議会に提出された大津市コミュニティセンター条例案を撤回する前提であったはずの新たな条例案を議会運営委員会で提出すると市長自ら公言しながら、その日のうちにこれまた撤回した理由と経過について【緊急質問】( R1. 9)
質問
9月30日に開催された市議会本会議において、大津市長は、議会に提出されたコミュニティセンター条例案を撤回するに当たり、市議会でのさまざまな議論を受けて、より多くの皆様に賛成していただける案を9月通常会議において再提出するとの意向を示されました。私は、議案撤回に対する質疑において、大津市「結の湖都」協働のまちづくり推進条例に基づく大津市協働のまちづくり推進計画において、まちづくり協議会の明確な位置づけが今もってなされていない中、9月通常会議における議案の再提出は可能と判断された理由について、住民自治の確立した魅力あるまちづくりを進める観点から大津市長に見解を求めました。大津市長はこれに対し、地域によっては既に自主自立のまちづくりに向けてまちづくり協議会の設立を進めている地域もあり、活動拠点の整備を早急に求められる声もいただいていること、また、大津市としてはそのような先行する地域の取り組みを推進することが他の地域の参考となり、全市的な自主自立のまちづくりの実現につながるものと考えていることから、円滑な移行に向けた準備期間も考慮し、9月通常会議中に改めて条例案を提出する意向を示されました。
新たな地域自治組織設立の手引きが策定されているものの、あくまで設立の必要性や設立手順について解説したものにすぎず、これに見合う形で設立されたまちづくり協議会であったとしても、大津市という自治体にとっては法人格がどうであろうと大津市協働のまちづくり推進計画において明確な位置づけがなされておらず、任意の団体にすぎないことを踏まえ、自主運営を担っていただくことの妥当性について危惧を覚え、質疑を重ねました。令和3年度次期大津市総合計画実行計画の策定に合わせて改定される大津市協働のまちづくり推進計画において、まちづくり協議会を明確に定める方針は示されたものの、要綱において明文化することでコミュニティセンターの自主運営は可能と判断され、あくまで移行を希望する学区については令和2年度当初からの移行を可能とする新たな条例案を9月通常会議中に提出される方針を変えられることはありませんでした。私は、指定管理者によるコミュニティセンターの自主運営を令和2年度当初から可能とすることを最優先課題と位置づけ、適切な議決を求めるとした議案だったにも関わらず撤回した9月通常会議内において、市民に対する説明も十分に行えていない新たな条例案を提出するという大津市長の姿勢に納得がいかず、当初議案の取り下げには反対をいたしました。
10月1日、大津市長は、大津市議会が議案の撤回を可決したことを受け、新たな条例案を提出する意向を議会運営委員会において改めて示されました。各会派に対して担当課から条例案について説明が行われましたが、指定管理による運営のみならず、職員が配置される運営業務委託も自主運営とするなど、これまで行われてきた公民館自主運営モデル事業の目的とは合致しない方針が示されました。コミュニティセンター移行のフローチャートについても検証が不十分であり、本会議において質疑をすべく準備を進めていたんですけれども、この日の夕刻、副市長が控室を訪ねられ、条例案の提出を見送るとの方針が示されました。青天のへきれきという言葉がありますが、私は前日に行った質疑に対する大津市長の答弁を振り返り、愕然といたしました。住民自治の確立以前の問題として、大津市における二元代表制、ひいては地方自治のあり方が問われていると危惧をして、以下3点、質問いたします。
1点目、新たな条例案を9月通常会議に提出されないと大津市長が決定された理由について。10月1日、議会運営委員会の後に開催された大津市自治連合会定例会における議論を踏まえ、大津市長は新たなコミュニティセンター条例案を9月通常会議に提出することを見送ることを決定されたと説明を受けました。なぜ議会運営委員会において10月3日に提案説明をすると公言されながら、急転直下、その方針を撤回されたのか。9月30日における当初議案撤回の審査時における大津市長自らの答弁を覆した理由、並びに大津市自治連合会の意向を優先された理由について見解を求めます。
2点目、新たな条例案を9月通常会議に提出されないと大津市長が決定された経過について。大津市政にとって大変重要な意思決定だったと認識していますが、その決定に当たって、公民館における生涯学習を所管する教育委員会、市民センターを所管する市民部や議会対応を担う総務部などとは、どういった議論が行われたのか。10月1日、議会運営委員会において市長が新たな条例案を提出する意向を改めて示されて以降、その方針を撤回されるに至るまでの庁内協議は適切に行われたのか。その評価とあわせて見解を求めます。
