登壇

12月2日、下記7項目について質疑・一般質問を行いました。令和元年6月通常会議以降、タニフェスト2019に掲げた「防災力・減災力の向上  命を守る災害対応拠点」の実現を目指し、必要な耐震化が今もって図られていない、本庁舎の整備に向けた取り組みをテーマに質疑・一般質問を重ねてきました。今回で10回目となります。
  
質疑・一般質問でも指摘をしましたが、代替地として想定する現在の庁舎を取り壊した跡地や臨時駐車場(隣接旧国有地)でどの程度の面積を確保することができるのか、また、皇子山総合運動公園との一体性を考慮した上で損なわれる機能を担保することができるのか。
このことは、都市公園として共用開始できる時期の見込みとあわせ、庁舎整備用地として活用できる皇子山総合運動公園の面積や整備可能となる建物規模の決定に大きな影響を及ぼす要因となります。
 
基本計画の策定に必要となる検証や検討が加速するよう、残された任期、あらゆる機会を通じて指摘・提言を行ってまいります。

 

 
 
下記は質疑・一般質問における発言内容ならびに答弁内容を要約したものです。
正式な議事録ではございませんのであらかじめご承知おきを願います。
 
 
〇大津市庁舎整備基本計画の策定に向けて必要となる今後の取り組みについて

 
1点目、大津市庁舎整備基本構想の策定状況について。令和4年9月26日に開催された公共施設対策特別委員会、ならびに同年10月7日に開催された庁舎整備基本構想策定懇話会において、大津市庁舎整備基本構想(素案)が示されました。庁内組織である大津市庁舎整備推進本部が取りまとめた素案であり、同基本構想策定懇話会での検討は第4回をもって終えられたと認識しています。
 
令和4年6月通常会議における公共施設対策特別委員会で示されたスケジュールを踏まえると、既に大津市庁舎整備基本構想は策定されていなければなりませんが、令和4年11月通常会議開会日時点において、策定されたとの報告を私は受けておりません。現時点における策定状況ならびに素案からの変更の有無について、また、変更が生じたのであれば、その理由とあわせて答弁を求めます。
 
参考:大津市議会HP 令和4年8月通常会議 公共施設対策特別委員会資料 大津市庁舎整備基本構想(素案) 

 

2点目、庁舎整備基本計画策定に向けて必要となる今後の取り組みについて。大津市は庁舎整備基本構想(素案)において、検討を行う候補地として、皇子山総合運動公園(公園の一部)ならびに大津駅・県庁周辺を掲げています。それぞれ「優先して」「新しい視点で」との前置きがなされていますが、基本構想では選択肢が二つ示されることになります。そのうえで、大津駅・県庁周辺においては、他の施設との複合化や官民連携など「新しい視点」からも検討を行うとされていますが、具体的な敷地や建物は示されておらず、候補エリアの現況として、空中写真のみが掲載されています。令和5年度、基本計画に向けて調査を実施されるとのことですが、今後の取り組み方針については、著しく具体性に欠けると評価するものです。
 
大津市は優先して検討を行う候補地としている皇子山総合運動公園での整備について、都市計画公園の計画決定変更が必要、また、南側通路は建築基準法の道路ではないため、この通路にのみ接する敷地設定では建築不可、もしくは市道認定手続きとともに信号機の設置等、大津市建築基準条例に基づき公園出入口への対策が必要との見解を示しています。これら検討課題の精査については、大津市庁舎整備推進本部にワーキングチームが設置されたことを踏まえ、基本構想の実現性を高めるうえにおいても、できるだけ早期に方向性を見出されるべきと考えます。

 
市民アンケートが実施されて以降、私のもとにはスポーツを愛好される多くの市民から多目的広場、通称「四面グラウンド」の機能に及ぼす影響、また、公園施設であるテニスコートの存続等に関する質問や意見が数多く寄せられています。代替地として想定する現在の庁舎を取り壊した跡地や臨時駐車場(隣接旧国有地)でどの程度の面積を確保することができるのか、また、皇子山総合運動公園との一体性を考慮した上で損なわれる機能を担保することができるのか。このことは、都市公園として共用開始できる時期の見込みとあわせ、庁舎整備用地として活用できる皇子山総合運動公園の面積や整備可能となる建物規模の決定に大きな影響を及ぼす要因となります。

都市計画の変更を見据え、決定権者である滋賀県とも協議を重ねながら市民に分かりやすく方針を示していく必要があると考えますが、大津市は皇子山総合運動公園での庁舎整備が市民スポーツの推進に及ぼす影響を踏まえ、今後、どの様な方針のもとで代替地での機能を検証していくつもりなのか。市民理解を得るうえでの課題認識とあわせて答弁を求めます。
 
