市有地の適切な維持管理とその価値に見合った利活用のあり方について( R4. 12)

質問

1点目、多数の自転車が放置されている、JR・京阪石山駅に近接する市有地の現状と利活用のあり方について。大津市はJR石山駅駅前広場の拡幅整備ならびに同広場に通じる都市計画道路の拡幅改良の実施に伴い、大津市土地開発公社の解散を経て、粟津町に位置する当該宅地を保有しています。都市計画部市街地整備課が行政財産として管理をされており、現在、この用地の一部は当該事業協力者であった遊技業を営まれる店舗の自転車等駐車場等として活用されています。
 
昨年度末までの間、進入通路から線路に向かって西側についても、同じく事業協力者であった遊技業を営まれる他の店舗が自転車等駐車場として使用されてきましたが、現在は利用目的が存在していません。利活用が図られていない範囲には、進入を防ぐための措置が講じられ、放置された自転車の置場となっています。この項の質疑・一般質問に先立ち、都市計画部市街地整備課の職員に案内をいただき、現地を確認してまいりました。
 

 

 

 

 

市民の財産である公有地でありながら、敷地全体の利活用が適切に図られていないと評価するものですが、大津市は土地利用の現状をどの様に評価しているのか。多数の自転車が放置されるに至った経緯と経過、また、撤去に向けた今後の方針とあわせて答弁を求めます。
 
そのうえで、JR・京阪石山駅に近接することを踏まえ、市民ニーズに見合った利活用のあり方を全庁的な課題として検討されてはと提言するものです。大津市は今後、どの様な可能性を視野に入れながら、利活用策を検討されていかれるつもりなのか、見解を伺います。
 
また、晴嵐第二自転車等駐車場の再整備により、定期利用待ちの台数は大幅に削減され、不足分についても石山駅前第二自転車駐車場にサイクルラックを増設することで対応されると認識していますが、大津市は当該地における自転車等駐車場の整備について、どのように考えておられるのか、見解を伺います。

 

2点目、(仮称)新・琵琶湖文化館の立地予定地に隣接する市有地の利活用について。(仮称)新・琵琶湖文化館の立地予定地に隣接して大津市が所有する土地については、ガソリンスタンド用地であったこともあり、滋賀県道に面して横長の形状をしています。大津市が単独で土地利用を図りにくい敷地形状であることから、令和3年2月通常会議において、長年に渡って塩漬けされ、これまでの間、税収も得られず、機会損失の状態が続いてきたことを踏まえるのであれば、県有地と一体的に活用されることが望ましいとの指摘を行いました。
また、続く令和3年9月通常会議において、整備用地として活用される敷地の残地を含めた大津港港湾業務用地全体の利活用について、どのような方針と取り組みのもと、滋賀県と将来展望を共有していく考えなのか、あらためて見解を求めましたが、具体的な方針は示されませんでした。
 
現在、滋賀県においては令和9年度の開館を目指して(仮称)新・琵琶湖文化館整備事業に係る一般競争入札が実施をされています。大津市は同館に隣接することになる市有地を今後、どの様な方針のもとで活用していくつもりなのか。滋賀県との協議経過とあわせて答弁を求めます。
 

答弁:都市計画部長

自転車が放置されるに至った経緯・経過、撤去に向けた今後の方針及び土地の利活用策についてでありますが、当該市有地は平成15年3月に大津市土地開発公社に依頼し、都市計画道路3-4-14号 石山駅線他一線改良事業に必要な代替地として取得したものでございます。しかしながら、その後、地権者との協議により、残地が発生することとなり、平成25年度の大津市土地開発公社の解散に伴い行政財産として保有することとなりました。当該市有地につきましては、平成26年度からは行政財産の使用許可により近隣の事業協力者2社が駐輪場としておりましたが、2社の利用者以外の駐輪が多く、放置自転車も見受けられるようになり、本年3月末、このうち1社が店舗を閉鎖することになり、さらに放置自転車が増加することとなったところでございます。
 
このことから、本市といたしましては、放置自転車について警察に盗難車両及び所有者の照会をするとともに、その後、所有者に対して通知を行っておりますが、これらの自転車については、民法上の財物であることから、直ちに処分することが困難であり、引き続き放置自転車の保管、整理を検討する必要がございます。今後の利活用につきましては、放置自転車の整理後ということにはなりますが、有効に活用が図られるよう他部局とも連携して参ります。
 
次に、2点目の(仮称)新・琵琶湖文化会館の予定地に隣接する市有地の利活用についてでありますが、当該市有地は平成25年度の大津市土地開発公社の解散後、行政財産として保有しているもので、現時点で具体的な利活用策は定まっておりません。昨年度より(仮称)新・琵琶湖文化館の整備に伴い、隣接する当該市有地の利活用について滋賀県との協議を重ねて参りましたが、県所有地の範囲内での建築が可能と判断され、先般、PFI方式による同館の開設に向けた入札手続きが開始されたところであります。
 
当該市有地は平成16年当時、浜大津駅前A地区の土地区画整理事業と国道161号交差点改良事業合わせて進める中で交換用地として大津市土地開発公社が取得したものであり、同公社の解散に伴い、本市が代物弁済を受けたもので、この点にふさわしい新たな価値の創造を図るため、行政財産として保有している経緯からも、引き続き、なぎさ公園周辺の活性化に取り組む上で、必要な土地であるととらえております。今年度も、(仮称)新・琵琶湖文化会館の着実な整備と周辺の活用の推進について滋賀県に要望を行ったところであり、今後も滋賀県と連携してまいります。
 

答弁:建設部長

1点目のJR・京阪石山駅に隣接する市有地の利活用のあり方についてのうち、二つ目の当該地における自転車駐車場の整備についてでありますが、令和4年10月末現在、石山駅周辺の自転車駐車場における定期待ち利用者は437人となっております。今年度、石山駅周辺の自転車駐車場の収容台数不足を解消するため、晴嵐第2自転車駐車場の拡張工事を行っており、約420台の収容台数の増設を予定しております。
 
また、石山駅前第2自転車駐車場におきましては、今年度より5年間の予定でスライド式自転車ラックを導入することとしており、最終的に約200台の増設が可能となります。これにより、合計約620台の収容台数の増設が図られることから、現時点におきましては当該中央自転車駐車場として整備することは考えておりません。

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