誰もが見やすく分かりやすい公共サインの整備と適切な維持管理に向けた取り組みについて( R6. 3)
質問
大津市は様々な目的で公共空間に地図・案内板・標識などを設置しており、以下、これらを「公共サイン」と総称します。これまでから質疑・一般質問の機会などを通じて指摘を繰り返してきましたが、大津市内には施設や通りの名称が現状に即していない、また、経年劣化により機能を損ねている公共サインが各地に存在します。
公共サインはバリアフリー、ユニバーサルデザインの理念に基づき、誰にとっても見やすく、分かりやすくなくてはなりません。また、周囲の街並みとの調和を図ることで、良好な都市景観の創造に資する要素となり、自然・歴史・文化など、色彩やデザインに地域の魅力を取り入れることで、個性豊かな都市空間の創出につながります。
令和4年6月通常会議、私は共生社会の実現推進を図るため、新たに大津市版・公共サインガイドラインを策定されることを提言しました。その際、大津市からは、地図や案内板等のデザインや維持管理の指針について、他都市の事例を参考に調査・研究するとともに、現在、策定作業を進めている第2次景観計画へ位置付けていく方針を明らかにされました。
大津市は令和7年に改定予定の第2次大津市景観計画原案において、公共サインについては、設置ルールやデザインの方針に関する詳細を定めた公共サインガイドラインを定め、それに基づき整備・更新・維持・管理に取り組むことを掲げました。公共サイン整備事業に係る景観形成の方針を明らかにされたこととあわせて評価するものですが、まちの美観を損ねている、また、誤った情報を発信している公共サインが存在している現状は一日も早く改善されなければなりません。大津市版・公共サインガイドラインの策定に向けた今後のスケジュールと現状の改善に向けた当面の対応方針について見解を求めます。
また、当該ガイドラインについては、大津市景観審議会への意見照会だけでなく、誰もが見やすく分かりやすい公共サインとなるよう、大津市障害者自立支援協議会・差別解消部会や大津市障害者差別解消支援地域協議会とも連携を図りながら策定されるべきと提言するものです。加えて、国や滋賀県、公共的団体等が地図・案内板・標識などを整備される際には、当該ガイドラインを参考にしていただけるよう取り組みを進めることも重要と考えますが、大津市はどの様な連携体制のもとで大津市版・公共サインガイドラインを策定していくつもりなのか。あわせて見解を求めます。
答弁:都市計画部長
1点目の大津市版・公共サインガイドラインの策定に向けた今後のスケジュールと現状の改善に向けた当面の対応方針についてでありますが、今年度は、第2次大津市景観計画の原案を検討する中で、公共施設の景観整備に関する方針案の一つとして、公共サイン整備事業に係る景観形成の方向性を示したところです。また、公共サインにつきましては、設定ルールやデザインの方針などを詳細に定める必要がありますことから、別途ガイドラインを定めることといたしました。作成に向けたスケジュールといたしましては、当該計画の策定とあわせて、現状と課題の整理や先進事例等の調査を行った上で、公共サインの基本的な考え方やルールづくり、維持管理に必要な事項などを検討し、来年度末までの作成を目指してまいります。また、現状の改善に向けた当面の対応方針につきましては、昨年度、全庁的に実施した「公共サインの維持管理に関する調査結果」を踏まえ、修繕や撤去などの進捗状況を確認したうえで、所管する各所属に対して、適切な維持管理を促してまいります。
次に、2点目の大津市版・公共サインガイドライン策定に向けた連携体制についてでありますが、当該ガイドラインにつきましては、新年度の委託業務の中で、連携体制を含め、詳細な検討事項を定めていく予定であり、その内容に応じて、必要な団体との連携を図ってまいります。また、当該ガイドラインにつきましては、第2次大津市景観計画と合わせ、国や滋賀県、公共的団体を含め、十分な周知を行うことにより、その活用が図られるよう検討を進めてまいります。