また、令和6年度に予定されている基本計画の策定に向け、不確定要素があまりにも多く、検討事項は多岐に渡ります。令和4年8月通常会議における公共施設対策特別委員会において、庁舎整備基本構想(素案)で明記されているワークショップの開催時期を確認したところ、候補地を決定されてから実施されるとの見解を示されましたが、そもそも、何を目的にどのような方針のもとで実施されるつもりなのか。基本計画の策定に向けたワーキングチームにおける検討状況ならびにワークショップの実施に向けたスケジュールとあわせて答弁を求めます。
 
答弁:総務部長

 

1項目めの大津市庁舎整備基本構想の策定状況についてでありますが、10月末に取りまとめ、最終の確認作業を行っているところでございます。大きな変更等はございません。

 

2項目めの庁舎整備基本計画策定に向けた今後の取り組みについてのうち、1点目の皇子山総合運動公園で庁舎整備を行った場合の代替地の機能及び課題の検証についてでありますが、公園機能の代替措置として、同等規模及び機能の確保、既存の公園との一体性などの視点から、10月に設置した庁内組織であるワーキングチームで検討していく予定です。

 

2点目の基本計画の策定に向けたワーキングチームにおける検討状況、ワークショップの実施目的及びスケジュールについてでありますが、ワーキングチームでは、基本計画の策定に向けて調査整備における課題解決に向けた詳細な調査を行っているところです。ワークショップにつきましては、新たな庁舎に求める機能や庁舎整備によるまちづくりなどをテーマに、令和5年度に実施する予定ですが詳細な内容やスケジュールにつきましては、今後、庁舎整備推進本部やワーキングチームで議論を深めてまいります。
 
再質問
 
危惧をいたしますのが、ワークショップを開始いただくにあたり、先ほど詳細な調査といった趣旨で答弁がございましたが、しっかりとスケジュール感を持っていただき、間に合うように検討いただかなければ、いつまでたってもワークショップなるものが開催されないのではないかと危惧するものです。その点、十分意識いただいているのでしょうか。
 
答弁:総務部長
 
ワークショップの開始について、スケジュール感を持ってということでございます。これまでの庁舎整備基本構想の策定の経過でございます。まず、昨年度から、基本構想の策定に向けて、着手しているということでございます。その間、公共施設対策特別委員会にも随時説明をさせていただきながら、庁舎整備推進本部会議、そして庁舎整備基本構想策定懇話会を設置し、庁内のみならず外部の専門的な意見もお聞きしながら基本構想の策定に向けた取り組みを進めてきたところでございます。
 
そして本年7月に市民アンケートを実施したと。アンケートの実施に当たりましては、市民の皆様のご意見をお聞きすることはもちろんですけれども、市民の皆様に庁舎の災害リスクや課題について知ってもらい、庁舎の現状を知っていただく。市民の皆様とリスクを共有する、そして、市民の皆様に庁舎整備に対する理解を深めていただくということを目的にこの7月にアンケートを実施いたしました。
 
そして、基本構想における候補地の絞り込みにあたって、優先して検討を行う皇子山総合運動公園と市民アンケートを踏まえた新しい視点で検討を行う大津駅・県庁周辺で庁舎整備を検討しくしていく方針を示した上でそれぞれの候補地における考え方を示すものでございます。そして、先般設置をいたしましたワーキングチームで関連法令に則した検討を行うとともに、詳細な調査、課題の整理を行っていくわけでございます。
 
これまでもしっかりと段階を踏んで議論を深めた上で進めてきたところでございます。そういったことが大切であるというふうに思います。そういった段階を踏んで、ワークショップを開催していくというものでございます。ワークショップの詳細な内容やスケジュールについては、先ほども答弁させていただきましたように、今後庁舎整備推進本部やワーキングチームで議論を深めてまいりたいというふうに考えてございます。
 
 
 
〇市有地の適切な維持管理とその価値に見合った利活用のあり方について

 
1点目、多数の自転車が放置されている、JR・京阪石山駅に近接する市有地の現状と利活用のあり方について。大津市はJR石山駅駅前広場の拡幅整備ならびに同広場に通じる都市計画道路の拡幅改良の実施に伴い、大津市土地開発公社の解散を経て、粟津町に位置する当該宅地を保有しています。都市計画部市街地整備課が行政財産として管理をされており、現在、この用地の一部は当該事業協力者であった遊技業を営まれる店舗の自転車等駐車場等として活用されています。
 
昨年度末までの間、進入通路から線路に向かって西側についても、同じく事業協力者であった遊技業を営まれる他の店舗が自転車等駐車場として使用されてきましたが、現在は利用目的が存在していません。利活用が図られていない範囲には、進入を防ぐための措置が講じられ、放置された自転車の置場となっています。この項の質疑・一般質問に先立ち、都市計画部市街地整備課の職員に案内をいただき、現地を確認してまいりました。
 

