皇子が丘公園における施設整備のあり方について( H28. 9)

質 問

 皇子が丘公園については、昭和36年に大蔵省から無償譲与を受けて開設された大津市を代表する総合公園であり、体育館や温水プールなど、年間を通じて多くの市民が利用する運動施設が整備されています。今年で開設55年目を迎える歴史ある公園ですが、およそ16haの面積を生かし切れておらず、弓道場周辺においては、どこまでが公園かを認識しがたい状態にあり、暫定的な土地利用が長期間にわたって常態化しているエリアが見受けられます。
また、平成28年6月通常会議において、大規模な資材置き場が園路に面して整備されていることを踏まえ、安全対策を講じることを求めましたが、誰もが安心して利用できる公園として維持管理を図ることは開設者である大津市の責務です。こうした現状を踏まえ、平成29年度からを取り組み期間とする次期大津市緑の計画を策定されるに当たり、皇子が丘公園全体の整備方針を改めて明確にされることを提言するものです。大津市は、公園全体の土地利用をどのように評価し、今後の整備方針に反映されていく考えなのか。

 次に、水泳場を整備する上での課題について質問します。平成28年8月30日、大津市は、平成29年度滋賀県予算の編成に先立ち、県立スイミングセンターの整備などの検討により、第79回国民体育大会水泳競技の開催地を大津市とすることを改めて要望されました。候補地とされている皇子が丘公園については、第1種住居地域に指定されていることから、公園敷地内における延べ床面積3,000㎡を超える施設整備には増築及び建て替えの用途に制限があり、また用途地域の見直しによって整備を実現するのであれば、次期大津市総合計画や都市計画マスタープランなどに示される大津市の将来のあるべき姿を実現することを第一義的に考えていかなければなりません。大津市は、皇子が丘公園における施設整備の現状と用途地域上の課題をどのように認識され、県立スイミングセンターの整備検討を滋賀県に要望されているのか。大津市が費用負担するとなった場合における整備手法等、維持管理費の縮減に対する考えとあわせて答弁を求めます。

 最後に、誰もが安心して利用できる遊具の設置について質問します。大津市内の公園には、誰もが安心して利用できる遊具が少ない、この意見は、障害児と公園で遊ぶボランティア活動に取り組み組まれている方から寄せられたものです。皇子が丘公園においては、大型遊具が更新時期を迎えていることから、新たに設置される遊具については、ユニバーサルデザインに配慮いただきたいと期待をするものです。皇子が丘公園における大型遊具をどういった方針のもとで更新されるのか、見解を伺います。 

答弁:都市計画部長

 皇子が丘公園における施設整備のあり方についてのうち、1点目の皇子が丘公園全体の整備方針についてでありますが、総合公園として位置づけられた皇子が丘公園は、昭和50年代に主要施設が整備されて以来、市民の遊戯、運動などの総合的な利用に広く供されています。また、現行の緑の基本計画においても、市民スポーツの拠点として整備を推進する旨位置づけられ、順次施設の改修が行われてきました。
しかしながら、公園利用者の世代交代もあり、社会状況が変化する中で、都市公園のあり方を検討する時期を迎えております。つきましては、次期緑の基本計画の地域別計画の中で、市民の皆様の御意見を踏まえ、利用者が安全で快適な利用が図れるように検討してまいります。

 次に、3点目の誰もが安心して利用できる遊具の設置についてでありますが、本市の都市公園では公園施設長寿命化計画を策定し、これに基づき遊具の改築更新を行っております。皇子が丘公園の大型遊具については、当計画において、更新時期を迎え、乳幼児から高齢者まで市内外の多くの利用者があることから、更新についての優先順位は高いとしております。大型遊具の更新に当たっては、議員お述べのユニバーサルデザインに配慮したものを基本として、市民、利用者の意見を参考に、さまざまな角度から調査研究してまいりたいと考えております。
また、1点目で答弁しましたとおり、皇子が丘公園のあり方については、次期緑の基本計画策定の中で検討を進めることから、大型遊具の更新についても、この計画策定のための審議会において御意見を伺ってまいります。 

答弁:市民部長

 皇子が丘公園における施設整備のあり方についてのうち、水泳場を整備する上での施設整備の現状と用途地域上の課題についてでありますが、議員御指摘のとおり、今般県立プールでの整備を要望した第79回国民体育大会水泳競技会場の候補施設である皇子が丘公園プールを再整備する場合においては、当該区域が第1種住居地域に指定されていることから、床面積3,000㎡以上の施設整備や観覧席設置の有無による建築物の面積要件等により、用途地域の見直しが必要であることは認識しております。
 現在、市民部及び都市計画部の関係所管課が連携しながら、用途地域の見直し以外の関係法令等に係る課題の洗い出しも含め、これら課題の解決に向けて検討協議を進めているところであります。
次に、プール整備において本市が費用負担することになった場合の整備手法と維持管理費の縮減に対する考え方についてでありますが、本市は県立スイミングセンターの整備を要望していますが、現時点では水泳競技の開催市及び競技会場の選定には至っておらず、プールの整備主体も決定しておりませんことから、プールの整備手法や維持管理費など、早急に滋賀県と協議を行ってまいりたいと考えております。 

再 問

 市民部長、滋賀県と早急に協議を行っていくという答弁をされました。都市計画部長のほうからは、緑の基本計画に基づいて、今後地域住民の意見も聞いていただきながら、地域別の計画をつくっていかれるということでした。緑の基本計画の地域別計画、すなわち皇子が丘公園をどういった公園にして整備していこうという計画においては、県立であろうと市立であろうと、現時点において整備されているプールをどういった形で活用していくのかというところに及んでくる。ですので、少なくとも緑の基本計画を策定される期間内において、一定の方向性を見出していく必要があるが、その点を踏まえて見解を伺います。 

答弁:市民部長

 皇子が丘公園のプールの再整備に当たりましては、都市計画部長が答弁されたとおり、緑の基本計画等、そういった基本的な公園のあり方に関する方針のもと進めていかなければならないということは十分承知をいたしております。
しかし一方で、建設する場合にあっては、都市計画審議会等での審議事項などもございますので、その両面から、まず滋賀県との中で、プールの仕様でありますとか、そういった整備手法というものを片や協議をしながら、基本的には都市計画部と十分連携を図って、基本的な整備方針のもとでそういったことについての検討をまた改めて県のほうとさせていただきたいと思います。 

再々問

 どういったスケジュール感をもって県と協議をしていかなければ、大津市が目指すまちづくりが実現し難くなるのか、改めて見解を伺います。

答弁:市民部長

 国体開催が8年後に迫っております。いわゆる県立プールを含めた国体競技会場となる水泳競技会場のプールをどのように整備するかという、国体のスケジュールとの関係から、一定年度内にはそういった方向性をはっきり決めないといけないというふうに思っておりますし、また来年度、平成29年度からそういった整備についての計画等もしていかなければならないと思います。 

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