登壇

9月7日、下記6項目について質疑・一般質問を行いました。選挙公約の実現を目指して行った項目については、「タニニフェスト」と付記しています。
 

 

発言内容及び答弁内容については、谷ゆうじホームページでの公開を目的として要約をしたものです。
正式な議事録ではございませんので、あらかじめご承知おきを願います。
 

〇地域産木材のさらなる利活用に向けた取り組みについて
 
令和3101日、「公共建築物等における木材の利用の促進に関する法律」が「脱炭素社会の実現に資する等のための建築物等における木材の利用の促進に関する法律」として改正施行されました。国においては農林水産大臣が本部長、総務大臣、文部科学大臣、経済産業大臣、国土交通大臣、環境大臣が本部員を務める木材利用促進本部において、「建築物における木材の利用の促進に関する基本方針」が定められており、令和4516日、滋賀県においても「建築物における滋賀県産木材の利用方針」の改定が行われています。これらの取り組みを踏まえ、滋賀県内の市町においては75町が従来の方針を変更されたものの、現時点において大津市が掲げる「公共建築物における地域産木材の利用方針」は国及び県の利用方針を踏まえたものとなっていません。
 
ちなみに、長浜市産材利用促進基本方針においては、従前から長浜市産材の調達や供給について、関係者の協議の場を設け、建設工程に合わせた部材の供給を行うための検討組織を整備すること、また、公共建築物等における長浜市産材の安定的な供給と需要の拡大を図り、木材利用の促進がより円滑に進むよう体制の整備を図るため、庁内関係課によって構成される「長浜市産材活用検討会」を設置することが定められています。同市に聞き取り調査を行いましたが、必要に応じて対応が図られており、大津市においても参考にすべき取り組みと考えます。
 
また、滋賀県においては、令和5322日、環境の側面から県産材の利用を促進する「琵琶湖森林づくり条例」「滋賀県CO2ネットゼロ社会づくりの推進に関する条例」に加えて、経済の側面から県産材の利用を促進する「滋賀県県産材の利用の促進に関する条例」が制定されており、現在、同条例の制定を受けて「琵琶湖森林づくり基本計画(第2期)」の改定作業が進められています。

 
大津市においては今後、国及び滋賀県の取り組みを踏まえて「公共建築物における地域産木材の利用方針」の改定に取り組んでいくことになりますが、当該方針の実行性を高めるため、本市はどの様な点に留意すべきと考えているのか。地域産木材のさらなる利活用を図るためには、庁内関係課による連携体制の強化と木造建築物の設計および施工に関する知識および技能を有する市職員の継続的な育成が必要不可欠と考え、見解を求めます。
 

 
答弁:産業観光部長
 

1項目めの地域産木材のさらなる利活用に向けた取り組みについてでありますが、国や県の取り組みを踏まえて、本市においても、現在の「公共建築物における地域産木材の利用方針」について、改めて内容を検討する必要があると考えております。まずは、本市における様々な課題を抽出するとともに、木材利用が推進できるよう庁内連携の充実に向けて議論を深めてまいりたいと考えております。
 
再質問
 

庁内連携の充実に取り組んでいかれる方針を示されました。具体的にどのように連携の充実を図られていかれるお考えなのでしょうか。現時点でお示しいただける案等がありましたらお聞かせください。
 
答弁:産業観光部長
 

これまで農林水産課を中心に関係する所属であったり、また必要に応じて県、森林事業者等にも参加いただき、琵琶湖産材の補助制度や供給事業者の紹介、また、技術的な観点に関する情報交換会は実施してまいりました。今後方針の改定を検討していく中で全庁的な取り組みについても必要な視点であると認識しておりますことから、木材利用の促進のための体制については、県の方針、また、他市の事例等も参考にしながらしっかりと協議してまいりたいと考えております。
 
 

