年続けて早急な体制強化が必要との考えが示されたことにつきましては、いじめ防止啓発月間の10月に相談件数が増加することや、電話相談や緊急時の対応などにより、一時的に繁忙になることなどに起因するものと受けとめております。引き続き、相談件数や対応回数の推移などを踏まえて、人員体制について検討してまいります。 
 
再質問
 
今いただいた御答弁、私なりに理解させていただきますと、2年続けて早急な体制強化が必要との考えをお示しいただいているものの、啓発月間、また様々な状況がおありだと思うのですが、一時的に(相談件数が)増える時期があるといった前提で答弁をいただきました。今後、改めて体制の在り方については検討されていかれるとのことでした。 私、重く受け止めていますのは、2年続けておっしゃっておられるんです。少なくとも令和5年度、その実現がなされなかったので御指摘いただいているわけですよね。まずもって、そのことをどう受け止めておられるのでしょうか。
今の答弁伺いましたら、あくまでも一時的との前提で答弁いただいてますよね。先ほど来御紹介申し上げておりますが、相談調査専門員の方々におかれましては、年間通じて様々なお取り組み、いただいておられますよね。これからますます御活躍いただけることを前提にして、大津市自ら様々な計画で期待されているじゃないですか。そのことについての答弁がいただけなかったので、改めてこの点を踏まえてもう一度聞かせてください。
 
答弁:政策調整部長

大津の子どもをいじめから守る委員会活動状況報告書等に関する指摘事項につきましては、真摯に受け止めて今後の対応策を検討してまいります。ただ、相談調査専門員の勤務状況については、例えば令和4年度の1人1月当たりの平均残業時間は適正でありまして、令和5年度においても令和4年度の実績より良化している状況となっております。また、同専門員の年次有給休暇の取得率も適正であり、早急に体制を整えねばならないというような状況にはないと考えております。 しかしながら、同専門員の経験とか力量に頼っている場合がございますので、今後同専門員の意見等を聞き取るとともに、相談件数や対応回数の推移などを踏まえて対応策などを検討してまいります。

 
〇誰もが安心して安全に利用できる皇子が丘公園であるために必要な取組みについて
 

1点目、テニスコートに近接する駐車場・駐輪場のあり方について。テニスコートに近接して駐車場が整備されています。出入口に設置された看板には、「この駐車場は、身体の不自由な方、身体内部に障害を持つ方、妊娠中の方などのための駐車場です。一般の駐車はご遠慮ください。」と記載されており、公衆トイレも整備されています。

しかしながら、私が調査に訪れた日には単管のバリケードで閉鎖されていました。管理事務所に理由を問い合わせたところ、適正に利用されていないとの苦情が市民から寄せられることを理由にあげられました。当該駐車場については舗装面の劣化が著しく、また、障害者のための国際シンボルマークも消えかかっていますが、当該駐車場は誰もが安心して利用できることを目指し、設けられた駐車場であったはずです。

 
【投影資料】

  • 【皇子が丘公園テニスコートに近接する駐車場の出入り口付近を撮影した写真です。私が調査に訪れた日には単管バリケードで閉鎖されていました。】
     
  • 【投影資料】 
  • 【当該駐車場出入り口付近の舗装面を撮影した写真です。舗装面の劣化が著しいと評価するものです。】
  •  
  • 【投影資料】
  • 【当該駐車場の駐車区画を撮影した写真です。障害者のための国際シンボルマークが消えかかっています。】

 
適正に利用されていないことに起因して、今後の対応策や改善策を検討することなく、また、公園利用者に対して何の案内表示をすることもなく、閉鎖するべきではないと考えます。

体育館前の駐車場には「思いやりパーキング」が整備されています。また、令和3年度、大津市は市民会館の駐車区画の再整備を実施されましたが、テニスコートに近接する駐車場についても、舗装面における案内表示の視認性を高めることを提言するものです。
 
【投影資料】

【皇子が丘公園体育館に整備された「思いやりパーキング」を撮影した写真です。駐車いただける対象者が舗装面に表示されています。】

  •  
  • 【投影資料】

 

  • 【市民会館前に整備された駐車場を撮影した写真です。案内表示が大きく、分かりやすく表示されており、視認性が高いと考えます。】
     

高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律ならびに都市公園の移動等円滑化整備ガイドラインを踏まえ、大津市はテニスコートに近接する駐車場の現状をどの様に評価しているのか。今後の取り組み方針とあわせて見解を求めます。

また、テニスコート周辺には自転車を停める駐輪場が整備されておらず、利用の際に困っているとの意見が寄せられています。バイクについても、私が訪れた日には複数の車体が園路に駐車されており、フロントカバーが外れた車体も確認されています。公園利用者が安心して安全に利用できる駐輪場の整備を提言するものですが、大津市は現状をどの様に認識されているのでしょうか。今後の取り組み方針とあわせて見解を求めます。

