大津港周辺の恒常的なにぎわい創出に向けた取り組みについて( R5. 12)
質問
現在、大津港周辺においては、令和9年度の開館に向けて、県立琵琶湖文化館後継施設の整備が進められており、また、今年度においては、びわ湖疏水船延伸便実証運行が行われるなど、歴史と自然を活かしたまちづくりが県市連携・官民連携によって展開されています。この様な状況のもと、大津市は令和5年9月9日から11月19日までの間、滋賀県に協力を得ながら、大津港公共港湾施設のうち、修景緑地等のあり方や課題を整理することを目的として、「Re:Port OTSU/BIWAKOリポート・大津/びわ湖」と題した社会実験を実施されました。検証の対象として、①港湾区域・河川区域・公園区域である大津港エリアの利用ルールや許認可手続きの規制緩和の可能性、②大津港エリアで多様なアクティビティを生み出す活用の担い手の発掘、継続的な活用の可能性、③平日の昼間や朝・夜など今まで利用が少ない時間帯における活用の可能性、④大津市内・びわ湖圏域などエリア全体と相乗効果を生み出す活用の可能性を掲げられ、今後、その結果をもとにして、継続的に活動できる仕組みや連携体制の構築に繋げていく方針を示されています。
令和5年2月通常会議における質疑・一般質問において、大津港周辺のにぎわい創出に向けた社会実験の実施にあたり、業務委託の目的と検証内容について確認を行ったところ、大津市からは大津港公共港湾施設の規制の一部が緩和されたことから、まずは、本市において費用負担を行い、社会実験を実施していきたいと考えていること、また、この結果を踏まえ、今後の取り組みにおいて、県が果たす役割についても協議を進めていきたいとの見解が示されました。大津市は大津港周辺のにぎわい創出に向けた社会実験によって明らかになった課題と成果を現時点でどの様に評価されているのか。次年度以降における取り組みの展望とあわせて見解を求めます。
また、恒常的なにぎわい創出にあたっては、港湾管理者である滋賀県とのさらなる連携が必要不可欠となります。今後、大津市が滋賀県に期待する役割について、あわせて答弁を求めます。
答弁:都市計画部長
1点目の大津港周辺のにぎわい創出に向けた社会実験によって明らかになった課題と成果についてでありますが、今回の社会実験では、従来実施されてきたイベントに加え、夜間照明やファニチャーなどの設置、規制緩和によって可能となった火気を使用したイベントや湖上マーケット、青空図書館など様々な取組を展開してまいりました。これらの取組については、許認可手続きの窓口を一本化したことにより事業実施者からは好評をいただいております。また、夜間照明やファニチャーなどを設置したことにより利用者が倍増するとともに、イベントとは異なる人の流れや利用状況が見られるなどの成果がありました。一方で、イベントを実施した事業者からは、電気や水道などの整備を求められるとともに、一部の既存噴水設備やあづま屋、樹木などが制約となるといった新たな課題が見出されました。また、次年度以降における取組の展望につきましては、今後、社会実験の結果の検証をさらに進め、修景緑地等の課題や活用の可能性等を滋賀県と共有しながら、恒常的なにぎわい創出に向けて、地元や民間事業者も含めた推進体制の構築を検討してまいります。
次に、2点目の滋賀県に期待する役割についてでありますが、大津港周辺では、新・琵琶湖文化館の開館やびわ湖疏水通船事業の大津港延伸などが予定されており、議員お述べのとおり、恒常的なにぎわい創出にあたりましては、県とのさらなる連携が不可欠であると考えております。これまでから港湾管理者である滋賀県とは、継続的に意見交換を行っているところでありますが、今後も連携を深める中において県市が互いに担うべき役割を具体化してまいりたいと考えております。
再質問
まず1点目、社会実験によって明らかになった課題と成果に関してです。ご答弁でイベントとは異なる人の流れがあったということを説明いただきました。具体的にはどういった人の流れであったのかをあらためて教えください。
2点目、滋賀県に期待する役割についてです。今後も協議されていかれるという趣旨で答弁をいただいてるのですが、現時点で県でしか担っていただけない役割について、どのように評価され、要望などをされているのでしょうか。この点を踏まえて改めて答弁を求めます。
答弁:都市計画部長
1点目、課題と成果についてのうち、イベントでの人の流れについてというようなことでございます。初問でもお答えさせていただきましたように、夜間照明やファニチャーなどを設置することによって、人がいないところに対する人の集まりとか、その利用状況が変わってきているというようなことで、ファニチャーとか夜間照明を設置することによる効果について、今述べたことでございます。
2点目について、県でしか担えない役割というようなことでございます。こちらにつきまして、今回の社会実験のポイントといたしましては、今まで市民や事業者からの活用ニーズが十分にこたえられていなかった修景緑地及び周辺につきまして、この県市連携により、港湾区域、河川区域、公園区域を一体的に活用したことが大きな収穫だったと思っております。県でしか担えない役割といいますのは、やはり、港湾施設というのは、県の施設でございますので、これを一体的に利用するということが、大きな今後の課題だということで思っております。