〇大地震の発生を想定した復興事前準備の推進に向けた取り組みについて
 
平時から災害が発生した際のことを想定し、どのような被害が発生しても対応できるよう、復興に資するソフト的対策を事前に準備しておくことを復興事前準備といいます。国土交通省が平成307月に策定した「復興まちづくりのための事前準備ガイドライン」においては、復興事前準備の取組内容として、①復興まちづくりにおいて、どのような体制で、どの部署が主体となって進めていくのかを明確に決めておく「復興体制の事前検討」②どのような対応が、どのような時期に生じるのかを把握、整理し、どのような手順で実施していくのかを決めておく「復興手順の事前検討」③職員が復興まちづくりへの理解と知識を得るための、復興訓練を実施する「復興訓練の実施」④どのような基礎データがあるのかを確認し、まちの課題を分析、また、不足データの追加・充実、継続的な更新等、基礎データを整備する「基礎データの事前整理、分析」⑤市町村での被害想定とまちの課題をもとに、被災後の復興まちづくりの目標と実施方針を検討する「復興における目標等の事前検討」の5つが重要とされています。国土交通省は先に申し述べた事前準備における5つの取り組み内容を踏まえ、令和47月末時点における全国の都道府県及び市区町村における復興事前準備の取り組み状況を公表しています。大津市における回答は、復興体制の事前検討については「検討済み」、復興手順の事前検討、復興訓練の実施、復興における目標等の事前検討は「検討していない」、基礎データの事前整理、分析については「検討段階」というものでした。

 
当該ガイドラインが策定された直後の平成3011月通常会議、私は静岡県富士市が策定されている「富士市事前都市復興計画」についての調査結果を踏まえ、事前復興計画の策定をテーマに質疑・一般質問を行いました。その際、大規模地震発生に備えた災害対応力の強化を図るため、大津市においても国が示す指針や他都市の取り組みを参考にしながら、復興事前準備に取り組む必要性について理解と認識を深め、そのうえで、業務継続計画や災害時受援計画との整合を図りながら、事前復興計画を策定されるべきと提言しました。当時、大津市からは、策定の意義については評価されながらも、事前復興計画を策定している自治体が全国的に少ないことなどから、今後、他都市の取り組み状況を把握するよう努めていくといった趣旨の答弁がなされています。

 

令和4年度、大津市議会総務常任委員会は大津市災害等対策基本条例の検証をテーマとして所管事務調査を実施しており、運用の改善を図るべき事項として、国が定める「復興まちづくりのための事前準備ガイドライン」を踏まえた取組が必要であると考えることから、本市においても復興に関する施策として、復興事前準備に資する取組を実施するよう、大津市長に求めました。これを受けて令和528日、大津市長から大津市議会議長に対して、大津市災害等対策基本条例検証結果報告書に係る対応状況(方針)調書が提出されました。この中で示された対応方針は、災害復旧・復興計画については、その体制や手順等を大津市地域防災計画において定めていることを踏まえ、復興まちづくりを早期かつ的確に行うため、事前に被災後の復興まちづくりを考えながら準備しておく復興事前準備の取組を進めておくことは重要と考えることから、「復興まちづくりのための事前準備ガイドライン」を踏まえ、他の自治体の取組事例なども参考にしながら、まずは「復興事前準備」の進め方について、研究していくとされています。
 
令和5718日、国土交通省は復興事前準備の取組みのうち、特に、復興まちづくりの目標・実施方針を検討し、事前復興まちづくり計画を検討・策定することに焦点をあてた「事前復興まちづくり計画検討のためのガイドライン」を公表しました。大津市は同ガイドラインにおいて、「近年の大規模災害の切迫性等を鑑みると、災害の発生に備え、復興体制と復興手順に止まらず、復興まちづくりの目標や実施方針等、被災地の状況に即した検討に着手することが、地方公共団体に求められている」と記されていることを重く受け止めるべきと考えます。国が示すこれらガイドラインを踏まえ、大津市版の事前復興まちづくり計画を策定されるべきとあらためて提言します。大津市は今後、どの様な方針のもとで復興事前準備に取り組んでいかれるつもりなのか。事前復興まちづくり計画の必要性に対する認識とあわせて答弁を求めます。
 

答弁:都市計画部長
 

大地震の発生を想定した復興事前準備の推進に向けた取り組みについてのうち、今後、どの様な方針のもとで復興事前準備に取り組んでいくのかについてでありますが、災害が発生した場合には、早期の復興まちづくりが強く求められ、復興まちづくりを早期かつ的確に行うため、事前に被災後の復興まちづくりを考えながら準備しておく「復興事前準備」の取り組みを進めていくことは重要であると考えております。
 