 

 

 

 

市民の財産である公有地でありながら、敷地全体の利活用が適切に図られていないと評価するものですが、大津市は土地利用の現状をどの様に評価しているのか。多数の自転車が放置されるに至った経緯と経過、また、撤去に向けた今後の方針とあわせて答弁を求めます。
 
そのうえで、JR・京阪石山駅に近接することを踏まえ、市民ニーズに見合った利活用のあり方を全庁的な課題として検討されてはと提言するものです。大津市は今後、どの様な可能性を視野に入れながら、利活用策を検討されていかれるつもりなのか、見解を伺います。
 
また、晴嵐第二自転車等駐車場の再整備により、定期利用待ちの台数は大幅に削減され、不足分についても石山駅前第二自転車駐車場にサイクルラックを増設することで対応されると認識していますが、大津市は当該地における自転車等駐車場の整備について、どのように考えておられるのか、見解を伺います。

 

2点目、(仮称)新・琵琶湖文化館の立地予定地に隣接する市有地の利活用について。(仮称)新・琵琶湖文化館の立地予定地に隣接して大津市が所有する土地については、ガソリンスタンド用地であったこともあり、滋賀県道に面して横長の形状をしています。大津市が単独で土地利用を図りにくい敷地形状であることから、令和3年2月通常会議において、長年に渡って塩漬けされ、これまでの間、税収も得られず、機会損失の状態が続いてきたことを踏まえるのであれば、県有地と一体的に活用されることが望ましいとの指摘を行いました。
また、続く令和3年9月通常会議において、整備用地として活用される敷地の残地を含めた大津港港湾業務用地全体の利活用について、どのような方針と取り組みのもと、滋賀県と将来展望を共有していく考えなのか、あらためて見解を求めましたが、具体的な方針は示されませんでした。
 
現在、滋賀県においては令和9年度の開館を目指して(仮称)新・琵琶湖文化館整備事業に係る一般競争入札が実施をされています。大津市は同館に隣接することになる市有地を今後、どの様な方針のもとで活用していくつもりなのか。滋賀県との協議経過とあわせて答弁を求めます。
 
答弁:都市計画部長

 

自転車が放置されるに至った経緯・経過、撤去に向けた今後の方針及び土地の利活用策についてでありますが、当該市有地は平成15年3月に大津市土地開発公社に依頼し、都市計画道路3-4-14号 石山駅線他一線改良事業に必要な代替地として取得したものでございます。しかしながら、その後、地権者との協議により、残地が発生することとなり、平成25年度の大津市土地開発公社の解散に伴い行政財産として保有することとなりました。当該市有地につきましては、平成26年度からは行政財産の使用許可により近隣の事業協力者2社が駐輪場としておりましたが、2社の利用者以外の駐輪が多く、放置自転車も見受けられるようになり、本年3月末、このうち1社が店舗を閉鎖することになり、さらに放置自転車が増加することとなったところでございます。
 
このことから、本市といたしましては、放置自転車について警察に盗難車両及び所有者の照会をするとともに、その後、所有者に対して通知を行っておりますが、これらの自転車については、民法上の財物であることから、直ちに処分することが困難であり、引き続き放置自転車の保管、整理を検討する必要がございます。今後の利活用につきましては、放置自転車の整理後ということにはなりますが、有効に活用が図られるよう他部局とも連携して参ります。
 
次に、2点目の(仮称)新・琵琶湖文化会館の予定地に隣接する市有地の利活用についてでありますが、当該市有地は平成25年度の大津市土地開発公社の解散後、行政財産として保有しているもので、現時点で具体的な利活用策は定まっておりません。昨年度より(仮称)新・琵琶湖文化館の整備に伴い、隣接する当該市有地の利活用について滋賀県との協議を重ねて参りましたが、県所有地の範囲内での建築が可能と判断され、先般、PFI方式による同館の開設に向けた入札手続きが開始されたところであります。
 
当該市有地は平成16年当時、浜大津駅前A地区の土地区画整理事業と国道161号交差点改良事業合わせて進める中で交換用地として大津市土地開発公社が取得したものであり、同公社の解散に伴い、本市が代物弁済を受けたもので、この点にふさわしい新たな価値の創造を図るため、行政財産として保有している経緯からも、引き続き、なぎさ公園周辺の活性化に取り組む上で、必要な土地であるととらえております。今年度も、(仮称)新・琵琶湖文化会館の着実な整備と周辺の活用の推進について滋賀県に要望を行ったところであり、今後も滋賀県と連携してまいります。
 
答弁:建設部長

 

