大規模盛土造成地の変動予測調査について( H26. 11)
質 問 |
平成22年度以降、本市においては大規模盛土造成地の変動予測調査が実施されており、大規模盛土造成地を抽出する第一次スクリーニングについては、既に完了している。これまでの間、当該調査の実施にあたっては多くの委託費が執行されていることからも、その成果は市民に還元されるべきであり、作成された大規模盛土造成地マップについては、安全、安心なまちづくりに資する資料として、広く公表されるべきと考えます。国土交通省が作成した「大規模盛土造成地の変動予測調査ガイドライン」においても必要な手順として定められているが、大津市は今後、どういう方針のもとで大規模盛土造成地マップの周知、普及を図っていく考えなのか。公表に向けスケジュールと合わせて見解を伺います。
第二次スクリーニングについては、現地調査及び安定計算により滑動崩落のおそれが大きい大規模盛土造成地を抽出することを目的に実施をされることになるが、実施箇所の優先順位をどの様にして決定し、滑動崩落防止対策の必要性を確認していく考えなのか。現在、第二次スクリーニングに向けて実施されている予備調査の進捗状況を踏まえて答弁を求めます。
答弁:都市計画部長 |
1点目の大規模盛土造成地マップについてであるが、大規模盛土造成地マップの公表については、個人の財産に関わる情報であることから、市民に誤解や混乱を招かぬよう慎重に取り扱う必要があるものと考えている。このことから、大規模盛土造成地に関し必要な事項を調査審議している大規模盛土調査検討委員会の意見や、他都市の状況などを踏まえた上で、できる限り早期公表に向けて検討をしているところである。
2点目の第2次スクリーニングについてであるが、第2次スクリーニング計画では、効率的かつ効果的なものとなるよう求められることから、本市においては、大規模盛土調査検討委員会の助言をいただきながら、平成24年度から平成26年度にかけて実施した簡易土質調査結果に基づく地盤の安定度のほか、想定被害家屋数や重要な公共施設への影響度など、総合的に評価することで実施箇所の優先順位を定めようとしているところである。
今後は、住民の声を直に聞くために、まずモデル地区を選定して、住民と向かい合いながら調査等をすることにより課題を抽出し、その上で市民への情報提供のあり方や今後の取り組みの検討につなげていきたいと考えている。
再 問 |
1点目、大規模盛土造成地マップについて。今の答弁は、情報の出しようによっては、またその内容によっては市民に不安を与えかねない、そういう懸念を持っているものの、検討委員会の皆様とも協議いただいた中で、前向きに検討を進めているということなのでしょうか。
2点目、第2次スクリーニングについて。まずはモデル地区を選定するとのことでした。どのような形で選定する考えなのか、改めて見解を求めます。
答弁:都市計画部長 |
1点目の大規模盛土造成地マップの公表の我々の姿勢ということであるが、先ほども申し上げたとおり、原則早期公表という態度には変わりない。しかし、先ほど答弁申し上げた、どのようにどういう内容でどういう手段でというところを住民、特に権利者に混乱を招かぬようというのが一番のことである。さらに、今全国で約870の自治体が取り組んでおり、そのうち約700の自治体が第1次スクリーニングを完了した。ところが、そのうち公表をまだしていないのが約8割の約550の自治体ということで、色々と今聞いているところであるが、公表の仕方、あるいはその先どう進めていくかというところにまだまだ確たるものがどこもないという中でとどまっているという状況である。我々は態度とすれば、議員承知のガイドラインにもそう示しているので、できる限り早くと思っているが、その辺を整理した上で公表に向けて進めていきたいと考えている。
2つ目のモデル地区の考え方であるが、やはり先ほど申し上げたように、本市においても対策を講じて、今すぐ進める体制かというと、そういうようになっていないので、やはり先ほどの公表も、あるいは今後の方針を住民の意見を直に聞くことによってモデル地区を選定していきたいと思っている。そして、選定の仕方という質問であるが、やはり年代の古いもの、あるいは優先順位が高いところを今選定に向けて検討しているところである。
再々問 |
第2次スクリーニングについて。今の答弁、モデル地区の選定に当たって、明確な方針等が定められていないと受け取りました。都市計画部、ひいては大津市としてこういう方針でこの事業を進めていく、こういう方針で第2次スクリーニングに取り組んでいくという明確な方針が伝わってこないが、改めて見解を伺います。
答弁:都市計画部長 |
先ほども申し上げたように、対策工事というところまでは今方針がない。というのも、国のほうのガイドラインも調査のガイドラインを示しているだけで、対策についてのガイドラインというのが今策定中と聞いているが、そういう状態であるので、直にモデルの地区の皆さんの声を聞いて、その方向も示していきたいと考えている。
再々再問 |
モデル地区をどのような方針で選定していくのかと再三伺っているので、簡明に答弁を願います。
答弁:都市計画部長 |
今対象地域というのは100を超える数がある。その中でも造成の年代が古い、あるいは優先順位が高い、さらに住居の数が多い、こういうところを中心に選定していきたいというように考えている。