こうした観点からこれまで、本市では防災・減災対策の視点で都市公園や都市計画道路の整備、老朽木造住宅密集地の解消に向けた大津駅西第一地区土地区画整理事業、木造住宅の耐震診断、耐震化の支援などの取り組みを進めてまいりました。
 
その上で、復興事前準備の取り組みについては、庁内の関係課と情報収集や意見交換等を行っており、今後は国のガイドラインに基づき、まずは想定される地震や浸水被害についての確認を行うなど、本市の実情に沿った取組内容や優先して検討する区域について研究を深めてまいります。
 
再質問
 

初問に対する答弁で、優先して検討されていかれる区域について研究されていくという方針を示されました。

事前復興まちづくり計画の策定を視野に入れ、想定されながら研究されていかれるとの認識でよかったのでしょうか。もう少し詳しく答弁いただければと思います。
 
答弁:都市計画部長

 

事前復興まちづくり計画の必要性についての質問であったと思います。平成4年12月に国土交通省がまとめられた「復興事前準備の主流化に向けた取り組み事例集」において、復興事前準備につきましては、地域防災計画や都市計画マスタープランなど法定計画を活用して位置付けられている自治体も多くございます。まずは事前準備に着手させていただき、その過程の中で事前復興まちづくり計画の必要性等も検討していきたいと考えております。
  
 
〇事業者等との協働による児童虐待防止に向けた取り組みのさらなる強化について
【タニフェスト】
 
大津市は「大津市子ども・若者支援計画」において、子どもの権利擁護を図るため、厚生労働省が毎年11月と定める児童虐待防止推進月間の取組を強化することを施策に位置付けています。同計画には滋賀県と連携し、一斉街頭啓発や研修会の開催等、啓発活動の取組を強化する方針が示されていますが、実現にあたっては、事業者等とのさらなる協働が必要不可欠になると考えます。

滋賀県においては、市町、関係機関、および企業などと協働し、オレンジリボンを活用した啓発活動に取り組むことが児童虐待防止計画に位置付けられています。滋賀県との包括的連携協定に基づき、オレンジリボンキャンペーンに参加されている企業もおありと認識していますが、大津市においても社会全体で児童虐待防止に取り組むさらなる仕組みづくりが必要と提言するものです。
 
また、山口県においては、社会全体で子どもを見守り、児童虐待の根絶を図るため、児童虐待の防止に全力で取り組むことを宣言する企業及び団体を「やまぐち虐待防止全力宣言企業」として認定する制度を設けておられます。令和55月末時点において、37の企業・団体が登録されており、同県と連携、協働しながら児童虐待防止に取り組んでおられます。なお、同県では児童虐待の未然防止、早期発見に向けて、地域の中での見守りや子育てに悩む家庭にアドバイスをしていただく「189(いちはやく)サポーター」の養成にも取り組まれています。県をあげて虐待防止に取り組まれる姿勢を高く評価し、事例として紹介させていただきます。
 
子どもの健やかな成長に影響を及ぼす児童虐待の防止は、社会全体で取り組むべき重要な課題です。大津市は今後、どの様な方針のもとで事業者等との協働による児童虐待防止に向けた取り組みを強化していくつもりなのか。これまでの連携実績と課題認識を踏まえて見解を求めます。
 
答弁:福祉部長

 

事業者等との協働による児童虐待防止に向けた取り組みのさらなる強化についてでありますが、議員お述べのとおり、児童虐待の防止は、社会全体で取り組むべき重要な課題であり、事業者の皆様と共に取り組んでいくことは、意義あることと考えております。
本市では、これまで、大型商業施設や交通事業者と協働した啓発活動の他、本市の児童虐待の現状を、広く事業者の方へ知っていただく取り組みを行ってきたところであります。引き続き、事業者の皆様と、児童虐待防止の必要性や意義を共有しながら、お互いに出来ることを継続的に取り組んでいけるよう努めてまいります。
 
再質問
 

事業者等と児童虐待防止に取り組む必要性やその意義を共有されていくとの趣旨で答弁をいただきました。どのような形で今後、共有されていかれるおつもりなのでしょうか。初問にて事例等を紹介しておりますことから、もう少し詳しくお聞かせをいただければと思い、再質問させていただきます。
 