1点目のJR・京阪石山駅に隣接する市有地の利活用のあり方についてのうち、二つ目の当該地における自転車駐車場の整備についてでありますが、令和4年10月末現在、石山駅周辺の自転車駐車場における定期待ち利用者は437人となっております。今年度、石山駅周辺の自転車駐車場の収容台数不足を解消するため、晴嵐第2自転車駐車場の拡張工事を行っており、約420台の収容台数の増設を予定しております。
 
また、石山駅前第2自転車駐車場におきましては、今年度より5年間の予定でスライド式自転車ラックを導入することとしており、最終的に約200台の増設が可能となります。これにより、合計約620台の収容台数の増設が図られることから、現時点におきましては当該中央自転車駐車場として整備することは考えておりません。

 
 
〇比叡平地域を運行するバスの減便が市民生活に及ぼす影響と路線存続に向けた取り組みについて
 
令和4年11月16日に開催された大津市地域公共交通活性化協議会において、京阪バスが運行するJR大津駅から比叡平を結ぶ大津比叡平線の内、びわ湖浜大津から皇子が丘三丁目交差点に至る区間を対象として、路線の休止が承認をされました。今回の路線休止により、系統の統合と減便による経費削減を実施され、比叡平地域の輸送を継続していくための収支改善を図ることを理由として協議の申し出がなされており、あわせて令和4年12月17日から同地域でのダイヤ改正が実施される予定となっています。
 
これに先立ち令和4年5月25日、同社から大津市に対して比叡平地域の輸送の廃止を含む事業再編の申し出がなされています。この度のダイヤ改正にあたっても、このまま収支状況が改善されなければ、当該地域の輸送を廃止せざるを得ないとの見解があらためて示されていますが、路線の存続につながるダイヤ改正でなければ住民の理解は得られないと考えます。
 
同年11月、山中比叡平学区まちづくり協議会は大津市に対してダイヤ改正と廃止へと向かうバス輸送のあり方について、住民からの投書をまとめて大津市に提出をされています。バスを利用して通学する中高生、子育て世代の保護者、高齢者等から多くの意見が寄せられており、バスの減便と輸送の廃止は全ての世代に多大な影響を及ぼすこととなります。また、現在、山中比叡平学区に住まいする43人の生徒が皇子山中学校に通学をされており、下校の時間帯とダイヤが合わないことに対して数多くの意見が寄せられています。帰宅するまでの間、いずれかの場所で長時間待機しなければならない事態は喫緊の課題として対応を図る必要があります。
 
大津市ならびに大津市教育委員会は比叡平地域におけるダイヤ改正に伴うバスの減便による影響をどの様に認識され、必要な対応を図られようとしているのか。地域住民と連携を図りながら取り組むバス路線の存続に向けた今後の対応とあわせて答弁を求めます。
 
また、現在、国においては、地域の特性や事情に応じた最適な生活交通ネットワークを確保・維持するため、複数市町村にまたがる地域間幹線系統の運行について支援を行っています。比叡平地域においては京都市と隣接していることもあり、多くの学生が京都市内にバスで通学をされています。同市とも緊密に連携を図りながら京都比叡平線の路線存続に向けて取り組まれるべきと考えますが、今後の取り組み方針と現時点における課題認識について答弁を求めます。
 

 

答弁:建設部長

 

1点目のダイヤ改正に伴うバスの減便による影響についてでありますが、遠方への通勤、通学、皇子山中学校の下校、さらに高齢者の買い物や病院への通院に対する影響が一定あるものと認識しております。
 
また、地域住民と連携を図りながら取り組むバス路線の存続に向けた今後の対応についてでありますが、これまでも山中比叡平学区公共交通対策協議会において、地域や交通事業者と利用促進の対策や運行計画の改善について協議、検討を重ねてまいりましたが、今回のダイヤ改正を受け、引き続き同協議会を通じてより一層の取り組みを進めるとともに、運行ダイヤの改正について、教育委員会とも連携して事業者との協議を進めてまいります。
 
2点目の京都比叡平線の路線存続に向けた今後の取り組み方針と現時点における課題認識についてでありますが、京都比叡平線については、国の地域幹線系統補助及び関係自治体の協調補助を新たに確保するため、現在、国、滋賀県、京都市及び京都府との調整を進めているところです。現時点における課題といたしましては、京都比叡平線の利用者の大半が大津市民であることを考慮すると運行支援における各自治体の負担割合の調整が課題であると考えております。
 
答弁:教育長
 
3項目めの、比叡平地域を運行するバスの減便が市民生活に及ぼす影響と路線存続に向けた取り組みについてのうち、1点目のバス減便の影響をどのように認識し、必要な対応を図るのかについてでありますが、比叡平学区から通学している皇子山中学校の制度については、ダイヤ改正による減便により、当該校が部活動休養日と設定している、水曜日の下校時間体の待ち時間が長くなるため、臨時バスを増便することで対応いたします。