3点目、今後の対応について。大津市長は新たな条例案を9月通常会議に提出されない意向を議会に示されましたが、今後どういった方針のもとで公民館のコミュニティセンター化に取り組んでいかれる方針なのか。あくまで令和2年度当初から可能となる学区については移行を目指す考えなのであれば、その実現性に対する評価を、まちづくり協議会の活動拠点として公民館、コミュニティセンターをどのように位置づけるのかとあわせて見解を求めます。
答弁:市長
撤回した理由と経過についてのうち、1点目の、新たな条例案を9月通常会議に提出しないと決定した理由についてですが、本市におきましては、生涯学習の拠点としての公民館機能は残しつつ、住民自治の確立した魅力あるまちづくりを進め、地域コミュニティの活動の拠点として市民センターをより活用していくため、公民館をコミュニティセンターへ移行することを方針として掲げ、9月通常会議において大津市コミュニティセンター条例案を提出いたしました。その後、市議会でのさまざまな議論を受けて、より多くの皆様に賛成いただける案を9月通常会議において再度提出するため、当初提出した条例案の撤回について御承認いただきました。
しかしながら、大津市自治連合会から、改めて提出する条例案について再度地域で説明する時間を設けるため、10月3日の提出を取りやめてもらいたいとの申し出があり、まちづくり協議会の重要な構成要素となる同自治連合会からの申し出であり、本市として、同条例のより円滑な実施のために提出までに時間が必要と判断しましたことから、今回追加提出しないこととしたものであります。
2点目の、新たな条例案を9月通常会議に提出しないと大津市長が決定した経緯についてですが、大津市自治連合会からの申し出を受けた後、副市長及び市民部や総務部の職員と協議を行い、提出までになお時間を要すると判断し、今回追加提出をしないことを決定いたしました。速やかに判断する必要がある中、副市長及び関係職員と、追加提出を行う場合、行わない場合の影響について議論したものであり、庁内協議は適切であったと考えております。
3点目の今後の対応についてのうち、公民館のコミュニティセンター化に取り組んでいく方針についてですが、生涯学習の拠点としての公民館機能は残しつつ、住民自治の確立した魅力あるまちづくりを進め、地域コミュニティの活動の拠点として市民センターをより活用していくため、公民館をコミュニティセンターへ移行することを方針としております。
次に、令和2年度当初からの移行の実現性に対する評価についてですが、自主自立のまちづくりを進める地域からは早急にコミュニティセンターの整備を求める声をお聞きしており、地域での合意にかかる期間や市及び地域の準備期間も考慮し、令和2年4月からの実施に間に合う時期に改めて条例案を提出してまいりたいと考えております。
次に、コミュニティセンターの位置づけについてですが、コミュニティセンターは地域のまちづくり活動の拠点として位置づけてまいりたいと考えております。また、そのようなまちづくり活動を実践するための組織として、各地域においてまちづくり協議会が設立されるものと考えております。
再質問
3点、それぞれ伺います。まず1点目、新たな条例案を9月通常会議に提出されないと大津市長が決定された理由についてです。先ほど他の議員も同趣旨の質問をなされ、市長から答弁もございましたが、新たな案、すなわち市長がおっしゃっておられた9月通常会議内に改めて提出される案について、本来説明が必要であったという事実は何も変わっておりません。大津市自治連合会からの指摘がなければ、市長は実感されなかったのでしょうか。
2点目です。副市長、市民部、総務部の職員の方々と協議をされ、結論を申し上げれば、市長、適切であったとおっしゃられました。適切であったかどうかを改めて確認させていただきたいので、教育長、総務部長、市民部長から、それぞれ答弁を求めたいと思います。市長が9月通常会議に新たな条例案を提出されないと、お三方がお知りになられたのはいつでしょうか。まずもって、それを聞かせてください。私の認識では、市長が決定されて、議会に説明されて、その後に報告を受けられたのではないのかという認識をしております。お三方全員であったかどうかわからないので、確認をさせてください。