答弁:福祉部長
 

児童虐待防止に向けて、事業者とどの様な意義の共有をしながらという手法のお尋ねというふうに考えております。これまでから児童虐待防止に向けての気運醸成、社会的にしっかりと周知をしている。それが昨今のこの児童虐待、本市への通報、通告も含めて相談も含めて、非常に年々多くなってきてる。これはある意味、そういう結果のあらわれだというふうにもとらえております。
 
それをしっかりと、もう少し取り組んでいくために事業者の方のお力を借りたいということで、これはまだ本決定ではございませんが、今部内で協議している内容といたしましては、今、包括的連携協定というのをセブン-イレブン・ジャパンさんでありますとか、大津市内郵便局さん、そして第一生命保険株式会社さんがございます。この中にすべて子育て支援という連携項目ございますので、まず一つ、ここを利用させていただくできないかなと。そういうところで共感をいただいて、例えば店頭での啓発、もしくは郵便局でありましたら配達員さんがそれぞれにおられますので、例えば11月の全国児童虐待防止推進月間、これに合わせてですね、そういう啓発活動を少しできないかなと。そういうことも今議論しているところでございますので、もう少しお時間をちょうだいいただきながら、事業者との連携協働について議論を深めていって、できるだけ実行に移していきたいというふうに考えております。
 
 
〇防災拠点施設でありながら必要な耐震化が今もって図られていない本庁舎の整備に向けた取り組みについて
【タニフェスト】
 
大津市役所本館・別館については、各階で構造耐震指標が目標値であるIs値0.9を大幅に下回っています。平成16年度に実施された耐震診断によってこの事実が判明してから既に18年以上が経過しました。令和412月に大津市庁舎整備基本構想が策定されたものの、候補地の絞り込みは行われておらず、基本計画の策定に向けて、不確定要素が数多く存在しています。大地震発生時に災害対応拠点となる庁舎の耐震性を確保することは、本市にとって喫緊の課題であるとあらためて申し上げ、3点、質問を行います。なお、この項の質問における公共施設対策特別委員会とは、令和5630日に開催された大津市議会公共施設対策特別委員会であることをあらかじめ申し上げます。
 
1
点目、公園利用者や利用団体からの意見聴取のあり方について。大津市は庁舎整備基本構想を策定するにあたり、皇子山総合運動公園を優先して検討を行う候補地と位置付けており、国体記念広場、多目的グラウンド、テニスコートが位置するエリアを建設敷地として想定しています。令和56月通常会議における質疑・一般質問においても申し述べましたが、庁舎整備に係る市民アンケートが実施されて以降、スポーツを愛好される市民の皆様から、公園の機能に及ぼす影響などについて、ご質問やご意見を数多くいただいてきました。大津市が代替地として想定する、庁舎北側臨時駐車場(隣接旧国有地)等でどの程度の公園面積を確保することができるのか。また、皇子山総合運動公園との一体性を考慮した上で、損なわれる機能を担保することができるのか。このことは、庁舎整備用地として活用できる公園の面積や建物規模にも大きな影響を及ぼす要因であり、市民にとっての大きな関心事でもあります。
 
当該敷地が最終的な候補地となった場合を想定し、大津市は市民ワークショップに向けてテーマの検討を行っています。公共施設対策特別委員会における配布資料には、「公園と一体となった庁舎整備によるまちづくりについて詳細な調査を行う中で、現在の利用状況を踏まえつつ、市民ワークショップで意見やアイデアを求める項目の整理を行う」と明記されていますが、公園利用者や利用団体の意見を伺う機会は別途設けるとの方針が示されています。庁舎の配置などが決まらないと実現は困難との見解が示されましたが、大津市スポーツ推進計画においては、スポーツを楽しむ環境の充実が基本方針に掲げられ、スポーツ関連施設の充実が施策に位置付けられていることからも、できるだけ早い段階で公園利用者や利用団体の意見を伺うべきと考えます。そのためには、庁舎整備によって損なわれる公園機能をどの様な方針のもとで確保し、魅力ある運動公園として再整備していくのか、明確に示す必要があります。大津市は今後、どの様な方針のもとで皇子山総合運動公園を利用される市民や利用団体から意見聴取する機会を設けられるつもりなのか。代替機能の検討スケジュールとあわせて見解を求めます。
 
