庁舎整備基本構想(素案)について

9月26日、公共施設対策特別委員会に出席。大津市庁舎整備基本構想の策定について所管事務調査を行いました。下記リンク(PDF)は令和4年8月通常会議公共施設対策特別委員会で配布された資料です。
 
リンク:大津市庁舎整備に関する市民アンケート調査報告書
 
リンク:大津市庁舎整備基本構想(素案)
 
今後のスケジュールによると、令和5年度に「基本計画に向けた調査」を実施され、令和6年度に基本計画を策定する予定が示されています。

大津市は検討を行う候補地として、皇子山総合運動公園(公園の一部)ならびに大津駅・県庁周辺を掲げており、それぞれ「優先して」「新しい視点で」との前置きがなされていますが、基本構想では選択肢が二つ示されることになります。
 

 
そのうえで、大津駅・県庁周辺においては、他の施設との複合化や官民連携など「新しい視点」からも検討を行うとされていますが、具体的な敷地や建物は示されておらず、候補エリアの現況として、国土地理院撮影による空中写真のみが掲載されています。
 
何をどこまで平行して検討されるのか…。
いずれにせよ、不確定要素は多く、検討事項は多岐に渡ります。
 

令和5年度にはワークショップの開催が予定されています。
開催時期について確認したところ、候補地をひとつにしぼってから実施されるとのことでした。
令和5年度に「基本計画に向けた調査」を実施されるとのことですが、具体性に欠けると評価するものです。
 
令和4年度下半期以降、新たに設置されるワーキングチームのもと、必要な検討を加速されるべきです。
本会議における質疑・一般質問にて指摘提言を行いましたが、本来、もっと早期にワーキングチームを立ち上げられるべきであったと考えます。
 
リンク:谷ゆうじHP 指摘・提言の実績 大津市庁舎整備推進本部会議において皇子山総合運動公園を「優先して検討を行うおおよその候補地」として決定されるまでの経過と庁舎移転整備に対する大津市長の課題認識について(R4.6)

 

 
前回の委員会で指摘した事項について、見直し内容の確認を行いました。
大津市は基本構想案素案において、「優先して検討を行う候補地」を皇子山総合運動公園(公園の一部)としていますが、たたき台の時点における「現法規制等での必要規模の建設可否:不可」との記述は「現法規制等における検討課題」に修正されました。
 
下記は今期通常会議における質疑一般質問と答弁内容を要約したものです。

繰り返すようですが、執行部内における連携をより一層、強化いただきたいと考えます。

 
○大津市庁舎整備基本構想の実現性を再検証することについて
 
令和4年8月31日、大津市庁舎整備基本構想(たたき台)が大津市議会公共施設対策特別委員会に対して示されました。大津市は「優先して検討を行う候補地」とされている皇子山総合運動公園での整備について、現法規制等での必要規模の建設可否を「不可」とされています。注記事項として、都市計画公園の計画決定変更が必要→庁舎跡地を代替地として検討、南側通路は建築基準法の道路ではないため、この通路にのみ接する敷地設定では建築不可、もしくは市道認定手続きとともに信号機の設置等公園出入口への対策(市建築基準条例)が必要とあわせて明記されています。
 

 

6月通常会議においても指摘をいたしましたが、自ら建設は「不可」と評価されながら「候補地」にあげられているということは、「何某らの前提」を解決すれば現在、都市公園である敷地に庁舎を整備できると大津市は判断されたわけです。大津市都市計画部からは、当該都市公園の計画変更は滋賀県が決定すると説明を受けていますが、先の公共施設対策特別委員会において、滋賀県都市計画課とは事前に協議を行っておられないことが明らかとなりました。私は関係課が一丸となって庁舎整備に取り組めるよう、大津市庁舎整備推進本部会議にワーキングチームを早急に設置されることを提言してきましたが、今もって設置はなされていません。市民アンケートの結果を踏まえ、皇子山総合運動公園を優先して検討を行う候補地とされながら、その実現性に対する検証が不足しているのではないかと懸念するものです。
 
私は先の公共施設対策特別委員会において、検討に際して作成された図面の提供を委員会として執行部に求めていただくよう、正副委員長に要望しました。委員会終了後、正副委員長の判断の下、執行部に対して図面の提供が可能か確認いただいたところ、令和4年9月2日、当該一般質問の通告を議長宛に行う直前、「委員会資料として提供できる関係法令に則した検討など、具体的なシミュレーションを踏まえた図面は作成していない」との回答が議会局を通じてありました。なぜ、関係法令に則した検討が行われないなか、建設不可である都市公園を優先して検討を行う候補地と位置付けることができると判断されたのか、大津市長に見解を求めます。