また、議会といっても、当日私は夕刻まで庁舎内におりました。18時前後であったと思います。私も分数までは記憶しておりませんが、退庁されている議員もおられましたので、全ての議員に、また会派に、何時ぐらいにその事実が伝わったのかは存じ上げませんが、少なくとも大津市長が当該議案については9月通常会議に提出をしないという決定をされた時点において、皆さん方はどうされていたのかを私は知りたいと思います。その答弁を踏まえて、適切であったかどうかを改めて市長に見解を求めたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
最後、今後の対応についてです。通告で、令和2年の当初から可能となる学区については引き続き移行を目指される考えなのかということを実現性の観点から質問させていただきました。答弁では、自主自立を掲げられてまちづくりに取り組んでおられる学区からは、早急にしてほしいと。4月1日から自主運営に参画し、関わっていきたいといった意向が示されているので、そのようにしなければならないといったような答弁だったと認識しています。まちづくり協議会の活動拠点として公民館コミュニティセンターをどのように位置づけていくのかという答弁についても、どちらかといいますと、理念的な答弁だったと認識いたしました。実現性が本当にあるかどうかについて、今から再問させていただきたいと思いますので、よろしくお願いをいたします。
二つの観点をもって質問させていただきます。まずもってスケジュール感についてです。結果として提出されませんでしたが、10月に担当部の職員の方々から、コミュニティセンター移行に当たってフローチャートをもって今後の流れについて説明をいただきました。地域におかれましては、まちづくり協議会の総会においてコミュニティセンターの自主運営について議決をいただきたいという前提をもって、そこから申し入れ書の提出を行っていただき、市は自主運営に資するまちづくり協議会としての審査及び指定を行い、要件については別途定めるという話でございました。市で自主運営の方法、委託して管理者制度の判断をされて、最終的にはコミュニティセンター移行のための施行期日を定める規則の制定と自主運営に向けた手続をされて、コミュニティセンターへの移行と自主運営を実施されるといったような流れで説明をいただきました。
私が違和感を覚えたのは、もともと自主運営とは、指定管理ではなかったのかということです。公民館自主運営モデル事業、取り組んでいただいておりますが、あのモデル事業というのは、公権力の行使を市民の方々に指定管理者として担っていただくにおいて、どういった問題点があるのかということを行政側と市民の側が認識を共有して、必要な手だて等を対応していく、それを検証していただくために、自主運営モデル事業というものをやっていただいたと評価しております。
そもそも生涯学習専門員という職員さんを改めて配置されて、配置をされながらも、その職員さんが担っていただく業務を分割し、偽装請負にならない形でまちづくり協議会や地域の運営組織を担っていただくという方針が出されたのは、ついこの間じゃないですか。少なくとも自主運営という言葉が大津市において用いられた段階において、そういった考え方はなかったはずです。どのような前提を持った団体であれば、そうした委託や指定管理を担っていただけるのかということが、当該地域や、執行部内や議会において、十分に精査や検証がされたのか、という危惧を覚えます。本当に先ほど申し上げた手続が、団体によって法人格をお持ちのところもあれば、任意の団体として設立されるところもあると思われますが、いずれにしても、大津市が当初想定をしているこのフローチャートに基づく手続なりを、本当に下半期にしっかりと問題なくやっていただけるだけの、大津市は、大津市長は断言いただけるだけの取り組みをしていただいたのか、という危惧がございます。
2点目ですが、私はずっと申し上げておりますが、総合計画の実行計画においても、今なお、まちづくり協議会というのは仮称ということです。(仮称)まちづくり協議会の設立支援というのが、現在の実行計画の位置づけとなっております。ですので、先ほど来申し上げておりますが、推進計画においても明確な位置づけがなされていません。これも御紹介申し上げておりますが、新たな地域自治組織の設立の手引き、この中でも、どういう形であれば設立の手続を終えていただけるかについては、市からの認定と書いてあります。しかしながら、先ほども担当部に確認をいたしましたが、最終的に行政処分として認定するかどうかについては、これからまだ検討していかなければならないとおっしゃっているわけです。届け出にされるのかどうされるかについても、これから研究、検証されていかれると。改めて伺います。