 

2点目、既存鉄製遊具の安全性に対する評価について。皇子が丘公園にはジャングルジムが設置されています。もともとはすべり台が設置された大型のアスレチック遊具(以下、複合遊具と言います。)であったものの、安全点検の結果を踏まえ、現在の形状に至っています。大津市は一般社団法人日本公園施設業協会が策定した「遊具の安全に関する基準」に基づき安全点検を行っています。このなかで遊具の標準使用期間については、適切に維持管理されている条件下において、構造部材が鉄製の場合には、15年として設定されています。使用している遊具が標準使用期間を過ぎた場合は、その期間に相応する劣化が進んでいるものと推定されるので、日常点検や定期点検の頻度を高め、構造部材や最重要部材については、定期点検時に精密点検を組み合わせて詳細な劣化診断を行いながら管理する必要があると記されています。このジャングルジムについては年2回、指定管理者と専門業者がそれぞれ1回ずつ点検されていると承知していますが、設置されてから40年以上が経過しています。
 
平成289月通常会議、私は皇子が丘公園における施設整備のあり方をテーマに一般質問を行いました。その際の答弁で大津市は、本市の都市公園では公園施設長寿命化計画を策定し、これに基づき遊具の改築更新を行っていること、また、皇子が丘公園の大型遊具については、当計画において、更新時期を迎え、乳幼児から高齢者まで市内外の多くの利用者があることから、更新についての優先順位は高いとの見解を示しています。
 
また、平成296月通常会議においては、都市公園における遊具の適切な維持管理をテーマに一般質問を行いました。当時、大津市が開設する都市公園の遊具のうち、156基については、日本公園施設業協会が定めた遊具の安全に関する基準に適合していなかったことから、使用禁止の措置が講じられていました。皇子が丘公園に設置されていた複合遊具についても、撤去に至った遊具については、点検の結果、当時の判定基準でハザードレベル3「生命に危険、あるいは重度の恒久的な障害をもたらし得るハザードがある状態」であることが判明し、当該ジャングルジムのみが現存しています。
 
【投影資料】

  • 【皇子が丘公園に設置されている遊具が使用禁止になっていた当時の写真です。ジャングルジムには複合遊具として、すべり台が設置されていました。
  •  
  • 【投影資料】
  •  
     
  • 【皇子が丘公園に設置されているジャングルジムを撮影した写真です。設置されてから40年以上が経過しており、何度も塗装が塗り重ねられています。】

 
大津市はこれまでの経過を踏まえ、標準使用期間を大幅に超え、屋外で使用されてきた鉄製遊具の安全性をどの様に評価しているのか。更新時期に対する考えとあわせて見解を求めます。

 

3点目、南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)・(巨大地震警戒)の発表を想定した、必要な耐震性能が確保できていない皇子が丘公園プールの利用方針について。
次年度からを計画期間とする次期大津市行政改革プラン案においては、公共施設マネジメントの推進を取り組み方針の一つとされ、プールのあり方検討を新たな取り組み項目とされています。計画案にも示されているように、皇子が丘公園のプールについては、管理棟2棟及びプール棟(25mプール)において、必要な耐震性能が確保されていません。平成26年度の時点で補強計画案が作成されていますが、建築物の構造耐力に関して審査・判定業務を行う第三者機関から、耐震判定評価を受けておられないと承知しています。
 
大地震はいつ発生するか分かりません。必要な耐震性能が確保されないまま現在に至っていることを、私は大変重く受け止めています。今後のあり方を決定され、対策を講じられるまでの間、現状のままでの維持管理が継続されることに危機感を覚えるものです。大津市は危機管理の観点から、施設設置者としてこの間の運営方針を検討され、指定管理者と認識の共有を図ることはもとより、より安全に安心して利用できるプールであることを目指し、市民に対して当該方針をあらかじめ周知されておくべきと考えます。
 
令和688日に日向灘を震源とするマグニチュード7.1の地震が発生したことを受けて、気象庁から発表された南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)に伴う政府の特別な注意の呼びかけが行われました。大津市においても災害警戒本部会議が設置されましたが、この間、必要な耐震性能を有していない25mプールの利用については制限されませんでした。去る92日、大津市全域で地震から身を守る1分間の安全確保行動を行う「大津市シェイクアウト訓練2024」が実施されました。地震が発生したとき、自分の身を守る安全確保行動「まず低く、頭を守り、動かない」を身に着けることが重要とされていますが、大地震発生時、プールで頭を守ることは極めて困難です。
 
南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)・(巨大地震警戒)が発表されることを想定し、必要な耐震性能が確保できていないことを踏まえ、皇子が丘公園25mプールの利用方針を事前に検討されておくべきと考えます。このことについて、見解を求めます。
 
