中学校給食の実施に向けた取り組みについて( H28. 2)
質 問 |
私は平成27年2月通常会議において、大津市中学校給食のあり方検討調査において明らかとなった学校運営上の課題及び問題点などについて、その解決に必要となる検討を教育委員会はどういった方針のもとで行っていく考えなのか確認するために質問を行いました。教育長からは「中学校給食の実施に向けて学校現場における教育活動への影響、生徒指導等の増加に伴う教職員の負担など、解決しなければならない課題も多く、さらには学校にエレベーターや配膳室の整備も進めていく必要がある。このことについては先日校園長会においても説明したところであるが、現場の教職員の意見を聞き、十分に協議を重ねながら、よりよい形で中学校給食が実施できるよう努めていく」との答弁があり、平成27年6月通常会議においては中学校給食の導入に向けた校舎内外の整備改修に係る調査及び検討に要する予算が措置されたところです。
しかしながら、中学校給食導入に伴う各種配置等検討業務については、今年度末が契約工期であったにも関わらず、教育委員会と学校現場との連携が不十分であったことが原因となり、平成27年度2月補正予算において平成28年度への繰越明許費が計上される事態となりました。
また、新年度予算案には、東部学校給食共同調理場移転新築事業における事業者選定に向けたアドバイザリー業務費が計上されていますが、市長が平成30年度中の実施を公言されるに当たって根拠とされた工程表においては、今年度内に特定事業の選定に向けた実施方針が公表される予定だったことからも、既に相当の遅れが生じています。
大津市長選挙を目前に控えられた平成28年1月6日の京都新聞記事によりますと、市長は、中学校給食については今後二、三年で整備すると公言されていますが、平成30年度中に開始することが不可能なことは工程表において実施設計の期間を全く見込んでおられないことからも明らかです。
私がこの質問を繰り返して行う理由は、設計業務や建築工事に必要となる期間が最低限確保されていなければ、PFIによる事業の実現そのものに影響を及ぼすおそれがあるからです。中学校給食の開始を前提に就労を予定されている保護者の方などにも与える影響を鑑みるのであれば、実現可能な開始時期を公表する責任が市長と教育委員会にはあるはずです。
平成27年6月通常会議において、教育長が今年度中にある程度のスケジュールを確定する旨の答弁をなされたことを踏まえ、改めて実現可能な中学校給食の開始時期を伺います。
答弁:教育長 |
中学校給食の開始につきましては、東部学校給食共同調理場の移転新築にあわせて実施することとしておりますことから、今年度は東部学校給食共同調理場の整備手法等について調査検討を進めてまいりました。検討の結果、東部学校給食共同調理場移転新築事業におきましてはPFI手法の導入が可能との結果が得られましたので、次年度以降、PFI法に基づく手続を進めていくことを教育委員会協議会の場において確認したところでございます。
現段階では移転新築用地の取得に至っていないことから完成時期を明確にすることができない状況ではありますが、PFI法に基づく実施方針の公表、特定事業の選定後のスケジュールにつきましては民間事業者に対するアンケート調査結果などから事業者の選定手続に約10カ月、事業契約から工事着手までに約9カ月から13カ月、工事期間として約15カ月、準備期間に約2カ月、合計で3年から3年4カ月を要するものと想定しているところであり、議員御指摘の設計業務や工事に必要となる期間についても民間事業者にヒアリングを行った上で適正に確保しております。
当初平成30年度内の実施を目標に掲げておりましたが、先に述べましたスケジュールを勘案し、平成31年度以降のなるべく早い時期に実施できるよう、今後手続を進めてまいります。
再 問 |
市長が平成30年度中に実現を目指すと公言されてから、私の中で状況が何も変わっていないんですよ。整備される予定の敷地が変わったのであれば、今の説明で一定納得もするものですが、変わっていません。ですので、今教育長がおっしゃられました移転用地の取得に至っていないので、平成31年度以降のできるだけ早くとしか申し上げられないというのであれば、じゃなぜ市長は平成30年度中ということを公言することができたのでしょうか。私には全く理解ができません。改めてお伺いをさせていただきます。