今申し上げた2点の視点を持って、こうしたことを同時並行的、なおかつ、まちづくり協議会に対して、一括して交付金を交付するといったような話もございましたが、じゃあ、どういう前提のまちづくり協議会であれば、交付金を支出して問題ないかということについても、地域とまだ認識は共有されておらず、私もその説明を受けていません。先ほど来市長は、市民の方々に、また自治連合会の方々を通じて学区民の方々にもしっかり説明していかなければならないといったことをおっしゃっておられるのはよくわかります。しかしながら、今、私が申し上げたことについても、しっかりと検証いただきたい。交付金のことについても、どのような手続で、どのような手順で行うのか、大津市は合わせて説明いただかなければならないと思います。コミュニティセンター化の説明のみを行っていただいても、同じ趣旨で同じ説明を何度かまたしていただく中で、方針が変わったり、撤回されたりということを繰り返すことはだめだと思っております。この点踏まえて、改めて答弁求めます。
答弁:市長
1点目の、新たな案について自治連合会が説明する時間がないという事実については変わってないのではないかということですが、日程が変わったということではありませんので、事実関係としては変わっていません。この中で、そのように自治連合会から各地域に説明する時間が必要であるという御意見を受けたことから、今回提案をしないということになりました。ですので、そういった意見を受けてすぐするということではなくて、市の中でも、円滑な移行のためにどうすればいいかということを考えた結果であるというふうに思っています。
2点目の手続については、それぞれ教育長や総務部長や市民部長からお答えをします。その後に、私から適切であったかどうかということでしたけれども、先にもう少し私の考えを申し上げますと、決定後に報告されたのではないかということですけれども、実際にこの案でいこうと内部的に決定をしたのは10月1日の夜であります。10月1日夜に決定した時点では、私や両副市長や市民部長や総務部長、担当の職員を含めて決定をいたしました。その場で十分協議をして決定したということであります。一方で、教育委員会についてですが、今回の公民館のあり方の検討については市長部局に補助執行させるということを決定しております。よって、補助執行する職員というのは市民部長ということになります。ですから、その市民部長を含めて決定をしましたし、また教育長お答えされると思いますけれども、教育長は、教育委員会の職員から報告を一定受けていらっしゃいました。これが事実関係ですので、適切に決定されたと考えております。
次に、3点目について、この令和2年4月1日というスケジュールに実現性があるかどうかということを、さまざまな観点を踏まえて御質問をいただきました。まずスケジュール感ですが、前もってどういう団体であれば認定するかとかということをしっかり示してやるべきではないかということですとか、また、自主運営について、もともと指定管理が想定されているのではないかという御指摘もいただきました。そういった中で、今回については、まずスケジュール感ということで言いますと、令和2年4月1日にコミュニティセンターをやりたいということをおっしゃっている地域もあるということがあり、そのために、令和2年4月1日にやるためには何をすればいいかということで、フローチャートの手続をお示ししました。ですので、このような手続きが必要ですので、できるだけ早期に条例が決まりませんと、その後の手続だけ勝手に進めるということはできませんので、そのように条例が可決されれば、その後手続を進めていくということを想定しています。
また、もう一つ御指摘いただいた中では、総合計画のことですとか、一括交付金のことも御指摘いただいています。これは前回もお答えしましたけれども、総合計画やまちづくりの条例、これに、総合計画についてはまちづくり協議会、仮称ではありますけれどもしっかり位置づけられていますし、それを実現するために進めていくものだというふうに考えております。
答弁:教育長
10月1日の自治連合会定例会には教育委員会の担当課長も出席しておりまして、会議終了後、定例会の内容について速やかに報告を受けております。その後、翌朝、市長から条例を提出しない旨の話を受けました。
答弁:総務部長
