誰もが安心して安全に利用できる皇子が丘公園であるために必要な取組みについて( R6. 9)

質問

1点目、テニスコートに近接する駐車場・駐輪場のあり方について。テニスコートに近接して駐車場が整備されています。出入口に設置された看板には、「この駐車場は、身体の不自由な方、身体内部に障害を持つ方、妊娠中の方などのための駐車場です。一般の駐車はご遠慮ください。」と記載されており、公衆トイレも整備されています。

しかしながら、私が調査に訪れた日には単管のバリケードで閉鎖されていました。管理事務所に理由を問い合わせたところ、適正に利用されていないとの苦情が市民から寄せられることを理由にあげられました。当該駐車場については舗装面の劣化が著しく、また、障害者のための国際シンボルマークも消えかかっていますが、当該駐車場は誰もが安心して利用できることを目指し、設けられた駐車場であったはずです。

 
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適正に利用されていないことに起因して、今後の対応策や改善策を検討することなく、また、公園利用者に対して何の案内表示をすることもなく、閉鎖するべきではないと考えます。

体育館前の駐車場には「思いやりパーキング」が整備されています。また、令和3年度、大津市は市民会館の駐車区画の再整備を実施されましたが、テニスコートに近接する駐車場についても、舗装面における案内表示の視認性を高めることを提言するものです。
 
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高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律ならびに都市公園の移動等円滑化整備ガイドラインを踏まえ、大津市はテニスコートに近接する駐車場の現状をどの様に評価しているのか。今後の取り組み方針とあわせて見解を求めます。

また、テニスコート周辺には自転車を停める駐輪場が整備されておらず、利用の際に困っているとの意見が寄せられています。バイクについても、私が訪れた日には複数の車体が園路に駐車されており、フロントカバーが外れた車体も確認されています。公園利用者が安心して安全に利用できる駐輪場の整備を提言するものですが、大津市は現状をどの様に認識されているのでしょうか。今後の取り組み方針とあわせて見解を求めます。

 

2点目、既存鉄製遊具の安全性に対する評価について。皇子が丘公園にはジャングルジムが設置されています。もともとはすべり台が設置された大型のアスレチック遊具(以下、複合遊具と言います。)であったものの、安全点検の結果を踏まえ、現在の形状に至っています。大津市は一般社団法人日本公園施設業協会が策定した「遊具の安全に関する基準」に基づき安全点検を行っています。このなかで遊具の標準使用期間については、適切に維持管理されている条件下において、構造部材が鉄製の場合には、15年として設定されています。使用している遊具が標準使用期間を過ぎた場合は、その期間に相応する劣化が進んでいるものと推定されるので、日常点検や定期点検の頻度を高め、構造部材や最重要部材については、定期点検時に精密点検を組み合わせて詳細な劣化診断を行いながら管理する必要があると記されています。このジャングルジムについては年2回、指定管理者と専門業者がそれぞれ1回ずつ点検されていると承知していますが、設置されてから40年以上が経過しています。
 
平成289月通常会議、私は皇子が丘公園における施設整備のあり方をテーマに一般質問を行いました。その際の答弁で大津市は、本市の都市公園では公園施設長寿命化計画を策定し、これに基づき遊具の改築更新を行っていること、また、皇子が丘公園の大型遊具については、当計画において、更新時期を迎え、乳幼児から高齢者まで市内外の多くの利用者があることから、更新についての優先順位は高いとの見解を示しています。
 
また、平成296月通常会議においては、都市公園における遊具の適切な維持管理をテーマに一般質問を行いました。当時、大津市が開設する都市公園の遊具のうち、156基については、日本公園施設業協会が定めた遊具の安全に関する基準に適合していなかったことから、使用禁止の措置が講じられていました。皇子が丘公園に設置されていた複合遊具についても、撤去に至った遊具については、点検の結果、当時の判定基準でハザードレベル3「生命に危険、あるいは重度の恒久的な障害をもたらし得るハザードがある状態」であることが判明し、当該ジャングルジムのみが現存しています。
 
