医療機器における入札事務のあり方について( H22. 11)
質 問 |
大津市民病院は、医療機器の購入を検討する場合、見積もりとカタログの提出を求める依頼文を各位あてで経理課室内に掲出している。何社提出があるか不明な状態で依頼しているが、設計価格を設定するに当たって参考にするための見積徴収であるのであれば、複数の見積もりを比較して行うべきだと考える。大津市民病院は、どういう基準でこれに取り組んでいるのか、見解を問う。また、医療機器を購入するかについては、医師、技師、看護師、事務職員からなる医療機器選定委員会における医療機器選定部会によって決定されると認識しているが、依頼文には、機器と同等品があれば紹介してほしい旨の記載があった。見積徴収依頼は、どの段階で実施されているのか、あわせて見解を問う。
私はこの質問を行うに当たり、平成18年度から今年11月10日までを対象に、大津市民病院において実施された医療機器における入札結果を調査した。その結果によると、何らかの理由で不調になった件数は114件のうち61件という結果であった。不調になった理由としては、3回の入札を行った結果、最低であった入札金額が予定価格を上回った場合、もしくは2回目の入札において1社以外の業者がすべて辞退の意思を明らかにし、入札が継続できなくなった場合が挙げられる。平成18年度からこれまでの間、大津市はいずれの不調の場合においても、入札が終了した時点で予定価格に一番近かった事業者と随意契約を締結してきた。大津市民病院は、医療機器の購入を検討するに当たり、各位あてで見積もりの徴収を依頼しているが、随意契約による契約者が見積書の提出の事業者であった割合を問う。
答弁:市民病院長 |
参考となる見積徴収の基準について。経理課での見積依頼の掲示は、取引業者に対し公平、公正に依頼しているもので、複数の提出を希望している。しかし、医療機器の販売形態は代理店方式が多いことから、結果的に1社となることがしばしばある。設計価格を設定するには、多くの参考資料があることが望ましいと考えるので、今後、現在の掲示方法から新たな提示の方法など、見積書の徴収方法について検討していきたい
2点目の見積依頼時期について。医療機器の購入に当たっては、院内組織である医師はもとより、医療技術職員、看護師、事務職員で構成する医療機器選定部会で審議を行い決定している。参考となる見積依頼は、その会議資料とするためにも、必ず同部会の開催日までに徴収している。
3点目の入札が不調となり、最低価格の入札者と随意契約した業者のうち、参考見積もりを提出した業者の割合について。過去5年間の入札件数114件の中で不調随契61件のうち、当初の参考見積もりを提出した業者は46件あり、割合では75.4%である。