まずもって、今回このような形で議案について撤回、また、そしてさらに取りやめということで、議員の皆様あるいは市民の皆様に混乱をさせたということについて、先ほど市長からも陳謝がございましたが、執行部の一員として深くおわび申し上げたいと思います。その上で、当日ですが、私の記憶では6時過ぎぐらいに市長公室の職員から、副市長と市民部の職員が各会派に議会局を通じて打診あるいは相談という形で行っているという報告を受けました。その後、先ほど市長からもありましたように、実際には多分もう9時半頃だったと思いますが、その中で、市長あるいは副市長、市民部長、私等々によって、その方針の決定を受けたというふうに認識しております。総務部といたしましても、今回議会対応といいますか、議会との特に日程調整等もありましたので、議案の取りやめについて、そのことを含めて調整をしたということでございます。そして、10月2日、日を明けて改めて正式に正副議長に御説明に上がったと、その上で、さらには公共施設対策特別委員会の委員長、副委員長にも御説明申し上げたということでございます。したがって、このような形で一定のルールを経て説明をさせていただいたということで、適切な処置だったというふうに認識しております。
答弁:市民部長
先ほど市長から御答弁がありましたとおり、私は10月1日の夜に、先ほどもありましたが提出しないという決定をしたときに同席をしておりました。
再々質問
まず、1点目です。新たな条例案を9月通常会議に提出されないと市長が決定された理由について関連して改めて伺います。大津市自治連合会から意見なり要望をいただかなかったら、当初の予定どおり、今日、我々は審査をさせていただいくことになったのでしょうか。改めて見解を求めます。
2点目です。市長が決定された経過についてです。これ、どこが適切なのでしょうか。これは副市長に伺います。10月1日の6時前後やったと記憶していますが、副市長は、私を訪ねてこられました。その時、はっきりとおっしゃったじゃないですか。自治連合会から、これまで申し上げているような要望なり御意見いただいたので、提出しないことになりましたって。見送りますと、そうおっしゃいました。言葉尻は知りませんよ、各会派を回っておられたじゃないですか。総務部長は9時半っておっしゃられました。
当日、琵琶湖の湖上でラグビーワールドカップに関連するレセプションをされておられたので、船上におられたと認識しております。市長が戻られて、ようやく総務部長、市民部長出席のもとでお話がなされたという、そういう答弁だったという認識を今、させていただきました。改めて伺います。
正式に決定もされていない方針を副市長は私たちに伝えに来られたのですか。そういうことであれば、後づけになるではないですか。大津市長として、副市長にどういう意思決定のもとで各会派に回るようおっしゃられたのですか。副市長は、勝手に回られたということですか。恐らく推察するに、琵琶湖に向かわれる前に副市長に、そういう思いを各会派にお伝えください、と市長はおっしゃったのではないですか。そうでなければ、副市長が独自の判断で各会派を回られたということになります。それはそれで問題だと思います。
では、私はなぜ18時ぐらいにそのことを知っているのでしょうか。私は、あの日21時ぐらいまで市役所におりました。総務部長のお部屋も訪ねています。翌朝も登庁し、可能な範囲ですが職員の方々に聞き取りもさせていただきました。なぜ、適切だとおっしゃれるのですか。もう一度市長に答弁を求めたい。加えて教育長には、執行機関として本当にそれでよかったと思われるのでしょうか。報告を受けられて驚かれませんでしたか。お気持ちも含めてお聞かせください。
3点目です。先ほど来市長は、4月1日から自主運営されたい学区があり、だからそういうスケジュールで、フローチャートで説明をさせていただいたといった趣旨でお話をされています。それに伴って必要な精査や検討や検証、また、対応いただけるかの確認などをされた中で行っていただくのであれば、まだ、議論の余地があると思います。これからするので、心配しないでくださいと言われましても、9月通常会議の一般質問でもさせていただきましたが、建築基準法上の精査も不十分なまま、議会に説明されて、公共施設対策特別委員会で資料の差しかえもあり、そういう形でずうっと来ております。正直申し上げて、私たちも走りながらチェックをしているような気持ちです。恐らく市民部の職員の方々も、関係される職員の方々も、「走りながら」との例えが適切かどうかわからないですが、いろんなことを同時並行的に考えながら今日を迎えていただいているはずです。
改めて質問をさせていただきたいのは、住民自治の確立ですよね、市長、本来の目的は。一日も早くコミュニティセンター化することではないと私は思うのです。座標が動いていると思うのです、まちづくりの原点が。この点を踏まえて、改めて見解を求めます。
答弁:市長
1点目の、自治連合会からの申し出がなければ議会で審査をいただいていたのかという御質問であります。これは議案を撤回する際、また議案を再提出すると議運で説明をしていましたので、その際には議会で審査をしていただくとお願いをしておりました。そしてその後、自治連からの申し出によって、市で円滑な移行のために判断をしたということになります。