 
答弁:都市計画部長

 

1点目のテニスコートに近接する駐車場・駐輪場のあり方の、1つ目の駐車場の現状をどの様に評価しているのかについてでありますが、舗装面の劣化や案内表示の視認性が低い状況であることは認識しております。こうした状況を指定管理者と共有するとともに、必要な修繕を行ってまいります。
 
次に、2つ目の駐輪場の整備について現状をどの様に認識しているのかについてでありますが、皇子が丘公園を利用される方の駐輪場については、皇子が丘体育館の東側に設置していることから、新たな駐輪場を整備する必要はないと考えております。
 
次に、2点目の既存鉄製遊具の安全性に対する評価についてでありますが、当該遊具は、点検技術者資格のある専門業者が行った定期点検において、全体的な塗装の剥離や部材の一部に腐食が認められ修繕が必要なものの、使用可能との判定を受けております。
 
次に、3点目の南海トラフ地震臨時情報の発表を想定した必要な耐震性能が確保できていない皇子が丘公園プールの利用方針についてでありますが、施設職員が地震発生時に即座に対応できるよう指定管理者において対応マニュアルを作成していることから、南海トラフ地震臨時情報が発表された際にも、同マニュアルを活用した対応がなされるよう確認してまいります。
 
再質問

テニスコートに近接する駐車場、駐輪場の在り方についてのうち、1点目です。閉められていた状況に対してどのように評価されておられるのでしょうか、お聞かせください。
 
2点目です。駐輪場に関してです。既に整備されているとの答弁でございました。距離があると思うんですよ。この点どのように評価されておられるんでしょうか。
 
続きまして、既存鉄製遊具の安全性に対する評価について。以前、いただいている答弁を踏まえますと、更新時期を迎えられていると認識しています。点検いただいているとは思いますが、やはり予防的観点からも、計画的に更新されていかれるべきと改めて思うのですが、その点いかがでしょうか。
 
3点目、南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意、巨大地震警戒)の発表を想定した、必要な耐震化が確保できていない皇子が丘公園プールの利用方針についてです。指定管理者のほうでマニュアルを策定されているので、そのマニュアルに基づいて対応をいただければという趣旨の答弁だったと認識させていただきました。どのような内容のマニュアルなんでしょうか。まずもって、大津市としてどのように評価されておられるのでしょうか。私、今回改めてこの一般質問させていただくにあたり、いろいろ現状であったり、他都市の事例を調べさせていただき、感じさせていただいたのが、一つのことを想定することで、全市的に影響が及ぶこともあると思うんですよ。先ほど質問させていただきました、耐震化が今もって図られていない、また非構造部材、特定天井の話もさせていただきましたが、全市的に影響が及ぶことでもあると思うので、まずもって繰り返すようですけれども、大津市は指定管理者が策定されているマニュアル、大津市が取り組むべき方針と照らし合わせてどのように評価されておられるんでしょうか。参考になるようなものであれば、他の施設においても参考にされるべきだと思うんです。大津市としての主体性についてもお聞かせいただければと思いますので、よろしくお願いいたします。

答弁:都市計画部長

まず、1点目の身体障害者向けの駐車場が閉められた状況をどのように評価しているのかについてでありますが、今回指摘を受けまして現場を確認したところ、そういう状況であったということで、評価といたしましてはやはり適切ではないというふうに判断しておりますので、直ちに指定管理者に申しまして、単管バリケードにつきましてはずらして、入り口を閉鎖しないよう対応したというところでございます。そういう評価でございます。
 
2点目でございます。駐輪場ですね、大分距離があるのではないかというような御指摘でございます。
公園内におきましては、利用者の安全確保のため、都市公園条例におきまして、指定された場所以外は乗り入れが禁止されていることから、公園入り口に駐輪場を設置しているということでございますので、そのように対応について御理解賜りますようお願いしたいと思います。
 
3点目、ジャングルジム、遊具ですね、更新時期を迎えていると、計画的に更新されるべきではないかという御指摘でございます。
この遊具につきましては、御指摘のように標準使用期間を過ぎているということでございます。一般的に、先ほど議員述べられたように、鉄製の使用期間を超えるということですけど、標準使用期間ですので、その状況によりまして、使用期間を満たなくても劣化がある場合もありますし、標準期間を超えていても使用可能なこともあり得るということですので、やはり利用者の安全を考えて、毎年点検を専門業者にしていただいて、その結果を基に、使用可能であれば使用していると。今回、一部修繕が必要であるものの使用可能であるということですので、これを受けまして対応しているというところでございます。計画的に更新ということでございますが、遊具につきましてもかなり大型で費用もかかりますので、公園全体の在り方とかその辺も含めまして検討すべきではないかなというふうに考えております。
 