令和5年度以降の対応につきましては、児童生徒の学校生活に影響が出ないよう、児童生徒や保護者の声を聞き、下校時間帯に路線バスを運行していただけるよう、京阪バス株式会社にダイヤ改正を要望してまいります。
 
再質問
 
京都市との連携についてです。課題認識をお伺いさせていただきました。大津市側の利用者が多いことについて、どこまで理解が得られるかといったような趣旨の答弁でした。そのことを踏まえまして、より一層、京都市の理解を求めていただく必要があると考えます。どのような姿勢、方針で臨まれていかれるつもりなのか。改めて現状を踏まえてお答えください。
 
建設部長

 

2点目のどのような姿勢で京都市、京都府と対応していくかというご質問でございます。先ほど申しました大半が大津市民であるということをからも、我々行政だけではなくて、場合によれば、地域住民の皆様にもご協力いただきながら京都府、京都市に訴えてまいりたいというような考えを持っております。行政だけではなくて、地域も含めて対応してまいりたいという考えを持っております。
 
 
 
〇中心市街地エリアの活性化に向けた取り組みについて

 
平成20年7月、大津市は中心市街地活性化基本計画を策定し、平成25年度からは第2期計画のもと、計10年間に渡って多くの市民、民間事業者、関係団体とのつながりを構築、発展させながら、活性化に資する様々な事業に取り組んでこられました。計画期間の終了にあわせてジュネーブ構想、大津宿場町構想が掲げられたものの、後にそのあり方は見直され、市民・民間事業者と行政との距離を縮め、地域とつながる開かれたオフィスづくりを進めるとして整備された「まち家オフィス結」は本年2月、3年足らずで閉館をされました。
 
そもそも、大津市は「結」という言葉にどの様な思いを込めたのか。協働のまちづくりを進める上において、条例の名称に「結」という言葉を冠した意味を私たちは今一度、再認識すべきと考えます。現在、大津市においては、なぎさ公園周辺魅力向上プロジェクトに取り組まれていますが、中心市街地活性化基本計画に掲げられた理念については、時代の変化に適応しながら、今後も受け継がれるべきものと考え、以下、3点、質問を行います。

 

1点目、歴史的風致維持向上計画に位置付けられた大津百町エリアにおける事業推進体制について。令和3年9月通常会議、私は取り組み方針が明確となっていない大津宿場町構想のあり方について指摘を行いました。大津市からは、歴史的風致維持向上協議会において、人材の育成、エリアの魅力増進と発信、空き町家の活用について、事業内容や進捗状況について協議・報告をするとともに、ホームページでの情報発信や地域住民向けの勉強会などを開催していくことの答弁がありました。
 
また、推進体制については、宿場町構想実行委員会のメンバーを中心に、その他のまちづくり団体や地域住民などもメンバーに加えて、歴史的風致維持向上協議会の下で新たな組織体の設置を検討していくとの見解が示されています。現時点における取り組み状況と新たな組織体の設置に向けたスケジュールについて答弁を求めます。

 

2点目、都市再生整備計画の策定に向けた取り組みについて。令和3年9月通常会議、私は国からの支援を継続して受けていくためにも、また、今後の取り組み方針を広く市民、事業者と共有するためにも、都市再生整備計画をあらためて作成し、社会資本総合整備計画に位置付けたうえでハード、ソフト事業に取り組まれるべきと提言しました。
 
大津市からは、都市再生整備計画は公共施設の整備等を重点的に実施する区域を定め、都市の再生を効率的に推進するものであり、市街化調整区域である大津湖岸なぎさ公園などについては、水辺とまちが融合した良好な空間形成に向けて「かわまちづくり計画」を策定することにより、計画区域に加えることが可能となること、また、そのうえで、地域住民や河川管理者である滋賀県、その他関係機関等とともに「かわまちづくり計画」を策定した上で、都市再生整備計画に位置づけることで、国の補助制度が活用できるものと考えているとの見解が示されました。都市再生整備計画の策定に向けた現時点における取り組み状況と課題認識について答弁を求めます。

 

3点目、旧大津公会堂のさらなる活性化に向けた取り組みについて。これまでの間、旧大津公会堂については、大津市が出資をして設立をし、都市再生推進法人に指定をする株式会社まちづくり大津が施設の管理運営を担ってきましたが、令和5年度からの5年間、他の団体を指定管理者に指定するための議案が提出をされました。旧大津公会堂は歴史的資産を保存し、及び活用することにより、市民、観光旅行者等の交流を推進し、もって中心市街地の活性化を図ることを目的に設置されています。
 
