散策等の園外活動経路及び通学路の安全対策について( R1. 9)
質問
1点目、交通安全対策の推進に向けた方針について。令和元年度9月補正予算において、交通安全対策推進費として9億914万7千円が計上されました。事業費の内訳は一般財源となっていますが、国による財政支援を見据えての取り組みであり、制度化を待って入札執行となった場合には、当該事業の工事着手は11月以降になることも見込まれると説明を受けました。設計委託を伴う工事については、さらなる工期が必要となりますが、次年度以降への繰越明許費は設定されず、あくまで単年度で予算を執行される方針であると説明を受けました。
子どもの安全を守るための取り組みであり、早期の実現を願うものですが、年度末に向けて、短期間の間に完工を目指すのであれば、未来まちづくり部における人的体制の充実は必要不可欠となります。どういった方針のもと、国から財政支援を受け、なおかつ、必要となる職員数をどの程度見込まれたうえで、当該業務に配置されようとしているのか。株式会社大林組からの湖西台用地寄付採納に伴う7億円の寄付金を当該予算に全額充当される理由との整合性とあわせ、繰越明許費を設定しなくても完工できると判断された理由とあわせ見解を求めます。
2点目、開発工事に伴う安全対策の向上について。宅地造成等の開発工事が行われる場合においては、事前協議の段階において、開発調整課から児童生徒支援課や保育幼稚園課に対して、工事概要が記された図書とあわせて意見照会が行われます。通学路における工事用車両の通行や交通誘導員の配置等について対応を求めておられると認識していますが、学校園との情報共有は必要不可欠であり、周辺環境に見合った安全対策が個別に求められる場合においては、事前に対応方針を明確に示されることを申請者側に求められるべきと考えます。大津市教育委員会は今後、どういった取り組みのもとで開発工事に伴う安全対策の向上に取り組まれる考えなのか、現状の対応に対する評価とあわせて見解を求めます。
答弁:副市長
1点目の交通安全対策の推進に向けた方針についてのうち、繰越明許費を設定しなくても完工できると判断された理由についてでありますが、今回の補正予算は、安全点検結果に基づき緊急に対応しなければならない箇所を積み上げ、計上したものであります。事業実施に当たっては、未来まちづくり部全体の応援体制に加え、技術職員の増員を行う予定であり、約690カ所の安全対策を着実に実施してまいります。
答弁:総務部長
交通安全対策の推進のうち、湖西台用地寄附金を当該予算に全額充当される理由と整合性に関する件についてですが、当該寄附金は、特定の目的を添えて申し出られたものではないことから、本市としては、採納後は一般財源化して扱うものとしております。保育施設周辺の道路並びに通学路の安全対策をはじめとした9月第1次補正予算案の取りまとめに当たっては、合計約25億6,300万円余りの一般財源が必要となり、寄附金についてはこの一般財源の一部として活用することとしております。さらに、この安全対策については、広く市民が利用する道路環境の改善により利益を共有できる点に鑑み、本市のまちづくりに資するという寄附申し出の動機とも整合するものと認識しています。
答弁:教育長
2点目の開発工事に伴う安全対策の向上についてでありますが、通学路に面して宅地造成等の開発工事が行われる場合には、工事中の児童・生徒の安全確保が特に必要となります。教育委員会では、事前審査において開発工事の場所や規模等を確認した上で、主には工事車両の通行に際して交通誘導員を配置するなどの十分な安全対策を講じること、該当する小中学校へ事前説明と説明経過の報告を行うこと、この2点を要件として意見照会に回答をしております。これらの要件処理は、事業者において個別に取り組まれてはいるものの、通行する児童・生徒の数が極めて多い、また開発面積や造成の規模が大きいなど、周辺環境に見合った安全対策が個別に求められる場合があります。
教育委員会では、必要に応じて個別具体的な意見を事前協議の際に事業者に提示するとともに、工事のスケジュールや搬出入経路等の情報が確実に学校やスクールガードの方々と共有されるよう、その対応マニュアルの作成に向けて検討を進めているところです。