大津市庁舎整備基本計画の策定に向けて必要となる今後の取り組みについて( R4. 12)

質問

1点目、大津市庁舎整備基本構想の策定状況について。令和4年9月26日に開催された公共施設対策特別委員会、ならびに同年10月7日に開催された庁舎整備基本構想策定懇話会において、大津市庁舎整備基本構想(素案)が示されました。庁内組織である大津市庁舎整備推進本部が取りまとめた素案であり、同基本構想策定懇話会での検討は第4回をもって終えられたと認識しています。
 
令和4年6月通常会議における公共施設対策特別委員会で示されたスケジュールを踏まえると、既に大津市庁舎整備基本構想は策定されていなければなりませんが、令和4年11月通常会議開会日時点において、策定されたとの報告を私は受けておりません。現時点における策定状況ならびに素案からの変更の有無について、また、変更が生じたのであれば、その理由とあわせて答弁を求めます。
 
参考:大津市議会HP 令和4年8月通常会議 公共施設対策特別委員会資料 大津市庁舎整備基本構想(素案) 

 

2点目、庁舎整備基本計画策定に向けて必要となる今後の取り組みについて。大津市は庁舎整備基本構想(素案)において、検討を行う候補地として、皇子山総合運動公園(公園の一部)ならびに大津駅・県庁周辺を掲げています。それぞれ「優先して」「新しい視点で」との前置きがなされていますが、基本構想では選択肢が二つ示されることになります。そのうえで、大津駅・県庁周辺においては、他の施設との複合化や官民連携など「新しい視点」からも検討を行うとされていますが、具体的な敷地や建物は示されておらず、候補エリアの現況として、空中写真のみが掲載されています。令和5年度、基本計画に向けて調査を実施されるとのことですが、今後の取り組み方針については、著しく具体性に欠けると評価するものです。
 
大津市は優先して検討を行う候補地としている皇子山総合運動公園での整備について、都市計画公園の計画決定変更が必要、また、南側通路は建築基準法の道路ではないため、この通路にのみ接する敷地設定では建築不可、もしくは市道認定手続きとともに信号機の設置等、大津市建築基準条例に基づき公園出入口への対策が必要との見解を示しています。これら検討課題の精査については、大津市庁舎整備推進本部にワーキングチームが設置されたことを踏まえ、基本構想の実現性を高めるうえにおいても、できるだけ早期に方向性を見出されるべきと考えます。

 
市民アンケートが実施されて以降、私のもとにはスポーツを愛好される多くの市民から多目的広場、通称「四面グラウンド」の機能に及ぼす影響、また、公園施設であるテニスコートの存続等に関する質問や意見が数多く寄せられています。代替地として想定する現在の庁舎を取り壊した跡地や臨時駐車場(隣接旧国有地)でどの程度の面積を確保することができるのか、また、皇子山総合運動公園との一体性を考慮した上で損なわれる機能を担保することができるのか。このことは、都市公園として共用開始できる時期の見込みとあわせ、庁舎整備用地として活用できる皇子山総合運動公園の面積や整備可能となる建物規模の決定に大きな影響を及ぼす要因となります。

都市計画の変更を見据え、決定権者である滋賀県とも協議を重ねながら市民に分かりやすく方針を示していく必要があると考えますが、大津市は皇子山総合運動公園での庁舎整備が市民スポーツの推進に及ぼす影響を踏まえ、今後、どの様な方針のもとで代替地での機能を検証していくつもりなのか。市民理解を得るうえでの課題認識とあわせて答弁を求めます。
 
また、令和6年度に予定されている基本計画の策定に向け、不確定要素があまりにも多く、検討事項は多岐に渡ります。令和4年8月通常会議における公共施設対策特別委員会において、庁舎整備基本構想(素案)で明記されているワークショップの開催時期を確認したところ、候補地を決定されてから実施されるとの見解を示されましたが、そもそも、何を目的にどのような方針のもとで実施されるつもりなのか。基本計画の策定に向けたワーキングチームにおける検討状況ならびにワークショップの実施に向けたスケジュールとあわせて答弁を求めます。
 

答弁:総務部長 

1項目めの大津市庁舎整備基本構想の策定状況についてでありますが、10月末に取りまとめ、最終の確認作業を行っているところでございます。大きな変更等はございません。

 

2項目めの庁舎整備基本計画策定に向けた今後の取り組みについてのうち、1点目の皇子山総合運動公園で庁舎整備を行った場合の代替地の機能及び課題の検証についてでありますが、公園機能の代替措置として、同等規模及び機能の確保、既存の公園との一体性などの視点から、10月に設置した庁内組織であるワーキングチームで検討していく予定です。

 

2点目の基本計画の策定に向けたワーキングチームにおける検討状況、ワークショップの実施目的及びスケジュールについてでありますが、ワーキングチームでは、基本計画の策定に向けて調査整備における課題解決に向けた詳細な調査を行っているところです。ワークショップにつきましては、新たな庁舎に求める機能や庁舎整備によるまちづくりなどをテーマに、令和5年度に実施する予定ですが詳細な内容やスケジュールにつきましては、今後、庁舎整備推進本部やワーキングチームで議論を深めてまいります。
 

再質問

危惧をいたしますのが、ワークショップを開始いただくにあたり、先ほど詳細な調査といった趣旨で答弁がございましたが、しっかりとスケジュール感を持っていただき、間に合うように検討いただかなければ、いつまでたってもワークショップなるものが開催されないのではないかと危惧するものです。その点、十分意識いただいているのでしょうか。
 

答弁:総務部長

ワークショップの開始について、スケジュール感を持ってということでございます。これまでの庁舎整備基本構想の策定の経過でございます。まず、昨年度から、基本構想の策定に向けて、着手しているということでございます。その間、公共施設対策特別委員会にも随時説明をさせていただきながら、庁舎整備推進本部会議、そして庁舎整備基本構想策定懇話会を設置し、庁内のみならず外部の専門的な意見もお聞きしながら基本構想の策定に向けた取り組みを進めてきたところでございます。
 
そして本年7月に市民アンケートを実施したと。アンケートの実施に当たりましては、市民の皆様のご意見をお聞きすることはもちろんですけれども、市民の皆様に庁舎の災害リスクや課題について知ってもらい、庁舎の現状を知っていただく。市民の皆様とリスクを共有する、そして、市民の皆様に庁舎整備に対する理解を深めていただくということを目的にこの7月にアンケートを実施いたしました。
 
そして、基本構想における候補地の絞り込みにあたって、優先して検討を行う皇子山総合運動公園と市民アンケートを踏まえた新しい視点で検討を行う大津駅・県庁周辺で庁舎整備を検討しくしていく方針を示した上でそれぞれの候補地における考え方を示すものでございます。そして、先般設置をいたしましたワーキングチームで関連法令に則した検討を行うとともに、詳細な調査、課題の整理を行っていくわけでございます。
 
これまでもしっかりと段階を踏んで議論を深めた上で進めてきたところでございます。そういったことが大切であるというふうに思います。そういった段階を踏んで、ワークショップを開催していくというものでございます。ワークショップの詳細な内容やスケジュールについては、先ほども答弁させていただきましたように、今後庁舎整備推進本部やワーキングチームで議論を深めてまいりたいというふうに考えてございます。

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