大津市は旧大津公会堂指定管理者仕様書において、管理運営を行うだけでなく、当該施設の成り立ちと経過を十分に理解し、建物の保全に努めるとともに、市民の交流の拠点として活用を図ることを求めていますが、株式会社まちづくり大津をはじめ、これまで中心市街地活性化に取り組んでこられた地域住民や民間企業、関係団体との連携が必要不可欠と考えます。大津市は新たな指定管理者のもと、これら連携がどの様な形で実現すると考えているのか。設置者である大津市が果たすべき役割とあわせて見解を求めます。
 
また、建物の1階及び地下1階の商業施設部分は大津市と株式会社まちづくり大津との間で賃貸借契約が締結されています。建築設備の点検など、管理運営面での課題認識とその対応策について答弁を求めます。
 
答弁:都市計画部長
 
1点目の歴史的風致維持向上計画に位置付けられた大津百町エリアにおける事業推進体制についてでありますが、大津百町エリアにおける取り組み状況として、昨年度は歴史文化を気軽に触れることができる歴まち講座の入門編の開催や地域の歴史文化に関するまちづくり活動団体の交流を深めるための歴まち講座交流会を実施するとともに、大津宿場町構想実行委員会と連携したまち歩きを実施するなど、地域が歩んできた歴史やまちに息づく生活文化を学び、発見する機会の創出に取り組んでまいりました。

 

なお、今年度は昨年度の実施事業に加えて、歴史的風致維持向上計画を周知啓発するパネル展の開催、大津祭りや地域の歴史的資源を紹介するPR動画作成など、地域のさらなる魅力発信に向けた取り組みを進めております。今後はこれらの取り組みを踏まえ、さらに体系的な事業展開が重要であると認識をしております。また、より効果的な事業を実施していくためにも、大津市歴史的風致維持向上協議会や大津宿場町構想実行委員会、地域住民などと継続的に意見交換等を行いながら、令和5年度までに新たな組織体の設置を目指して調整を進めてまいりたいと考えております。

 

次に、2点目の都市再生整備計画の策定に向けた取り組みについてでありますが、中心市街地エリアにおける賑わいを創出するためには、市民や事業者、滋賀県を含めた関係機関とのさらなる連携が重要であると考えております。昨年度から事業者と共になぎさ公園周辺の魅力向上に向けたSLOW OTSUの取り組みを継続的に行うとともに、今年度は大津湖岸なぎさ公園において、賑わい拠点形成に向けた基盤調査等を行い、市民や各種団体、公園利用者などからご意見等をいただきながら当該エリアの活性化に資する取り組みの検討を行っているところでございます。また、大津港周辺においても、賑わい創出に向けて滋賀県と協議を進めているところであり、今後、これらの検討結果等を踏まえながら、川まちづくり計画の策定に向けて、様々な主体と意見交換等を重ねるとともに、活性化に寄与する事業を見極め、都市再生整備計画の策定にもつなげてまいりたいと考えております。
 
次に、3点目の旧大津公会堂のさらなる活性化に向けた取り組みについてのうち、一つ目の、地域住民や民間企業、関係団体との連携と大津市が果たすべき役割についてでありますが、旧大津公会堂は昭和9年に建設されて以来、その後、名称や用途を様々に変えながら利用されてきた施設であり、国の登録有形文化財にも登録されております。しかしながら、施設の老朽化やバリアフリー化に対応するため、平成21年度に改修整備を行い、平成22年度からはまちづくりや地域活動の拠点施設として、歴史資源を活用した市民の交流の場として利活用をしてまいりました。本市といたしましては、これまでの取り組みを踏まえるとともに、ポストコロナを見据え、当該施設が時代の変化に沿った人々が集える、繋がる場所となるよう、今後、指定管理予定者や地域住民、関係団体等と連携してまいりたいと考えております。
 
また、二つ目の管理運営面での課題認識とその対応策についてでありますが、現在、旧大津公会堂の1階及び地下1階の一部を貸し出しており、建築設備など、これまでの管理体制を整理する必要があると認識しております。今後、管理運営に当たりましては、新たな指定管理者の議決をいただいた後、飲食店店舗等の運営事業者などを含めて協議を行い、適切に対応してまいります。
 
 
 
〇大津市デジタルイノベーション戦略のさらなる実現に向けた取り組みについて

 
1点目、大津市LINE公式アカウントのさらなる機能充実に向けた取り組みについて。大津市においては令和元年8月にLINE公式アカウントを開設されて以降、令和2年6月には水道・ガス開閉栓、令和3年4月には大型ゴミの収集をLINEでの手続きによって申し込むことが可能となりました。トーク方式での申請手続きは大変分かりやすく、市民の利便性向上、行政事務のさらなる効率化に資する取り組みでると評価するものです。
 