 
令和4年8月31日に開催された公共施設対策特別委員会において、総務部管財課から10月には大津市庁舎整備推進本部会議にワーキングチームを設置される方針が示されましたが、直ちに設置をされ、基本構想策定までに実現性をあらためて精査されるべきと考えます。皇子山総合運動公園で整備する場合における今後のスケジュールでは、令和4年度に基本構想を策定され、令和6年度からの基本計画策定にあたり、令和5年度にワークショップと基本計画に向けた基礎調査を実施される方針をしめされています。しかしながら、公園整備に係るスケジュールについては別途整理を行うとされており、用地取得や都市計画変更に伴う手続きの時期を記すことはできないと考えます。
 

 

庁内関係課職員で構成されるワーキングチームの設置に対する方針と公園整備に係るスケジュールを早期に検証することの必要性について、大津市長に見解を求めます。
 
答弁:総務部長

 

1項目めの皇子山総合運動公園での整備についてでありますが、候補地の選定にあたっては、まず立地条件、庁舎整備に必要な敷地面積の規模、庁舎整備に向けて将来的に取得の可能性のある公有地を条件として選定しております。当該公園においては、都市計画公園であることなどの解決すべき課題は認識した上で、まずは、市民アンケートにおいて市民の皆様の立地場所に対する意向を確認したところです。
この結果、半数の方が皇子山総合運動公園を立地場所に考えていることから、基本構想において優先して検討を行う候補地として位置付けるとともに、庁内組織である庁舎整備推進本部にワーキングチームを設置して関係法令に則した検討を有識者からのアドバイス等もいただきながら進めてまいります。
 
2項目めのワーキングチームの設置と公園整備に係るスケジュールの検証についてでありますが、ワーキングチームについては、今後、検討の段階に応じて適宜、設置してまいりますが、公園との一体的な整備に関するワーキングチームは10月の設置を予定しているところであり、公園整備に係るスケジュールについても、当該ワーキングチームにおいて検討していく予定です。
 
再質問
 

私、実現性をすごく心配をしています。これからワーキングチームを立ち上げられるとのことですが、大津市として、自治体として、都市公園に庁舎整備ができる可能性を踏まえてアンケートをとられている。ということは、少なくとも大津市(執行部)の中では、そこに庁舎が移転整備できる実現性はあるんだと、高いんだという前提でアンケートをとられていると思われている市民は少なからずおられると認識をしています。実現性というものに対する大津市の評価を改めてうかがえないでしょうか。

 

公園整備に係るスケジュールは別途整理を行いますとされてますが、基本構想の中で整理を行われるべきだと思います。そうでなければ、今後のスケジュール、決められません。少なくとも基本構想として、そこはしっかりと、内部で検討されるべきなんじゃないでしょうか。改めてこの点に関して見解を求めたいと思います。
 
答弁:総務部長
 
まず、実現性に対する評価ということでございます。まずこの実現性の評価という前に候補地の絞り込みのことについて触れさせていただかなければならないというふうに思ってます。まず現在、建物がないなど、国有地などからまずはおおよその候補地を選定したというところでございます。その後、交通アクセスなど、評価項目を満足している候補地を優先して検討を行うおおよその候補地として、皇子山総合運動公園をおおよその候補地としたというところでございます。その間、庁舎整備推進本部はもちろんのこと、6月には、公共施設対策特別委員会で説明をさせていただき、また7月にはそのことも課題も示した上で、市民アンケートを実施させていただき、そして、庁舎整備基本構想策定懇話会のご意見もいただき、今般、優先して検討を行う候補地、以前は「優先して検討を行うおおよその候補地」でしたが、今般、「優先して検討を行う候補地」として皇子山総合運動公園。そして、市民アンケートを踏まえて、「新しい視点で検討を行う候補地」として、大津駅、県庁周辺としたものでございます。
 
今般、そういった候補地の絞り込みをしていく中で、法規制でありますとか、留意事項、そうした課題の整理を行ったということでございます。初問でも答弁させていただいた通り、課題があることは認識をしておりますので、今後、段階を踏んで、具体的には庁舎整備の推進本部会議、また、ワーキングチーム、また有識者の皆様のご意見をいただきながら、まずは課題を整理していくというようなことで考えているところでございます。
 
そして、基本構想の中でスケジュールを行うべきということでございますが、まずは今般、基本構想では、今後、検討を行う候補地の絞り込みを行ったということでございまして、今後、ワーキングチームで関連法令に則した検討を行っていくというものでございます。

来年度、基本計画に向けた詳細調査、それとワークショップということを計画、予定をしているところでございますので、そのまずはそれに向けて、作業を進めて参りたいというふうに考えております。
 

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