新型インフルエンザ対策について( H20. 9)
質 問 |
国は、人口の約4分の1の人が新型インフルエンザに感染し、医療機関を受診する患者数は最大で約2,500万人と仮定している。新型インフルエンザ対策行動計画、新型インフルエンザ対策ガイドライン・フェーズ4以降を策定するなど、危機感は相当なものであり、本市としても現状を正しく認識する必要がある。ちなみに、フェーズとは段階をあらわす言葉で、フェーズ4は人から人に感染しているが小さな集団発生であることを意味する。滋賀県においても、滋賀県版新型インフルエンザ対策行動計画を策定し、インフルエンザ総合対策会議にて対策を協議されている。今こそ大津市においても国、県との連携をスムーズに行うため、本市独自の行動計画を策定し、庁内の対策推進体制を明確にすべきではないでしょうか。新型インフルエンザの大流行が起こると多くの人が感染し、市民生活や社会機能の維持に必要な人材の確保が困難になるおそれがあります。発生状況に応じた柔軟な対応が求められると考え、見解をお伺いします。
答弁:健康保険部長 |
新型インフルエンザは市民の生命及び健康はもとより、社会全体に重大な影響を及ぼすものであることから、それぞれの関係者が危機意識を共有し、一致協力して迅速、的確な対応を図ることが重要であると考えている。そこで、感染の拡大を防止するため、また誤った情報等により過度の不安が広がることを防止するため、大津市として正確な情報を収集するとともに、地域に密着した市の情報として提供、また市民への啓発、周知に取り組んでいきたいと考えている。
次に、大津市独自の行動計画の策定についてですが、現在、大津保健所が策定を進めている大津保健所新型インフルエンザ対策行動計画が平成21年4月以降、大津市として実行可能な計画となるよう鋭意大津保健所と協議をしているところである。また、庁内の体制については、まず職員の新型インフルエンザに関する知識を深め、危機管理意識を高めるとともに、流行の段階に応じて対策本部を設置するなど、行動計画に基づいた総合的な庁内体制整備に取り組んでいく。
再問 |
大津保健所が主体となって策定した対策行動計画を引き継いでいくとのことだが、大津市消防局は総務常任委員会の資料の中で、「近い将来、必ず大流行すると予測されている新型インフルエンザへの対策として、罹患している可能性のある傷病者を搬送する際の救急隊員の感染防御及び救急隊員から他の傷病者への2次感染防止が喫緊の課題であることから、感染防止資機材の早期整備と具体的な行動計画の策定が急務である」とされており、その必要性については既に認識をされている。また、彦根市においては、策定をトップダウンの危機管理事案と位置づけられ、今年の11月には対策行動計画の公表を実施される予定であり、策定時の問題点として、新型インフルエンザの知識、縦割り行政、職員の危機管理意識を上げておられる。
危機意識を共有することが重要であるとの答弁があったが、本市の危機管理のあり方を踏まえ、どのように保健所が策定する実行計画において担保していくのか。保健所が策定される段階で、本市として一定何か関与する余地はあるのか。
答弁:健康保険部長 |
新型インフルエンザについては、自然災害と異なり、同時多発的に発生する、またその影響については広範囲でもあり、かつ長期にわたって及ぶものと考えている。さらに、蔓延を防ぐために交通遮断を、あるいは物、あるいは人の流出あるいは流入、これも制限されることから、支援の期待もなかなか望めないという部分もあり、そういった面では、やはり本市が自ら対応していかなければならないという部分がある。こういった特性をしっかりと踏まえ、関係者が危機意識を持って対応していく必要があると考えており、新型インフルエンザに関しての知識と危機管理意識を高める機会も、体制を整備するとともに、機会を捉えてやっていきたいと思っている。
現在、保健所においては、大津地域健康危機管理対策本部の幹事会を開催しながら協議を進めておられ、本市からは健康推進課、学校保健体育課、消防局警防課及び市民病院から、幹事会委員として参画しており、8月29日に県が開催した新型インフルエンザ対策研修会にも、今申し上げましたメンバー等に案内がいっている。さらに、県、そして大津保健所とも連携を密にしながら全庁的な動きにつなげていき、大津市としての計画になるよう、取り組んでいきたいと思っている。