国は令和3年4月に地方公共団体がLINEのサービスを利用する際に適切と考えられる利用方法をまとめたガイドラインを提示しました。政府機関や地方自治体等における業務でのLINEサービスに関する調査結果を踏まえて作成されており、公式アカウントを活用する場合に確認すべき事項等が記されています。LINE上における行政手続きにおいて、マイナンバーカードを利用した本人確認が可能となっていることを踏まえ、大津市においても当該ガイドラインを遵守し、情報セキュリティ対策の徹底を図りながら、「持ち運べる市役所」の実現を加速させるべきと考えます。大津市は今後、どの様な方針のもとでLINE公式アカウントのさらなる機能充実に取り組んでいく方針なのか、見解を伺います。

 

2点目、電子申請による行政手続きのオンライン化促進に向けた取り組みについて。令和4年10月に作成された大津市総合計画第2期実行計画進捗状況報告書によると、令和3年度末時点でのオンライン化済年間取扱件数は、目標を大きく上回る69.1%であったと報告がなされています。令和4年度は、オンライン化未済手続きのうち、優先的にオンライン化を推進すべき手続きを改めて整理するとともに、更なる利便性向上のために、引き続きオンライン化に向けた取り組みを推進していくとの方針を示されていますが、実際に電子申請が行われた行政手続きの件数を大津市はどの様に評価しているのか、見解を伺います。
 
また、現在、国においてはデジタル社会の実現に向けた重点計画に基づき、令和7年度までに地方公共団体の業務システムの標準化・共通化を図ることを目指しています。利便性向上に資する手続については、マイナポータルからマイナンバーカードを用いてオンライン手続を可能にするとともに、それ以外の各種行政手続についても、地方公共団体におけるオンライン利用促進指針を踏まえ、積極的にオンライン化を進めていく必要があると認識しています。自治体情報システムの標準化・共通化に向けた大津市の課題認識と行政手続きのオンライン化を促進するための対応策について答弁を求めます。
 

 

答弁:政策調整部長
 
大津市Line公式アカウントのさらなる機能充実に向けた取り組みについてでありますが、持ち運べる市役所として、大津市Line公式アカウントの機能充実を図ってきた結果から、Lineを行政サービスの入口として利用することは有効であると考えており、今後も利用者のニーズを把握するとともに他の自治体の動向や事業者が提供するサービスの内容、安全性などについて積極的に調査研究してまいります。
 
次に、電子申請による行政手続きのオンライン化促進に向けた取り組みについてのうち、1点目の実際に電子申請が行われた行政手続きの件数をどのように評価しているのかについてでありますが、行政手続きのオンライン化は総合計画の目標値に対して順調に進捗しているものの、今後、さらに住民等の利便性の向上や業務の効率化の効果を勘案し、オンライン化の進め方について検討してまいります。
 
2点目の自治体情報システムの標準化、共通化に向けた課題認識と行政手続きのオンライン化を促進するための対応策についてでありますが、自治体情報システムの標準化、共通化は人員体制や開発期間の確保が必要なことに加え、国が示す共通資料に基づき、現行の事務フローや法規等見直し、対応を図るべきところに課題があると考えており、行政手続きのオンライン化に関しては、この共通資料との整合性を確保しながら進めてまいります。

 

 
〇子どもの居場所づくり事業の充実支援に向けた取り組みについて

 
大津市内には学校生活や日常生活に息苦しさを抱える子どもたち、また、家庭環境等に起因して、安心して過ごすことのできる居場所を必要とする子どもたちがおられます。これまでの間、大津市は公益法人等と連携を図りながら子どもの居場所づくり事業に取り組まれ、支援の充実を図られてきたと評価するものですが、現在、水道光熱費や燃料費等の負担が施設の運営やサービスの提供に大きな影響を及ぼしています。

大津市は今後、どの様な方針のもとで子どもの居場所づくり事業の充実支援に取り組んでいかれるつもりなのか、答弁を求めます。

 

2点目、児童館のあり方について。大津市が市内7カ所に設置する児童館は、児童福祉法第40条に規定された児童福祉施設であり、遊びを通じた児童の健全育成を目的としています。このうち、皇子が丘児童館については、同一建物に設置されてきた中ふれあいセンターが廃止されることになり、機能の拡充が図られることになりましたが、今もって大津市が必要とする耐震強度を有していません。

大津市は子どもの居場所づくり事業の充実支援を図るため、今後の児童館のあり方について検討を進められていると認識していますが、利活用に見合った施設の修繕と維持管理が必要になってくると考えます。大津市はどの様な方針のもとで児童館の管理運営を行っていくつもりなのか、答弁を求めます。
 
答弁:福祉部長

 

