大津市教育委員会の信頼回復に向けた取り組みについて( H25. 2)
質 問 |
行政委員会である教育委員会は、地方自治法及び地方教育行政の組織及び運営に関する法律が定める規定に基づき設置されているが、合議制組織としての特性や執行機関として有する権限の範囲については市民に十分認知されていないのが実情であると考える。大津市教育委員会においては、今後さまざまないじめ対策に取り組まれるが、執行機関としての自覚と責任を持って組織改革及び意識変革に取り組まないと、失われた信頼は回復しないと考える。
そのためには、幼稚園や小中学校のみならず、教育委員会そのものが市民にとってもっと身近な存在でなくてはならず、より積極的な情報発信によって、開かれた教育委員会としての姿勢を明確にする必要がある。広報紙の発行や、ホームページなどにおいて、大津市の教育方針はもとより、定例会においてどういった議論がなされたかをより効果的な手法で情報発信し、学校教育における取り組みだけではなく、社会教育や人権、生涯学習の推進、社会体育や歴史文化に関する取り組みについても、より多くの市民に知っていただく必要があると考える。今後、大津市教育委員会はどういった方針を持って情報発信力の強化に取り組んでいかれるつもりなのか。
また、大津市立中学校におけるいじめに関する第三者調査委員会による調査報告書を踏まえた検討が当該中学校及び教育委員会において行われ、大津市長に最終報告がなされた後には、両執行機関が一丸となっていじめ対策に取り組む決意を改めて明らかにすべきではないか。市民にとっては、大津市長も大津市教育委員会も大津市であることに変わりはなく、相互間の信頼関係が損なわれている現在の状態は、子どもや保護者、地域住民が少なからず不信と不安に感じていると考え、本市の見解を伺う。
答弁:市長 |
執行機関一丸となった取り組みについては、大津市子どものいじめの防止に関する条例に基づき、来年度、いじめ事案に関する情報の一元化を図り、いじめの防止や対策について総合的な企画立案を行うため、市民部にいじめ対策推進室を設置するが、その運営は教育委員会との連携が重要であると考える。いじめ対策推進室と教育委員会が連携を図り、いじめ事案の情報の共有や効果的な啓発活動などを実施するなど、地方教育行政の組織及び運営に関する法律上の市長及び教育委員会の権限分配の制約はあるものの、市長部局と教育委員会とが連携し、子ども、保護者、地域住民、市民の皆様のために、いじめ対策に真摯に、かつ全力で取り組む。
答弁:教育長 |
より積極的な情報発信については、議員お述べのとおり、信頼回復に向けた取り組みの中で、教育委員会から情報を積極的に発信していくことは大変重要だ。私は2月19日に教育長に就任したが、その会見において、教育委員会事務局の組織マネジメントを立て直し、より一層市民の皆様に開かれた教育委員会につくり直し、市民の負託にしっかりと応えられる組織にと決意を述べたところであり、また改革を進めるに当たっては、公開、公平、公正を理念に取り組む。そのためにも、議員から御提案いただいた内容も含めて検討を行い、効果的な手法による情報の発信に努めてまいりたい。
再 問 |
市長答弁に対し再問する。市長も認められたが、市長の担う役割と教育委員会が担う役割というのは、市長の言葉をかりれば、権限分配されており、互いが信頼し尊重し合い一丸となって取り組んでいかなければ、子どもたち、そして保護者、地域の方々の期待に応えられない。
私は、両執行機関が一丸となっていじめ対策に取り組んでいく決意を改めてメッセージとして伝える必要があると考える。市長は、まだそういった前提が整っていないという認識だが、前提がしっかりと整った暁には、教育委員会と市長がともにメッセージを一緒になって発信する機会を持っていただくことが私は非常に重要なことであると考えるが、改めて市長の見解を伺う。
答弁:市長 |
議員今お述べのとおり、前提が整った暁には一緒にメッセージを発信するということは必要だと思っており、またそういった前提が整うように、富田教育長と連携していきたい。