2
点目、大津駅・県庁周辺における立体道路制度や立体都市公園制度に基づく庁舎整備の実現性について。大津市は庁舎整備基本構想を策定するにあたり、大津駅・県庁周辺を新しい視点で検討を行う候補地と位置付けています。公共施設対策特別委員会において、「庁舎整備に必要な一団の土地の確保が困難でありますが、土地の確保に向けた調査を行うとともに、他の施設との複合化や官民連携など新しい視点からも調査を行う」と説明を受けています。そのうえで、道路法、都市計画法、建築基準法の3つの法律を一体的に運用する立体道路制度や都市公園法に基づく立体都市公園制度といった手法についても考えながら検討を進めておられるとの見解を示されましたが、現時点で両制度に基づく庁舎整備の実現性をどの様に評価されているのでしょうか。庁内ワーキングチームでの検討や庁舎整備検討における詳細調査等支援業務の委託を通じて明らかになった可能性や諸課題に対する評価とあわせて見解を求めます。
 

 
3
点目、候補地の絞り込みに向けたスケジュールと検討状況について。公共施設対策特別委員会において、候補地の絞り込みについては、今年度上半期を目途に素案を作成し、専門家への意見聴取を経てとりまとめを行うとのスケジュールが示されています。そのうえで、下半期においても候補地絞り込みに対する意見を専門家から聴取され、最終的な絞り込みに向けた検証を継続される方針を示されていますが、そもそも「素案」とは何を意味するものなのか。関係法令や条例の規定を満たすものとして提案されるものと理解してよいのでしょうか。また、下半期、さらなる検証を経て最終的な絞り込みを行うとのことですが、令和6年度からの基本計画の策定に向け、どの様な課題を想定されているのでしょうか。令和5829日、庁内ワーキングチームにおける検討を経て、杉江副市長を本部長とする庁舎整備推進本部会議が開催されたと認識しています。候補地の絞り込みに向けた検討状況とあわせて答弁を求めます。
 
答弁:総務部長
 
1点目の市民や利用団体からの意見聴取及び代替機能の検討スケジュールについてでありますが、現在、皇子山総合運動公園での詳細な調査において、公園の代替機能を確保するための方策について検討を行っているところであります。その後、代替機能のあり方などを検討していく予定をしており、適宜、利用者のご意見を聴く機会を設ける予定をしています。

 
次に、2点目の立体道路制度や立体都市公園制度に基づく庁舎整備の可能性や諸課題に対する評価についてでありますが、現在、大津駅・県庁周辺での詳細な調査において、立体道路制度や立体都市公園制度を活用することで、庁舎整備の可能性がある一団の土地について素案として整理を行った段階であり、今後、課題を整理した上で、実現可能性について検証を行う予定をしています。
 
次に、3点目の候補地の絞り込みに向けた検討状況についてでありますが、現在、皇子山総合運動公園、大津駅・県庁周辺、それぞれの候補地における詳細な調査を行っているところであり、皇子山総合運動公園では庁舎を整備するエリアや代替公園を整備するエリアのゾーニングについて、大津駅・県庁周辺では庁舎整備の可能性がある一団の土地について、それぞれ素案をとりまとめている段階であります。この素案に対して専門家への意見聴取を行い、今後、課題を整理した上で、詳細な調査結果としてとりまとめを行います。

その後、それぞれの候補地における調査結果をもとに庁舎整備推進本部やワーキングチームで議論を深めるとともに、専門家への意見聴取などを経て、候補地の絞り込みを行ってまいりたいと考えております。
 
再質問
 

まず1点目、公園利用者や利用団体からの意見聴取のあり方についてです。ただいま、適宜行っていくという答弁ををいただきました。適宜といいますのは、何をもって適宜と表現されたのでしょうか。ワークショップ等の開催を予定されておられますし、これから素案取りまとめられ、また改めて検証され、候補地を絞り込まれるとのことですが、ここでおっしゃる適宜、何を意図されてのことなのか、もう少し詳しくお聞かせください。
 
