JR大津駅舎の整備について( H25. 9)

質 問 (報告書が活用されることによって得られる成果について)

 平成25年9月補正予算においては、JR大津駅利用者などに対するニーズ調査経費等として、大津駅県庁周辺活性化事業費450万円が計上されている。JR西日本がコンサルタント会社に委託して行った調査結果が大津市の期待に見合うものでなかったとのことだが、作成される報告書が活用されることによって得られる成果とは何か。 

答弁:都市計画部長

 現段階における調査内容としては、駅利用上の利便性、快適性に対するニーズ、商業施設、生活支援施設、文化情報発信施設、さらに観光交流施設等に対するニーズ把握などとしたい。この調査結果を集計分析することにより、市民、利用者が求める駅施設の機能、さらに駅の再生に係る本市の役割や関わり方の方向性を検討できると考える。 

再 問

 聞いているのは、どういう報告書を作成するということではなく、その報告書を活用した後に大津市の得られる成果とは何か。具体的にJRとの交渉・協議において活用方法が練られ、最終的に駅を利用する大津市民並びに事業者、そして大津市にとっても本来望ましい駅舎整備がこういう形で図られるのだ、といったビジョンを示すことが本来の成果であると考えるわけだが、重ねて見解を伺う。 

答弁:都市計画部長

 議員お述べのとおり、JR大津駅について主体はJRであり、まずは市民のニーズをJRにぶつけるということが一番の結果・成果というか、その目的だと思う。その協議を受けて大津駅の改修に方向性を定めて、事業になればさらに中心市街地活性化基本計画の一部に生かしていく。

再々問

 いま、中心市街地の活性化についても発言があったが、利用者等のニーズをJRにぶつけることが目的である、と認識してよいか。 

答弁:都市計画部長

 今回のニーズ調査結果により、JRとまず協議する。また、どういう大津駅を目指すかというのはやはり大事で、多くの意見をいただき認識し、それをJRと協議し、我々の求める成果としていく。 

再々再問

 JRの求めに応じてニーズ調査を行うのであれば、一定成果が得られると考えるが、今回のニーズ調査は、大津市がJRの最終的な結論を踏まえてあくまでも自主的に行うものである。その検討結果をJRが見て今後の展望が見出せればいいといったような考え方で成果を求めるのか、重ねて伺う。 

答弁:都市計画部長

 今回のこの成果というのは、JRの調査結果を受けてということである。 JRとは、今年の2月以来勉強中であり、JRも一定の調査結果を持ってはいるが、結論というのはこれからお互いに出していこうという、そういう段階でもある。ただ、民間会社の経済理論によってビルをつくると、多分、再生されるということになり、我々の調査結果をそのまま成果につなげていけるかどうかは、今後の協議によるものと認識をしている。やはり大津駅ということであるので、協議をしてそういうものが反映できるようにしていきたい。 

答弁:副市長

 補足をさせていただく。これまで市民も来訪者の方々も大津駅はこれでいいのか、と言われ続けてきた。そして、現在本市は西地区の整備を進めながら、中心市街地活性化の第2期計画をスタートさせた。滋賀県が進めている県庁周辺の整備についても、当然大津駅周辺も視野に入っているというふうに捉えている。こうした中でのJRの駅舎整備ということであり、本市がまちづくりを進める上でやはりここが思案のしどころであろう。このタイミングを逃すと、やはり10年、20年といったスパンで、現状からは大きく脱皮できないのではないかという気もするところである。改札口とホームだけの駅でよしとするのか、あるいはそれとも何かをつけ加えるのか、多少なりとも周辺に広げて構想をするのか、県都の玄関口としての拠点性をまちづくりに生かすといっても、具体策は千差万別である。今回の調査では、まずは広く市民に大津駅及び周辺の望ましい姿をお伺いし、あわせて行政のてこ入れについても考えを聞きたいと思っており、加えてもう少し範囲を狭めてニーズの調査を行うものである。JRはもちろん、市民の声を聞きながら、中心市街地活性化協議会等の団体関係者、行政などがその完成形の一定イメージを共有した上で、その後で民の役割、官の役割といったような仕分けの段階に進んでいくことになろうと考える。
 今回の調査は、本市としてそうした行程の第1段階として実施させていただきたいと考えているところである。


質 問 (委託期間の妥当性について)

 アンケート調査は、便益施設の整備に対する希望や期待だけでなく、第2期大津市中心市街地活性化基本計画の推進や大津駅周辺地域に及ぼす影響を踏まえて行わなくてはならない。また、大津市が期待する回答への誘導質問になってはならないこともあり、アンケート内容の検討や結果の分析には相当な時間を要するものと考える。整備の方向性を含めた検討を予定しているが、委託期間はアンケートへの回答期間とあわせて十分なものと考えるか。 