4点目、指定管理者のマニュアルがどのようなものか、どのように評価しているのかについてでありますが、今回指定管理者の作成されたマニュアル、南海トラフ地震臨時情報発表による地震発生時の対応というところです。
内容につきましては、地震発生時の自主防災組織を備えていまして、指定管理者がその班でどのような対応をするのか。震度以下、震度4、5とか、いろいろな場合分けをつけまして対応のマニュアルを作っておられるというところでございます。このマニュアルに沿いまして毎年度計画立てまして、避難誘導訓練もされているということでございますので、一定評価しているというふうに思います。

 
〇わたSHIGA輝く国スポ・障スポ2025の開催を契機とする共生社会の実現に向けた取組みについて
 

令和6年度、わたSHIGA輝く国スポ大津市競技別リハーサル大会が大津市内各地の会場で開催されています。それぞれのお立場で大会の会場設営や運営支援にあたってくださっている皆様に心から敬意を表させていただきます。大会を観戦させていただくため、競技会場となった滋賀ダイハツアリーナ、ウカルちゃんアリーナ、大石緑地スポーツ村テニスコート、関西みらいローイングセンターを訪問させていただきました。駐車場から会場入り口までの動線、観覧席周辺やトイレなどを対象として、私なりの視点でバリアフリーのチェックを行いましたが、改善が期待される障壁が見受けられました。大津市においても、リハーサル大会の開催を通じて気づかれた課題や問題点などを所属の枠組みを越えて共有いただき、令和7年度に大津市内で開催される競技の会場設営や運営支援にいかしていただきたいと考えますが、わたSHIGA輝く国スポ・障スポ2025の開催に向け、今後どの様な方針のもとで競技会場におけるさらなるバリアフリーの推進に取り組まれていくつもりなのでしょうか。
 
また、大津市は令和59月、大津市障害者差別解消支援地域協議会、大津市障害者自立支援協議会差別解消部会と共に、正当な理由なく障害を理由とする差別の解消を目指し、大津市独自の合理的配慮の提供事例集を作成されました。わたSHIGA輝く国スポ・障スポのレガシーとして、大津市内において合理的配慮の提供に対する理解が一層深まり、共生社会のさらなる実現を目指すためにも、合理的配慮の提供事例集を広く活用いただきたいと考えます。

これまでの間、障害を理由とする差別の解消の推進に関する大津市対応要領に基づき、大津市職員に対して研修や啓発に取り組んでこられたと承知していますが、わたSHIGA輝く国スポ・障スポ2025の開催に向け、大津市はどの様な方針のもとで合理的配慮の提供に対する市民、事業者の理解を深めていくつもりなのか、見解を求めます。
 
今年度に開催される「SAGA2024国スポ・全障スポ」においては、佐賀県で心地よい時間を過ごせるよう、年齢・性別・国籍・障がいの有無などに関わらず、みんなが自然に支え合い心地よく過ごせる、佐賀らしいやさしさのカタチ「さがすたいる」の想いをもとに、みんなで 心のバリアフリーを広めていくことを広報されています。SAGA2024国スポ・全障スポのYouTubeチャンネルで公開されている『障がいのある方への接し方~佐賀らしいやさしさでお迎えしましょう~』を視聴しましたが、物理的なバリアフリーのみならず、相互に理解を深めようとコミュニケーションを取り、支え合うことが「心のバリアフリー」であることについて理解を深めることができました。大津市においても滋賀県と連携を図りながら、わたSHIGA輝く国スポ・障スポ2025の開催を契機とし、「心のバリアフリー」を広めていくことについて、見解を求めます。

 

答弁:政策調整部長
 

1点目の競技会場におけるさらなるバリアフリーの推進についてでありますが、今年度、リハーサル大会を順次開催しており、施設面におけるバリアフリーについては、必要に応じて仮設での対応を行うほか、運用面においても、車いすやベビーカーの利用者を積極的にエレベーターへ案内するなど、職員による対応も行っているところです。リハーサル大会で得られた課題を整理し、本大会に向けて会場レイアウトや動線の見直しを行うとともに、業務マニュアルの改善や従事職員説明会を通じて、職員に共有してまいります。
 
2点目の合理的配慮の提供に対する市民、事業者の理解を深めていくことについてでありますが、本市では、年齢、性別、障害のあるなしにかかわらずできるだけ多くの市民・事業者が参加し、夢や感動、連帯感を共有する大会の実現に向けて取組を進めております。

併せて、本市が公募している運営ボランティアへの研修会においては、「障害者に対しての合理的配慮の提供事例集」等を活用してまいります。
 
3点目のわたSHIGA輝く国スポ・障スポの開催を契機とし、「心のバリアフリー」を広めていくことについてでありますが、今月から開催される佐賀国スポの取組を参考に、本市の具体的な取組を検討してまいります。

 

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