2点目の再質問に移ります。候補地の絞り込みに向けたスケジュールと検討状況についてです。

初問でお伺いしてますが、素案が取りまとめられる段階において、両案とも関係法令や条例の規定を満たすものとして提案をいただけるものと理解してよいのでしょうか。その確認をもう一度させてください。
 
答弁:総務部長
 

まず1点目、公園利用者や利用団体からの意見聴取、適宜というのは具体的にということであったかと思います。現在、庁舎を整備する、いわゆるエリアのゾーニングというのを素案としてまとめた段階であります。庁舎整備によります公園機能への影響について、範囲でありますとか課題を整理した上で、先ほど適宜意見を聞く機会を設ける予定をしているというところでお答えをしたところでございます。今、ゾーニングという段階でございますが、ゾーニングの後、庁舎の配置が決まってくれば、そこはまた意見を伺う必要があるというふうに考えてます。今後、検討の段階に応じて、それこそ適宜、お聞きをしていきたいというふうに考えております。
 
それと2つ目、関係法令の規定。これは条例を満たしたものとして、素案として上がっているのかというようなご質問であったかと思います。まず繰り返しになりますけれども、皇子山総合運動公園につきましては、現在、庁舎を整備するエリア、そして代替公園を整備するエリアのゾーニングについて、また大津駅・県庁周辺におきましては、庁舎整備の可能性がある一団の土地について、それぞれ先ほどの答弁で申しますと、素案を取りまとめている段階でございます。今後この取りまとめ、また検証等を行う中で課題を整理していきたいというふうに考えておりまして、その課題を整理する中で関係法令や条例の条件整理も行ってまいりまして、具体的な庁舎整備を計画していく段階、基本計画ということになりますが、それにおいて関係法令や条例を満たす計画を策定する予定をしております。

 
再質問
 
もう一度再質問させていただきます。3点目の候補地の絞り込みに向けたスケジュールと検討状況についてです。もう一度、確認をさせてください。初問を繰り返して申し訳ないのですが、素案を取りまとめられる段階で、関係法令や関係条例の規定はまだ満たされるかどうかが確定していない案が示されるという認識になるのでしょうか。私、法令上の課題が解決できない中で、基本計画、策定されることがあってはならないと危惧をするものです。例えばですけれども、公園にしても国有地ですし、大津駅前の一団の土地についても、大津市が所有する土地だけで計画が完結できない場合については示される素案等で相手方に対して大津市の意思なり考えをお伝えするためには両案、作っていただくことの意義は否定するものでありませんが、この取りまとめの段階において、そういった精査は進んでいない段階でお示しになるんでしょうか。絞り込みの過程において、法令や条例を満たすことが出来なかったので無理でしたというような可能性を残したまま、年度末に向かわれ、ワークショップを行っていかれるんでしょうか。そのことについてもう一度お考えをお聞かせください。
 
答弁:総務部長
 
先ほどご投影いただきました、公共施設対策特別委員会の資料ですね。そこの候補地の絞り込みにかかりますスケジュールの中に「素案」と記載をしているところでございます。時間軸の流れということで申し上げますと、繰り返しになりますけれど、現在二つの候補地について、詳細な調査を行っているというところ、皇子山総合運動公園については、庁舎を整備するエリア、それと、代替公園を整備するエリアのゾーニングについて取りまとめをしている、大津駅・県庁周辺については、庁舎整備の可能性がある一団の土地について取りまとめているというところでございます。これら現在取りまとめているものが素案であり、素案として整理を行ったというところでございます。これら素案に対して専門家への意見聴取を行い、今後の課題を整理した上で詳細な結果として取りまとめを行うものでございまして、スケジュールの中の素案の吹き出しのところには専門家への意見聴取、また、素案の次には取りまとめということで記載をさせていただいております。
 
そしてその後、それぞれの候補地におけます調査結果をもとにですね、庁舎整備推進本部等で議論を深め、専門家への意見聴取などを経て、候補地の絞り込みを行っていくというスケジュールを記載をしているところでございます。繰り返しになりますけれども、今後、取りまとめや検証を行う中で、そういった課題を整理、また、関係法令や条例の条件の整理を行って、具体的な庁舎整備を計画していく段階、基本計画におきまして、関係法令あるいは条例を満たす計画を策定する予定をしております。
 

