駅前広場として都市計画決定されてから半世紀が経過したJR大津京駅西側の再整備と路上喫煙防止対策について ( R3. 12)
質問
JR大津京駅においては一般車両が乗り入れる駅前広場と反対側、山側に位置する西側の通路にたばこの吸い殻が数多く捨てられています。気になって拾ったことがあるのですが、あまりの多さに言葉を失いました。また、舗装されていない範囲については、雨が降るとそこかしこに水たまりができます。大津市が設置する公共駐車場の生垣についても手入れがまったく行き届いておらず、ただただ、鬱蒼としています。これが古都の名を冠した駅前の現状かと思うとあらためて残念な思いがいたします。
平成28年6月通常会議ならびに平成29年9月通常会議において、今後の土地利用の方針について質疑一般質問を行いましたが、以下、あらためて見解を求めます。
大津市は、平成18年3月に西大津駅前広場整備計画検討書を取りまとめ、既に供用が開始されている東側と大津京駅前公共駐車場が位置する西側、それぞれについて個別の整備方針を決定いたしましたが、基本理念の具現化には至りませんでした。以前の質疑一般質問でも指摘しましたが、西口交通広場については、平成21年10月に附帯街路である都市計画道路3.4.3号皇子が丘穴太線、現在の皇子が丘線の延長見直しが行われたことを受け、整備計画そのものを見直す必要があるとの見解は示されたものの、方針の決定は先送りされました。都市計画決定がなされたのは、昭和46年3月のことであり、既に半世紀が経過しました。今もって、事業の進捗が図られてない、また、都市計画の見直しが行われていない現状を私は大変重く受け止めています。
大津市は平成29年9月通常会議において、平成28年度、駅前広場計画指針に基づく調査を実施したところ、必要となる広場面積は現在供用中の東口駅前広場の面積で充足していること、また、そのうえで、西口駅前広場の土地利用のあり方については、都市計画マスタープラン及び今後策定予定の立地適正化計画との十分な整合を図り、民間活力の導入も視野に入れて検討を進めていくとの見解を示されています。その後の執行部内における検討経過ならびに現時点における課題認識について、あらためて見解を求めます。
また、公共駐車場としての利用はあくまで暫定的な活用策であることを踏まえ、大津市には西口駅前広場用地の利活用方針を市民に対して明らかにする責務があります。大津市のみならず、西日本旅客鉄道株式会社が保有する土地も含まれていることから、同社との連携が必要不可欠となりますが、今後、どういった方針のもとで協議に臨まれるつもりなのか。公共駐車場に面して鬱蒼と茂る植栽の適切な維持管理と未舗装部分については誰もが移動しやすいよう、アスファルトで舗装されることを望むものですが、当面の維持管理方針とあわせて答弁を求めます。
この項の最後に、路上喫煙等禁止区域の拡充について質問を行います。大津市はJR大津京駅及び京阪大津京駅周辺区域を路上喫煙等禁止区域に指定していますが、西側に位置する通路の範囲は指定されておらず、また、大津市が委託する清掃作業の範囲外であることもあって、たばこの吸い殻が散見されます。JR大津京駅西側は駅前広場として供用開始されていませんが、日々、実態として多くの市民が通行されており、大津市路上喫煙等の防止に関する条例の目的を踏まえ、路上喫煙等禁止区域の指定範囲拡充を提言するものです。JR大津京駅周辺におけるたばこの吸い殻の不法投棄に対する現状認識と路上喫煙等禁止区域の指定範囲拡充に対する考えについて、大津市に見解を求めます。
答弁:建設部長
JR大津京駅西側の再整備と路上喫煙防止対策についてのうち、1点目の西口駅前広場の土地利用のあり方の検討経過についてでありますが、平成30年度に行った大津京駅前広場機能検討調査において、大津京駅の将来の利用者数の推計をはじめ、改めて駅前広場の面積算定をするとともに、東口及び西口広場の機能案を複数作り、公安委員会と協議してまいりました。課題といたしましては、現在、東口駅前広場内を通過する車両の動線の交通処理、また西口広場においても、広場から幹線道路への取り付け位置の問題等があります。
2点目の西口駅前広場用地の利活用方針についてでありますが、総合計画第2期実行計画には位置づけられておりませんが、先に述べました課題もあることから、将来的な活用について調査研究を行ってまいります。また、公共駐車場に面している植栽帯及び未舗装部分の敷地は、大津市及び西日本旅客鉄道株式会社が所有しております。このことから、当該地については、本市の都心エリアの駅にふさわしい環境となるよう市有地は本市で適正な管理に努めるとともに、西日本旅客鉄道株式会社へも要望してまいります。
答弁:環境部長
2点目の路上喫煙等禁止区域の拡充についてのうち、JR大津京駅周辺におけるたばこの吸殻の不法投棄に対する現状認識について、でありますが、毎年度実施している路上喫煙調査においては、JR大津京駅周辺も含めて禁止区域内の路上喫煙者は大幅に減少しており、条例の効果が現れているものと評価できるものの、特にJR大津京駅周辺においては禁止区域に近接する人目に付きにくい場所において、未だに、路上喫煙やそれに伴うたばこの不法投棄が多くあることを認識しております。
次に、JR大津京駅周辺における路上喫煙等禁止区域の指定範囲の拡充に関する本市の見解について、でありますが、禁止区域に近接する人目に付きにくい場所における路上喫煙と、それに伴うたばこの不法投棄の防止に向けた課題を整理し、新型コロナウイルスの感染状況を踏まえたうえで、路上喫煙等禁止区域の指定範囲拡充だけでなく、まずは、JRの大津京駅、大津駅及び石山駅を対象としたマナースポット設置の実証実験など、幅広く課題の解決に向けた効果的な手法を検討してまいります。
再質問
先ほど「植栽帯」という表現を用いられました。この状態を「植栽帯」とおっしゃっているとの前提であらためて伺いますが、ほとんど雑草ですよね。
なおかつ、生け垣についても、今後も生け垣として、適切に維持管理していくことが可能なのか、改めて、調査といいますか、現地を確認いただき、都心エリアにふさわしい状態にしていくことについて、しっかりと検討いただきたいと期待をするものです。そして、JRにも要望していくということでありましたが、連続してますので、私は一体的に整備をいただくほうがより効果的と考えます。この点踏まえて、改めて答弁を求めます。
答弁:建設部長
西口の広場、植栽帯とお答えさせていただきましたが、現状は生け垣の形態をしている状況でJRさんの敷地にも一体的に連続するものでございます。私も現地には行っております。生け垣の周りに雑草がというようなところで、お答えしましたように、都市にエリアに相応しい管理をしていかなければと身をもって感じたところでございますので、今後、生け垣の形態もしっかり見つつ、適正な管理をJRさんと一連というか、協議、連携しながら、先ほど申しましたエリアに相応しい駅前になるよう、また利用者の利便に寄与するような、エリアになるように管理努めていきたいと思います。