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大津市はこれまでの経過を踏まえ、標準使用期間を大幅に超え、屋外で使用されてきた鉄製遊具の安全性をどの様に評価しているのか。更新時期に対する考えとあわせて見解を求めます。

 

3点目、南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)・(巨大地震警戒)の発表を想定した、必要な耐震性能が確保できていない皇子が丘公園プールの利用方針について。
次年度からを計画期間とする次期大津市行政改革プラン案においては、公共施設マネジメントの推進を取り組み方針の一つとされ、プールのあり方検討を新たな取り組み項目とされています。計画案にも示されているように、皇子が丘公園のプールについては、管理棟2棟及びプール棟(25mプール)において、必要な耐震性能が確保されていません。平成26年度の時点で補強計画案が作成されていますが、建築物の構造耐力に関して審査・判定業務を行う第三者機関から、耐震判定評価を受けておられないと承知しています。
 
大地震はいつ発生するか分かりません。必要な耐震性能が確保されないまま現在に至っていることを、私は大変重く受け止めています。今後のあり方を決定され、対策を講じられるまでの間、現状のままでの維持管理が継続されることに危機感を覚えるものです。大津市は危機管理の観点から、施設設置者としてこの間の運営方針を検討され、指定管理者と認識の共有を図ることはもとより、より安全に安心して利用できるプールであることを目指し、市民に対して当該方針をあらかじめ周知されておくべきと考えます。
 
令和688日に日向灘を震源とするマグニチュード7.1の地震が発生したことを受けて、気象庁から発表された南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)に伴う政府の特別な注意の呼びかけが行われました。大津市においても災害警戒本部会議が設置されましたが、この間、必要な耐震性能を有していない25mプールの利用については制限されませんでした。去る92日、大津市全域で地震から身を守る1分間の安全確保行動を行う「大津市シェイクアウト訓練2024」が実施されました。地震が発生したとき、自分の身を守る安全確保行動「まず低く、頭を守り、動かない」を身に着けることが重要とされていますが、大地震発生時、プールで頭を守ることは極めて困難です。
 
南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)・(巨大地震警戒)が発表されることを想定し、必要な耐震性能が確保できていないことを踏まえ、皇子が丘公園25mプールの利用方針を事前に検討されておくべきと考えます。このことについて、見解を求めます。 

 

答弁:都市計画部長 

1点目のテニスコートに近接する駐車場・駐輪場のあり方の、1つ目の駐車場の現状をどの様に評価しているのかについてでありますが、舗装面の劣化や案内表示の視認性が低い状況であることは認識しております。こうした状況を指定管理者と共有するとともに、必要な修繕を行ってまいります。
 
次に、2つ目の駐輪場の整備について現状をどの様に認識しているのかについてでありますが、皇子が丘公園を利用される方の駐輪場については、皇子が丘体育館の東側に設置していることから、新たな駐輪場を整備する必要はないと考えております。
 
次に、2点目の既存鉄製遊具の安全性に対する評価についてでありますが、当該遊具は、点検技術者資格のある専門業者が行った定期点検において、全体的な塗装の剥離や部材の一部に腐食が認められ修繕が必要なものの、使用可能との判定を受けております。
 
次に、3点目の南海トラフ地震臨時情報の発表を想定した必要な耐震性能が確保できていない皇子が丘公園プールの利用方針についてでありますが、施設職員が地震発生時に即座に対応できるよう指定管理者において対応マニュアルを作成していることから、南海トラフ地震臨時情報が発表された際にも、同マニュアルを活用した対応がなされるよう確認してまいります。 