2点目の、決定の手続がどうだったのかということであります。こちらについては、もう少し詳細を申し上げますと、まず夕方に自治連合会の四役の方から申し出がありました。その後、私、副市長、市民部長や次長で話をして、その申し出を実現することができるかということをまず協議して、そして、その方針を最終決定したわけではありません。それをまず議会に相談しなければならないのではないかということで、副市長が議会の皆さんにお話をいただきました。そして、その後に私が市役所に戻りまして、副市長や、そして市民部や総務部の職員と話をして、最終決定をしたのはその時点であります。
次に、3点目の住民自治の確立、そのためにまちづくりの原点を忘れているのではないかということであります。やはり住民自治の確立を進めていく、それは非常に重要なことであり、まさにまちづくりの原点であるというふうに思っています。そして、そのための進め方として、モデル学区であり、早く進めたいと前向きに進めていただいている学区を後押しすることこそが住民自治を確立するために進めていく方法であるというふうに考えております。
答弁:副市長
具体的には10月1日の18時前からだったというふうに記憶をしておりますけれども、市長から、自治連合会からの申し入れを受けて再提出しないことについて議会各関係者に相談、調整をしてほしいと、そういう依頼を受けまして、副議長並びに特別委員会の正副委員長、各会派の幹事長と、あと議会運営委員会の委員長にそれぞれ相談、調整をさせていただいたということでございます。
答弁:教育長
私の気持ちも含めてということでしたので、少し説明をさせてください。この議会で二元代表制という言葉をよく聞きますが、片方である執行部、議員の皆さんが執行部と言われますが、この執行部というのも、よく見ると、ほとんどを執行する首長、市長と教育をあずかる執行権を持つ教育委員会に分かれているわけです。執行権が市長と教育委員会で分かれているわけですけれども、昭和20年代までというのは、この教育委員会の執行権というのは予算権と条例提案権というのを持っておりました。これが昭和30年代に入りまして、市の行政の統一を図るために予算執行権、予算編成権と条例提案権というのが首長に移ったわけですけれども、その代償措置として、首長が教育関係の予算やまたは条例を提出する場合には教育委員会の意見を聞かなければいけないという代償措置の法律が定められたわけです。
このことに当てはめてみますと、今回のことは、当初取り下げた最初の条例、このことについては条例を出しますので教育委員会の意見の聴取がありましたので、教育委員会議を開きまして内容を吟味して、意見ないということで意見を届けたわけです。ただ、1回、意見がないという条例を引き下げることになりましたので、それも事前に首長から教育委員会に対して、意見をないともらったけれども、取り下げるけれども意見はないかということで、取り下げることに対して教育委員会として議決をしました。ただし、取り下げることを盲目的に我々はオーケーしたわけではありません。そのかわりこういう条例を考えているということをしっかりと聞いて、それであれば我々もオーケーであるということで、ただただ取り下げることだけを了承したわけではないのです。
そういう意味でいきますと、あとは、取り下げるときに新しい条例を考えているということを首長はいつ提出するのかというタイミングが教育委員会と首長との関係です。私はこのタイミングを待っているわけです。ただ、今回、事が我々に対して起こらなかったということです。提案をしておりませんので。提案をされる前に我々に意見の聴取が来ますので、そのときには適切に教育委員会を開いて回答したいと思いますけれども、今回はまだ、我々に意見を聴取すべき提案というものが部局で取り下げられたということで、教育委員会には手続上来ていないということになります。首長の提案のタイミングを、あと教育委員会としてはそのタイミングのときの意見聴取を待つわけです。
動議
休憩動議を提出いたします。休憩をいただきたい理由は1点です。先ほど2項目め、新たな条例案を9月通常会議に提出されないと大津市長が決定された経過について、私は質疑を重ねさせていただきました。私は、少なくとも副市長から、この9月通常会議に新たな条例案を提出されないということに対して調整をされた覚えは全くございません。私は事実として伺ったという認識のもとで今日に至っております。ただ、これは私の認識でございます。他の関係の方々、具体的に申し上げますと、他の会派の方々や副市長がおっしゃられた職責の方々に事実を確認させていただいた後、持ち時間の中で改めて市長に見解を求めたいと願いますので、休憩をいただきたいと願うものです。動議よろしくお願いいたします。
議長