 
〇大津湖岸なぎさ公園及びその周辺の魅力とにぎわい創出に向けた取り組みについて
【タニフェスト】
 
大津市は令和3年度から4年度にかけて、びわ湖浜大津駅周辺市有施設の利活用の検討に係る調査を実施しました。大津市民会館 ・大津公民館 ・旧大津公会堂 ・スカイプラザ浜大津 ・大津市立図書館において、施設利用者を対象としたアンケートが実施され、今後の方向性を明らかにされています。ここで、大津市が令和4年9月16日に開催された大津市議会総務常任委員会において示された「検討の際に考慮する点」を引用します。

 

・大津の文化拠点エリア、交流結節の有利性を生かす(興行適性の活用)

・購買・飲食施設のスポット配置や市有施設との複合化を図る(周遊性の向上)

・駐車、エリア内移動の経路・手段の最適化を図る(駐車場不足への対応)

・エリア内のホール機能、会議室機能を整理・再編する(機能配置の最適化)

・(仮称)新・琵琶湖文化館、大津湖岸なぎさ公園、大津港などとの相乗効果を高める

(施設間の連携)                      
 
引用は以上となります。

 

大津市は令和2年度、大津湖岸なぎさ公園及びその周辺の魅力とにぎわい創出を目的として、「なぎさ公園周辺魅力向上プロジェクト」を立ち上げました。現在、大津港周辺においては、令和9年度の開館に向けて、県立琵琶湖文化館後継施設の整備が進められており、令和5年度においては、琵琶湖疏水船延伸便実証運行、また、修景緑地を活用して、賑わいを創出するための実証実験も予定されています。滋賀県ならびに民間事業者との連携が効果的に図られることに期待するものです。
 
大津市はびわ湖浜大津駅周辺市有施設の利活用の検討に係る調査結果を踏まえ、大津港・なぎさ公園周辺の賑わい創出に向けて検討を深めていく必要があると考えますが、今後、どの様な方針のもとで当該調査結果を活かしていくつもりなのか。現時点における進捗状況と検討を進めるうえでの課題認識とあわせて答弁を求めます。また、大津市長は令和2119日に執行された大津市長選挙の選挙公報に「図書館と市民会館の再整備の検討」を掲げられていますが、これまでの間、検討された結果を自らどの様に評価されているのでしょうか。見解を伺います。
 
答弁:政策調整部長

 

1点目の調査結果の活用についてでありますが、調査業務の中で示した「今後の方向性」に基づいて、各施設においてにぎわい創出に向けた検討を深めていく段階であると認識しておりますが、本年7月に整備事業者が選定された(仮称)新・琵琶湖文化館をはじめとする周辺施設の状況も見極めながら、適切な時期に検討を行っていく必要があると考えております。
 
次に2点目の「図書館と市民会館の再整備の検討」結果の評価についてでありますが、アンケート調査の実施や昨年度実施した図書館の利用者団体との意見交換などを踏まえ、ニーズの把握を一定進めてこれたものと評価しておりますが、施設の在り方について幅広い意見があることが確認できたことから、今後も、あらゆる可能性を排除せず、慎重に検討してまいりたいと考えております。
 
再質問
 

まず1点目、びわ湖浜大津駅周辺集施設の利活用の検討に係る調査結果の活用について。大前提として、各施設ごとに検討されていかれるべきということもおっしゃられた上で、周辺施設、琵琶湖文化館の後継施設も整備されることから、状況を見極めて今後も検討されていかれるといったような趣旨の答弁でした。ただ、新しい琵琶湖文化館整備されることはもうすでに決定もされていますし、できる検討もあると思うのですよ。引用させていただきましたが、エリア内のホール機能であったり、会議室機能を整理・再編、機能配置の最適化、大津市挙げていただいてます。他にも現時点でやっていただけること多いと思います。今申し上げた点を踏まえて改めてもう一度お考えをお伺いします。
 
2点目図書館と市民会館の再整備の検討についてです。様々なニーズがおありだということを踏まえた中で、今後も慎重に検討されていかれるといった趣旨の答弁でした。もう少し方針等についてお聞かせいただけないでしょうか。