答弁:都市計画部長

 議員お述べのとおり、今回のアンケートは有効な成果を得るため、事前に調査項目の十分な検討が必要であり、また結果の分析においても、単なる集計にとどまらず、性別や年代、地域など属性別の集計が必要であると考えている。さらに、整備の方向性や駅の再生に係る本市の役割、関わり方の妥当性について検討が必要であり、おのおの有効に進めるためには委託期間は十分確保する必要があると認識している。しかしながら、現在までのJRとの協議経過やテナントとの関係から、できるだけ早期に方向性の検討を終えたい。

再 問

 私が聞きたかったのは、予定されているコンサルタント会社への委託期間は十分なものであるのかといったことだ。都市計画部として十分なものと考えているのかを聞きたいわけであり、私はこの委託期間では短いのではないか、と懸念している。先ほど答弁にもあったように、この先10年、20年、30年、40年、大津駅周辺のまちづくりに非常に大きな影響を与える、そうしたきっかけとなるアンケート調査であり、市民の税を投入して結論を導き出すわけであり、コンサルタント会社への委託期間は十分なものであるのかということについて確認をしている。 

答弁:都市計画部長

 先ほどの答弁のとおり、十分な期間が要るということも認識しているが、年内に一定の方向性示す。JR側のスケジュール、テナントへの説明もあるので、一定の期間で実施をしなければならない。そのため、今回専門のコンサルタントに発注して、早期にその調査結果を得て、年内にはその調査、方向性を出したい。 


質 問 (行政改革に伴う取り組みとの整合性について)

 このたびのJR大津駅舎の整備は主に内外装のリニューアルであり、行政との関わりで規模や構造が変わる可能性があるのは西側の平家部分であると理解している。観光振興課が所管する大津駅舎整備管理事業については、駅ビルを行政が管理する必要が薄いことを理由に廃止を決定され、現在はテナントの退去に向けた手続が進められているが、大津市が整備や管理に関わる可能性のある施設は、公共性や公益性のあるものに限定されていると理解してよいのか。 

答弁:都市計画部長

 本市が整備や管理に関わる可能性のある施設は、議員お述べのとおり、基本的には公益性や公共性があるものと考えている。しかしながら、県都の玄関口にふさわしい風格とにぎわいの創出に貢献する取り組みに対して、市民の声を踏まえつつ、市の関与のあり方についても検討していきたい。 


質 問 (耐震補強が整備方針の決定に与える影響について)

 現在のJR大津駅舎については、昭和50年の開業であることから耐震診断を行う必要がある。補強が必要であると判断された場合には、新たに耐力壁やブレース等が設置されることになり、開口部や間取りに変更が生じる可能性があるが、平家部分の整備方針が決定しないことには、一体の構造物として耐震診断の実施には至らないと考える。国土交通省は期日を設けた上で鉄道事業者に早期の耐震補強を求めているが、大津市は駅舎整備方針の決定に与える影響をどのように評価されているのか。 

答弁:都市計画部長

 議員お述べのとおり、駅の再生に当たり耐震診断が必要であり、現時点において実施されていないことを確認している。また、このことはJR西日本と本市との共通の課題として認識もしている。今後JR西日本においては、本市の取り組み方針の結果に応じて耐震診断を予定されていることから、幅を持った方向性の検討が必要と考えている。 

再 問

 幅を持ったという言葉を使われたが、どういった意味をさすのか、確認したい。 

答弁:都市計画部長

 今JR大津駅のビルについては、JRの計画もまだ確定ではないにせよ、さまざま調査結果が出ており、建物の診断の方法についても市がどういう関わりを持つかによって、その耐震の診断方法も変わってくる。市としては、その診断結果をある程度想定して、例えば市が関与することを想定しても、診断の結果の想定の幅の中でいろいろ検討していかなければならないと考えているところである。 


質 問 (大津市中心市街地活性化協議会の位置づけについて)

 第2期大津市中心市街地活性化基本計画においては、JR大津駅に係る具体的な事業は位置づけられておらず、追加するには変更申請が必要となるが、大津駅県庁周辺活性化事業費における成果は、大津市中心市街地活性化協議会における議論にどういった形で反映されることになるのか。 

答弁:都市計画部長

 ニーズ調査後において、中心市街地活性化をはじめとする関係団体に、大津駅の再生に関し調査に基づく方向性や本市の役割、関わり方等取り組み方針について意見を求める場を設定する予定である。 

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