当初予算案にも予算措置されておられます。収用事業としての事業認定申請経費、これが計上されています。これ何かと申し上げますと、土地収用法に基づいて事業認定をいただく、この手続が必要なんですね。ですので、滋賀県の用地対策担当課に申請を行っていただいて、最終的には審議会で御確認をいただいて認定をいただくわけでございます。
入札の公告に先立って、市議会に対して債務負担行為の議決を求めていただくことになります。今申し上げました2点のスケジュールを踏まえて、もう少し、その平成31年度以降ということですが、それでは一体いつなのかわかりませんので、詳しくお聞かせをいただきたいと思います。
答弁:教育長 |
今の議員のほうからおっしゃっていただきましたように、土地収用の手続を進めてまいることになります。今後できるだけ早い段階でそういうことができますように私どものほうとしては努力をしたいと思っております。
再々問 |
同じことを繰り返されようとしているのではないかとの懸念を抱きました。これまでも実施設計の期間を見込まれていないことや、そもそもですね、用地取得に対しての精査が不十分であったことを指摘申し上げてきました。今も土地収用に関する手続、できるだけ早くとおっしゃっておられますけれどもね、私なりに実施時期、改めて担当課や、また自分の知見に基づいて精査させていただきましたが、平成31年度内というのは、私は非常に厳しいのではないのかなと懸念をいたしております。
なぜならば、学期の途中から導入されるということはないという前提で申し上げますと、例えば、平成32年1月、つまり3学期から始められようとして、そこから3年また3年4カ月さかのぼれば、場合によったら今年の9月通常会議もしくは、遅くとも年末には、今できるだけ早くとおっしゃっていただいた、用地収用の手続またアドバイザリー業務に基づいて要求水準書等も検討いただくことになると思うのですが、これもまた相当タイトです。
改めてお伺いをさせていただきます。二度も三度もずるずるずれていくのはよくないと思います。私が最も懸念いたしますのは、中期財政フレームがあります。この期間をしっかりと見込み、踏まえていただかないと、次期総合計画に掲げていただく事業、また大津市の総合戦略、ほかの関係施策にも大きく影響を及ぼしていきますので、お答えいただける範囲で結構です。もう少し教育委員会内で精査されているはずですので、詳しくお聞かせを下さい。
答弁:市長 |
今議員おっしゃっていただきましたとおり、大変タイトなスケジュールだということは考えております。しかしながら、現在の東部学校給食調理場の老朽化のこともございますので、できるだけ速やかに土地収用の手続も進めてまいりたいと思っております。
地権者の方からは大変前向きに御協力もいただけるというお話もありますので、そのあたり真摯に対応していきたいと思っておりますのでよろしくお願いいたします。
再々再問 |
改めて市長に伺いますが、なぜ平成30年度中ということを公言されるに至られるだけの判断がついたのでしょうか、お聞かせください。
答弁:市長 |
平成30年度中というふうに申し上げたときには、そのときに中学校給食を開始したいという思いであるというふうに申し上げました。その根拠として、他都市の事例を根拠にしておりました。
再々再再問 |
当初教育委員会が確認された工期を市長、前倒しされて発表されたんですよね。教育委員会は当初、もう少し時間がかかるという判断をされていたのに、市長の判断で。当然教育委員会にも相談されたのでしょうけれども、平成30年度中ということを公表公言されておられます。今、大変多くの整備事業が予定されています。余り軽々に年度等を公言いただくと、市政そのものの信頼に与える影響が大きいと認識しておりますが、いかがか。
答弁:市長 |
年度については、適切な時期に適切な根拠を持って公言するということは必要だと思います。ですので、今教育長が御答弁いただいているような答えになっていると思いますし、その他の事業についてもそういった年度については今後さまざまな検討をしていきたいと思っています。