 

答弁:政策調整部長
 
まず1点目の琵琶湖文化館の後継施設のあり方を見極めながら適切に検討してまいるというところでございます。びわ湖浜大津駅周辺、今後ご存知のように新たに県による新琵琶湖文化館が令和9年12月を目指して整備されます。これから設計されるということもありますので、この整備内容によって、雰囲気など周辺環境も変わることが考えられます。当然議員がおっしゃる通り、できるか検討もあるのではないかということでございますが、他にも公共施設があります。これらの方向性との調和を図りながら相乗効果を生み出していくということが今回、びわ湖浜大津駅周辺エリアにおけるにぎわい創出にとって、効果的なことであって、大切な視点であると思いますので、周辺施設の将来に計画される状況をしっかり踏まえるべきという意味において、県としっかり連携しながら、情報収集にも努めながら、適切に適切な時期に検討していきたいというふうに考えております。
 
次に慎重に検討して参るというところでございますが、初問でも申し上げましたが、あらゆる意見があったというところで、これらの今回、調査結果でえられた全体としての検討の方向性を踏まえるとともに、これまでいただいた多くの方の意見を参考に各施設固有のまたハード、ソフト両面の課題等もございますので、その対応策を検討しながら、今後の施設の具体的な方向性を見出見いだしていくという作業が今後出るというふうに認識しております。
 
 
〇移動等円滑化促進地区の設定ならびに次期バリアフリー基本構想における重点整備地区の拡充に向けた取り組みについて

 

高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律(通称「バリアフリー法」)に基づき、公共交通機関、建築物、道路等のバリアフリー化のための事業を、重点的かつ一体的に推進すべき地区としてバリアフリー基本構想に定める地区のことを重点整備地区といいます。令和56月通常会議において、私は次期バリアフリー基本構想における重点整備地区の拡充をテーマに質疑・一般質問を行いました。質問の主旨は、ターミナル駅でもあるJR・京阪大津京駅周辺及び同石山駅周辺エリアを重点整備地区に位置付け、計画的かつ効果的にバリアフリーの推進を図ることについての見解を求めるものでした。大津市からは、現在、基礎調査等を進めており、今後、現構想における重点整備地区内の駅舎や公共施設などの生活関連施設の整備状況の確認、また、障害者団体などの関係者とのまち歩き点検やヒアリング等を踏まえ、課題を抽出し、バリアフリー推進協議会において、次期構想の重点整備地区の選定などについて、協議・検討していくとの方針が示されています。
 
令和5726日に開催された令和5年度第1回大津市バリアフリー推進協議会において、10月に開催される予定の次回同推進協議会において、移動円滑化等促進方針、次期バリアフリー基本構想における促進地区、重点整備地区の選定案を作成のうえ、協議会に意見を求めるとの方針が示されました。移動円滑化等促進方針は大津市全域におけるバリアフリー化の理念や方針を示すものであり、重点整備地区は促進地区のエリア内に指定されるものと認識をしています。大津市は今後、どの様な選定基準のもとで移動等円滑化促進地区の設定ならびに重点整備地区の拡充に取り組んでいくつもりなのか。見解を求めます。
 
答弁:建設部長
 

今後、どのような選定基準のもとで移動等円滑化促進地区の設定と重点整備地区の拡充に取り組むのかについてでありますが、次期バリアフリー基本構想の策定にあたっては、新たに、本市全域のバリアフリー化に関する指針となる「促進方針」を策定するとともに、具体的な事業と重点整備地区を位置づけた、実行計画となる「基本構想」の改定を行います。
 
促進方針では、鉄道駅を中心とした、特にバリアフリー化を進める地区として「促進地区」を、基本構想では、計画期間内での事業完了を目指す「重点整備地区」を設定しますが、いずれにおいても、人口分布、高齢者や障害者等が利用する生活拠点施設の集積状況、交通状況などの基礎データ、要望等の情報をもとに、地区内の事業者や関係者と意見交換を行い、「促進地区」及び「重点整備地区」の候補を選出し、大津市バリアフリー推進協議会において、検討することとしております。

 
リンク:大津市HP 大津市バリアフリー推進協議会

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