子どもの居場所づくり事業の充実支援に向けた取り組みについてでありますが、本市において委託事業として実施している子どもの居場所づくり事業につきましては、様々な要因により孤独を感じたり、支援を必要とする子どもたちにとって安心して過ごせる場所を提供することで、子どもたちの健全な育成に寄与することを目的に実施しており、令和4年度からは実施箇所を2ヶ所から3ヶ所に増やしたところです。当該事業において、子どもたちの健全な育成に寄与していくためには、子どもたちの状況に合わせて丁寧に事業を実施するとともに、安心できる居場所が今後も継続されていくことが必要であると認識しています。そのため、子どもの居場所づくり事業につきましては、活動内容や実施体制などについて、事業を実施している受託者ときめ細やかな情報共有や協議を行い、居場所を必要とする子どもたちにより一層、寄り添った支援となるように努めてまいります。

 

2項目めの今後の児童館のあり方についてでありますが、児童館は唯一、すべての児童を対象とした児童福祉施設であり、子どもの居場所としての機能を有する施設の一つであると考えております。令和3年度より、児童館のあり方について検討を進めており、今後、その結果も踏まえ、利活用に見合った施設改修など検討してまいります。
 
再質問
 
より寄り添った取り組みとおっしゃっていただきました。私も望むものです。次年度に向けて、具体的に現時点でどのような取り組みや活動を想定されておられるのでしょうか。
 
答弁:福祉部長
 
次年度に向けての取り組みということでございますが、次年度につきましては、まだこれからまた議員の皆さんに予算審査をお願いするという時点でございますので、具体的なことを申し上げるということは今回できません。ただ、事業者との色々な協議、意見交換を行う中で今ひとつ思っておりますのは、やはり子どもさん、それぞれ事情が違います。また背景も違います。そういうことで、やはり子どもさんに寄り添った、あった、みあった支援をどうしていくのか、そのためにはやっぱり、場合によっては、人員が必要になる場合もあるでしょうし、また違った取り組みが必要になる場合もある。そういうふうなご意見もいただいているところでございますので、これからそういう実際に現場で支援に当たっていただいてる方の声をしっかりと聞くことで、必要な情報を共有させていただいて、支援に向けて同じ方向向いてやっていきたい。そういうふうな思いで今後も取り組んでいきたい、そういうふうに考えております。

 

〇横断歩道ハンドサイン運動の推進に向けた取り組みについて
 
一般社団法人日本自動車連盟は令和4年8月に信号機のない横断歩道における歩行者優先についての実態調査を全国で実施され、同年10月にその結果を公表されました。歩行者が渡ろうとしている場面で一時停止した車の率は滋賀県では33.3%との結果であり、全国平均である39.8%を下回る結果となりました。道路交通法第38条第1項において、ドライバーは、横断歩道を横断中または横断しようとする歩行者があるときは、横断歩道の直前で一時停止して、その通行を妨げてはいけないと定められているにも関わらず、67%の車両が一時停止をしなかったことになります。
 
現在、全国的な取り組みとして「横断歩道ハンドサイン運動」が広がりを見せています。歩行者は横断歩道を横断するときには、横断する意思を明確にするため、手のひらをドライバーにみせる、そのうえで、運転者が横断歩道の手前で一時停止をした際には、お辞儀で感謝を伝えましょうという運動です。大津市においても安全で安心なまちづくりに関する協定書を締結する大津警察署・大津北警察署とより一層、連携・協力を図りながら、「広報おおつ」やホームページ、ライン等からの情報発信等を通じて、「横断歩道ハンドサイン運動」の推進に取り組んでいく必要があると考えます。今後、大津市ならびに大津市教育委員会は大津市交通安全条例の規定を踏まえ、どの様な方針のもと、「横断歩道 ハンドサイン運動」の推進に取り組んでいかれるつもりなのか、答弁を求めます。
 

答弁:市民部長
 
横断歩道ハンドサイン運動の推進に向けた取り組みについてでありますが、本市におきましては、ドライバーに対して、信号機のない横断歩道における歩行者優先の意識向上を図るとともに歩行者に対しましてもドライバーに横断する意思を伝え、安全を確認してから横断することを促すため、交通安全運動での街頭啓発や未就学児向け交通安全カンガルー教室を実施しております。
 
また、広報おおつ12月1日号の記事においても、横断歩道利用者ファースト運動の推進として、歩行者が横断する意思を伝えることを周知しております。今後も市民の皆様が信号機のない横断歩道において、ハンドサインによる横断意思を伝え、安全に横断していただけるよう、警察、交通安全協会等と連携した街頭啓発や市ホームページ、広報おおつ等による情報発信を行うとともに、児童生徒に対しましても学校と連携した交通安全指導の中で啓発を行ってまいります。

 

 

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