ただいま14番谷 祐治議員から休憩動議の説明がありました。本動議の成立には会議条例第9条の規定により、提案者のほかに1人以上の賛成者が必要であります。お諮りいたします。本動議の成立に賛成の方は御起立願います。(賛成者起立)
御着席願います。所定の賛成者がありますので、本動議は成立いたします。よって、本動議を直ちに議題といたします。お諮りいたします。本動議のとおり決することに賛成の方は御起立願います。(賛成者起立)
御着席願います。起立少数であります。よって、本動議は否決されました。
再々々質問
否決されましたので、引き続き再質問をさせていただきます。まず1点目の、申し出がなければ9月通常会議に改めて条例案を提出されたのかということについてですが、先ほど来、市長、円滑な、とおっしゃっておられます。自治連合会から議会に提出をする予定といいますか、検討している案について、改めて説明をする期間を持ってほしいという当然の御要望だというふうに私は思いますが、その要望が仮になく、10月3日で採決に臨んでいただいていて、円滑に移行できていたと思われますか。そもそも議案提出されていないので結果はわかりませんが、そのことについてお伺いをさせていただきます。
申し上げたいのが、自治連合会の皆さん方が、役員の皆さん方が、各会長の皆さん方がよしとされるということと、条例案が可決されて、市長もおっしゃる円滑にコミュニティセンター化が進むということとは全く次元が違うと思いますので、改めて見解を求めます。
2点目です。経過についてです。副市長、私の記憶では調整された覚えはありません。他の会派に対してどのような申し入れ方をされたかは、その場におりませんでしたので存じ上げません。少なくとも私は、副市長に呼び止められ、よろしいですかとおっしゃられたので、部屋で待っておりました。副市長がお越しになられて、実は本会議での市長の発言では、9月通常会議に改めて条例案を出すことになっておりましたが、自治連合会から先ほど来の御意見をいただいたので提出を見送ることになりましたと、はっきりおっしゃりました、私の記憶では。その後にもう一度、市民部長と総務部長に集まっていただいて、正式に決定しますとはおっしゃっておられませんでした。少なくとも副市長は特別職でおられ、補助機関の筆頭の方です。副と名のつく市長でおられるじゃないですか。その方が夕刻にわざわざ訪ねてこられるということは、それなりの意味を持って私は受け止めさせていただきました。にも関わらず、正式に決定されたのは、市長が戻られてからの夜の9時半。だから何も問題なく適正であったと言われましても、冒頭、申し上げましたが、二元代表制も何もないと思うのです。そうであれば、決まってもないことを私は承ったのでしょうか。そうとしか理解ができません。違うのであれば、もう少し丁寧にお答えをください。
3点目です。今後の対応についてです。私は、繰り返すようですが、この間、議案を撤回される、改めて提出されることをこれまた撤回されるといった経過の中で、今議会に登壇させていただくのは3回目です。その中の質疑のやりとりや、また課題の共有の中で、いろいろと私自身の理解は深まりつつあります。こういう課題もある、こういったことも検証する必要がある、といった気づきもありました。やりとりいただく中でも、生涯学習課の方や自治協働課の方、担当室の方、また市長ともお話しさせていただく中で、こういう認識を持たれていたのかと思うこともありました。その過程は大事だと思っております。
繰り返し指摘をいたしましたが、推進計画においても、今はまちづくり協議会の設立に向けてとは書いておらず、新たな地域自治組織という表現を使われています。この設立に向けて、議会も執行部の皆さんも精一杯取り組む時期だと思っています。私は、そういう意味では精一杯頑張っていただいていると、評価しております。しかしながら、ここになぜ、「新たな地域自治組織」としか書けていないかなのです。令和2年度、来年度、今後の住民自治の確立とおっしゃっていただくのであれば、非常に大事な時期であると思います。そもそも総合計画の次の実行計画を策定いただく時期でもあるので、私が申し上げるまでもなく、大事な時期なのは十分ご承知だと思いますが、まちづくり協議会を36学区につくっていただきたい、それがひいては住民自治の確立であると置きかえられるのであれば、丁寧な進め方をしていただかなくてはなりません。
