将来のまちづくりを担う技術職員の確保に向けた取り組みについて( R5. 3)
質問
地方自治体における技術職員の不足は全国的な課題となっており、大津市においても土木職の不足が長年に渡って常態化しています。他の技術系職種についても、業務量に見合った職員数であるとは評価しがたいものの、土木職の不足は危機的な状況にあると考えます。20年先、30年先を見据えて人材の確保、育成に取り組んでいかないと、都市基盤施設の整備や維持管理、法定受託事務として担う許認可業務に計り知れない影響を及ぼすことになると考え、以下、2点、指摘提言を交えて質問を行います。
1点目、技術系職種を対象とした採用試験のあり方について。令和4年度大津市職員採用試験案内によると、令和4年5月31日から6月27日までを受付期間とされ、技術系職種においては第1次試験として、基礎能力検査(SPI)、専門試験、適正検査を7月24日に実施されています。合格された受験生は2次から3次までの口述試験(面接)に臨まれ、最終合格発表者が決定されたのは10月31日のことでした。
ここで、他の自治体における取り組み事例を紹介します。静岡県沼津市においては、技術職員の確保に向けて、採用試験の日程を抜本的に見直されました。同市がホームページで公表されている情報によりますと、技術系職種の受験申し込みは3月上旬頃から開始され、4月中旬には第1次試験の実施。5月上旬頃には最終試験である口述試験を経て、同月中旬頃には最終合格者を決定されています。また、神奈川県横浜市においては、令和5年度から大学卒程度採用試験のうち、技術系職種の教養試験を廃止される方針を示されました。一次試験は専門試験のみであり、同市がホームページで公表されている情報によると、3月1日には受験案内を公表され、6月2日は最終合格者を発表されるとのことでした。
大津市においても技術系職種、その中でも特に土木職の適正な人員数確保が喫緊の課題となっていますが、職員採用に向けたスケジュールや試験内容等について、就職活動に取り組む学生の実状や民間企業の採用スケジュールを踏まえ、若手職員の意見も参考にしながら、あらためて検討されることを提言するものです。技術系職種を対象とした採用試験のあり方を見直すことについて、見解を求めます。
2点目、情報発信のさらなる充実に向けた取り組みについて。より多くの対象者に「大津市役所で働いてみたい」と思っていただくためには、発信する情報内容の充実が必要不可欠となります。先ほど、取り組み事例を紹介させていただいた静岡県沼津市の職員採用サイトには求める人物像やインターンシップ研修生の募集に関する案内が掲載されています。また、神奈川県相模原市のホームページにおいては、最新版の職員採用案内パンフレット、職員採用をテーマとしたYouTube動画、各職種の業務内容が詳細に記された資料が掲載をされており、閲覧者に同市で働くイメージを持っていただきやすいと感じました。
大津市においても職員からのメッセージやパンフレット等が掲載されていますが、さらなる更新や内容の充実に取り組まれるべきと考えます。技術職員の適正な人員確保に向け、今後どの様な方針のもと、情報発信に取り組んでいくつもりなのか、見解を求めます。
答弁:総務部長
1点目の技術系職種を対象とした採用試験のあり方についてでありますが、職員採用に向けたスケジュールや試験内容等については、民間企業や他都市の状況等を参考にしつつ、本市の全般的な採用スケジュールとあわせて、採用試験の前倒しや試験期間の短縮も含む含めて検討してまいります。
次に、2点目の情報発信のさらなる充実に向けた取り組みについてでありますが、昨年度から採用試験ポスターを、JR大津駅等に掲示を行っており、また、今年度からは若手技術職員の意見を取り入れた採用試験ポスターを作成するとともに、技術系職員に特化した採用説明会を開催する際には、若手技術職員が直接、普段の業務内容や経験談等を伝えているところであります。
また今年度、土木職の職員によるインタビュー形式の動画を市のユーチューブチャンネルで配信するとともに、現在作成している事務職の職員向けの職員採用PR動画を、今後、市ホームページへ掲載し、引き続き、わかりやすく、視覚的に伝わる情報発信に努めてまいります。