再質問

テニスコートに近接する駐車場、駐輪場の在り方についてのうち、1点目です。閉められていた状況に対してどのように評価されておられるのでしょうか、お聞かせください。
 
2点目です。駐輪場に関してです。既に整備されているとの答弁でございました。距離があると思うんですよ。この点どのように評価されておられるんでしょうか。
 
続きまして、既存鉄製遊具の安全性に対する評価について。以前、いただいている答弁を踏まえますと、更新時期を迎えられていると認識しています。点検いただいているとは思いますが、やはり予防的観点からも、計画的に更新されていかれるべきと改めて思うのですが、その点いかがでしょうか。
 
3点目、南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意、巨大地震警戒)の発表を想定した、必要な耐震化が確保できていない皇子が丘公園プールの利用方針についてです。指定管理者のほうでマニュアルを策定されているので、そのマニュアルに基づいて対応をいただければという趣旨の答弁だったと認識させていただきました。どのような内容のマニュアルなんでしょうか。まずもって、大津市としてどのように評価されておられるのでしょうか。私、今回改めてこの一般質問させていただくにあたり、いろいろ現状であったり、他都市の事例を調べさせていただき、感じさせていただいたのが、一つのことを想定することで、全市的に影響が及ぶこともあると思うんですよ。先ほど質問させていただきました、耐震化が今もって図られていない、また非構造部材、特定天井の話もさせていただきましたが、全市的に影響が及ぶことでもあると思うので、まずもって繰り返すようですけれども、大津市は指定管理者が策定されているマニュアル、大津市が取り組むべき方針と照らし合わせてどのように評価されておられるんでしょうか。参考になるようなものであれば、他の施設においても参考にされるべきだと思うんです。大津市としての主体性についてもお聞かせいただければと思いますので、よろしくお願いいたします。

答弁:都市計画部長

まず、1点目の身体障害者向けの駐車場が閉められた状況をどのように評価しているのかについてでありますが、今回指摘を受けまして現場を確認したところ、そういう状況であったということで、評価といたしましてはやはり適切ではないというふうに判断しておりますので、直ちに指定管理者に申しまして、単管バリケードにつきましてはずらして、入り口を閉鎖しないよう対応したというところでございます。そういう評価でございます。
 
2点目でございます。駐輪場ですね、大分距離があるのではないかというような御指摘でございます。公園内におきましては、利用者の安全確保のため、都市公園条例におきまして、指定された場所以外は乗り入れが禁止されていることから、公園入り口に駐輪場を設置しているということでございますので、そのように対応について御理解賜りますようお願いしたいと思います。
 
3点目、ジャングルジム、遊具ですね、更新時期を迎えていると、計画的に更新されるべきではないかという御指摘でございます。この遊具につきましては、御指摘のように標準使用期間を過ぎているということでございます。一般的に、先ほど議員述べられたように、鉄製の使用期間を超えるということですけど、標準使用期間ですので、その状況によりまして、使用期間を満たなくても劣化がある場合もありますし、標準期間を超えていても使用可能なこともあり得るということですので、やはり利用者の安全を考えて、毎年点検を専門業者にしていただいて、その結果を基に、使用可能であれば使用していると。今回、一部修繕が必要であるものの使用可能であるということですので、これを受けまして対応しているというところでございます。計画的に更新ということでございますが、遊具につきましてもかなり大型で費用もかかりますので、公園全体の在り方とかその辺も含めまして検討すべきではないかなというふうに考えております。
 
4点目、指定管理者のマニュアルがどのようなものか、どのように評価しているのかについてでありますが、今回指定管理者の作成されたマニュアル、南海トラフ地震臨時情報発表による地震発生時の対応というところです。
内容につきましては、地震発生時の自主防災組織を備えていまして、指定管理者がその班でどのような対応をするのか。震度以下、震度4、5とか、いろいろな場合分けをつけまして対応のマニュアルを作っておられるというところでございます。このマニュアルに沿いまして毎年度計画立てまして、避難誘導訓練もされているということでございますので、一定評価しているというふうに思います。

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