コミュニティセンターの自主運営には関われないが、公民館をまちづくり活動の拠点(会則・定款で明記)とすることができる、できないということについての検討も議論も、私はまだ不十分だと感じております。他の場所で所在地をつくっていただくのは難しいと思います。今までの実績に基づくと、市民センターのあるところにまちづくり協議会の本拠地がある方が学区民にとってもわかりやすく、その団体の運営にとっても円滑だと思うのです。これから検討いただかなければならないことがある中で、条例案の提出に思いを抱いていただくことは執行機関の責任感としてある意味評価いたしますが、地域に対する説明や示されたスケジュールにズレが生じ、混乱してしまったら、何の意味もないと思います。その過程で行政不信をまねき、また、議会でも混乱を繰り返し、本当の意味でのまちづくりが実現できるのかとの危惧を抱きます。もう一度、最後に市長から見解を求めたいと思います。
答弁:市長
1点目の、自治連からの要望がなかったとして議決をして、円滑に移行ができていたのかということ、条例の可決と円滑な移行というのは全然意味が違うのではないかということであります。これについては、条例が可決されるということはコミュニティセンターを進めていく、地域のまちづくりの拠点をもって自主自立のまちづくりを進めていくということであります。そして、そのための中核的な団体がまちづくり協議会であって、また、まちづくり協議会の中の重要な構成団体が自治連合会であるというふうに考えています。ですので、その条例の目指すところとまちづくり協議会、またはその重要な構成団体である自治連合会というのは、違うというよりも、しっかり関係しているというふうに捉えています。
次に、2点目の経過の点については、この経緯は先ほど申し上げたとおりですが、夕方の時点、私が外に出る前の時点では最終決定ということではなくて、議会に打診をした上で決定をするということになっていましたし、戻ってから最終的な決定をいたしました。
3点目については、混乱したら意味がないのではないかと、混乱する中でまちづくりが実現できるのかということであります。こちらについては、これまでもさまざまな御意見をお聞きしながら、御意見を反映することによって修正や変更もあったと思います。そのように市民の皆さんの御意見を受けて変えるということもありますけれども、まちづくりの実現、特に住民自治の確立したまちづくりの実現に向けて、これからも努力をしてまいりたいと思っております。
再々々々質問
市長にお伺いさせていただきます。自治連合会の皆様方から、地域の住民の皆様方に対して大津市、大津市長が考えている新たな案について説明をする期間を設けていただきたい、そのようにおっしゃって、円滑にコミュニティセンターに移行するために必要と判断されたという答弁を先ほど来いただいています。
私が申し上げたいのは、自治連合会の皆様方から御意見いただくまでもなく、大津市は、大津市長は、そういう姿勢を示されるべきだったのではないですか。今、どう思われておられますか。その答弁が今、とても大事だと思います。その答弁が、議会や職員の皆さんや、そしてまちづくり活動に関わっていただいている市民の皆様方に対しての大津市長としてのメッセージだと私は思うのです。最後にそれを伺って、終わります。
答弁:市長
最後に、自治連に意見をいただくまでもなく決定すべきではなかったのかと、それが大津市長としてのさまざまな関係者の方や市民の方へのメッセージではないかという御質問であります。今回のことにつきましては、先ほどから申し上げておりますとおり、市議会に対しても議案を撤回するという際にも再提出をさせていただきたいと申し上げましたし、再提出についての議運の機会というのも設けていただきました。ですので、そのように議会の手続を進めていただいている中で、やはり再提出しないということについては真摯に心からおわびを申し上げます。
そういったことを踏まえて、今後、改めて住民自治の確立した魅力あるまちづくりのために市民の皆さんに説明する、お話をするということも含めて努めてまいりたいと思っております。
再々々々々質問
改めて振り返っていただきたいのですが、本来であれば、市民の代表、大津市長として、自治連合会や市議会から、ひいては一議員からこうして指摘をされるまでもなく、新たな方針をお示しになられ、それを条例案として提案されるのであれば、しっかりその案について、まずは市民の皆様方に対して説明をする機会、その説明に対して、私たちはこう思うという意見を賜わる機会を設けられて当然であったと思います。そのことのメッセージが全く伝わってこない。言いかえれば、そう思っておられないのか、最後に質問します。
答弁:市長
先ほどから御説明しておりますとおり、これまで何年もかけてこの方向性ということについては、市民の皆さんとの意見交換の機会ですとか説明の機会というのを設けてまいりました。ですので、これは条例の前後ということに関わらず、これからもそういった説明を尽くしていかなければいけないというふうに考えております。