びわ湖大津館の今後のあり方について( H25. 6)

質 問 (提言内容の実現に向けた取り組みについて)

 昨年度末、大津市長は、大津市びわ湖大津館の利活用審議会から4項目に及ぶ提言を受けられた。提言の内容は、琵琶湖の自然を生かした環境学習施設、琵琶湖畔に位置する観光スポット、学生や地域住民、ボランティア団体等の共同の場、ロケーションを生かしたイベントの場として利活用を図るべきというものであり、具体的な手法についても述べられている。
 提言を受けられた内容を実現するためには、自らが主体的に取り組むべき項目と民間の活力に期待すべき項目とを精査され、指定管理者の更新に向けた検討を行っていく必要があるが、全庁的に取り組むべき課題も多く、都市計画部内だけにおける検討では実効性が伴わないと考える。
 大津市は今後どういった方針のもとで提言内容の実現に取り組んでいかれる考えなのか。 

答弁:都市計画部長

 提言に向けて市で行うものは、環境学習の場としての学校等に向けたPRや、庁内において他課が実施する事業とのタイアップなどがある。今後もより多くの利用者が集う体験学習施設となるため、庁内外へ積極的かつ継続的なPRを行うとともに、適切な誘導ができる案内板の整備を行うなど、当該施設の知名度や利便性の向上に努めていく。また、必要に応じ、庁内関係課による会議を実施することにより連携を密にし、実効性を高めてまいりたい。
 一方、民間にはカヌーなどの親水スポーツの企画や観光ルートの開拓など、それらの事業を実施するための専門的な技術やその蓄積について期待するところであり、これらの取り組むべき項目を精査し、提言書に基づいた事業を本市及び指定管理者が協働のもと円滑に実施することができるよう、指定管理の仕様書に盛り込んでいく。 


質 問 (競輪場用地の利活用について)

 びわ湖大津館が位置する柳が崎湖畔公園については、都市計画公園である近江神宮外苑公園の一部であり、競輪場用地の利活用は施設の活性化に大きな影響を与えるものである。競輪事業廃止後、大津市においては、平成23年5月に大津びわこ競輪場跡地利活用検討プロジェクトが庁内組織として設置され、都市計画法などの法的規制や要望のあった内容について検討がなされた。また、平成24年4月には庁内関係課から越市長に対して、都市計画や公園としての位置づけなどについて説明がなされ、同年11月には基本計画図と公園整備に必要となる概算額が示されている。大津市はこれまでの間、公園以外の用途で活用できる可能性をあわせて研究してきたが、都市計画行政全般に与える影響を踏まえ、今もその余地はあると考えているのか。 

答弁:政策調整部長

 競輪場用地の利活用については、現在関係部局により競輪場用地に係る法規制やこれまでの経過並びに都市計画公園として都市計画決定されていることなどを踏まえた利活用、活用方法を検討しているところである。競輪場用地は昭和18年に近江神宮外苑公園として都市計画決定されていることから、公園以外の用途で活用する場合には都市計画変更が必要となり、その場合には大津市都市計画審議会の決定が必要となる。このことも踏まえて、公園以外の活用の可能性の有無についても研究を続けているところである。 

 

再 問

 聞いているのは、都市計画行政全般に与える影響を踏まえ今もその余地はあると考えているのかということである。議場内補足資料を配布しているので確認いただきたい。まちの秩序を守るための都市計画というところで、このような記載がある。「対市民には都市計画の信頼をなくし、都市計画の秩序を守れなくなる。」これは都市計画の位置づけの中で、まちの秩序を守るための都市計画で記載されている内容である。
 また、4番目、用地の売買に関しては、「都市計画施設であることの責任を問われる。都市計画施設の線引きのある土地を都市計画施設のない土地にして売却することに問題はないか、悪く言えば土地転がしと言われかねない。」といった見解を市長、執行機関に対して補助機関から既に報告がなされている。
 再度伺うが、これ以上何を研究する必要があるのか。 

答弁:政策調整部長

 議員から説明があったように、昨年4月の議論の中でその資料の一つ目として、都市計画としての位置づけについても議論してきた。また、公園として大津市全体の中での位置づけについても議論をしてきた。一方、それ以外の利用についてもあわせて研究をしていくという形で今議論を継続しているところである。これ以上何を議論することがあるのかというお尋ねだが、この土地については、本市のまちづくりにとって非常に重要な資源であると考えており、現有施設を利活用するにしても、多額の経費を要して、本市の財政状況も考慮する必要があると考え、慎重に検討する必要があり、時間をかけて議論をしているところである。 

 

再々問

 公園以外の利用用途で活用できる余地が、都市計画全般に与える影響を踏まえて今もあると考えているのか、最後にこれだけ確認する。 

答弁:政策調整部長

 現在都市計画決定している土地であるということを念頭に置き、その公園の利用を議論していくということの一方で、なお他の活用について可能かどうか、もしもすればどのような課題があるかということについてもあわせて研究をしていると、そんな状況である。 


質 問 (付属機関を設置する考えについて)

 競輪場用地の今後のあり方については、附属機関を設置するなど広く市民に意見を求めるべきと考える。大津市は今後どういった形で利活用の方針を決定するつもりなのか。 

答弁:政策調整部長

 附属機関を設置する考えについてであるが、本市の今後のまちづくりにとって競輪場用地は大変重要な資源であり、その利活用の方針については慎重に検討する必要があると考えている。利活用の方針を決定することについては、現在庁内において検討を行っているが、いまだ結論には至っていない。議員お述べの附属機関を設置して市民から競輪場用地の今後のあり方に関する意見を聞くことについては、一つの取り組みであると認識をしている。 

 

再 問

 庁内での議論がまだ結論に至っていないという答弁であった。附属機関を設置する意義については、どういった諮問を行えるかというところにも関わってくるわけだが、今の答弁は設置する方向で検討するということで理解してよいか。それとも庁内で検討してその結果が出るまでは、市民に意見を求めるつもりがないというふうに理解してよいのか。 

答弁:政策調整部長

 現在は利活用方針を検討している段階であり、市民が参加する附属機関については、設置するかどうかを含め検討をしていない。 

 

再々問

 配付資料にも、補足資料にも添付しているが、もうすでに具体的な基本計画図も作成しており、概算ではあるが、予算も見込まれている。私はやはり公園というのは市民のための公園だと考えており、こういった計画を今後深めていくため、また本当にこういった公園が市民に望まれる形態であるか等も含めて、早期に附属機関等を設置すべきではないかという一途で質問しているが、今の答弁というのは、附属機関を設置する方向を含めて検討しているという解釈でいいのか、改めて確認する。 

答弁:政策調整部長

 まず、本日議員配付のこの資料については、昨年4月に議論のたたき台として所管の部から提供したものであり、それをもとにこの土地の利活用の方法について、現在まだ議論をしておるという状況である。なお、市民から競輪場用地の今後のあり方について意見を聞くということになれば、その一つの手法として附属機関を設置して聞くということもあろうかとは思うが、現在まだ方向性を決めておらず、それを判断するには至っていない。 

 

再々再問

 方向性を決定するまでに市民の意見を聞くべきでないか、という意図で聞いている。 

答弁:政策調整部長

 市民の意見を聞く以上、その基本的な考え方なり方向を示し、聞くということが基本的な市の姿勢になると考えている。そういう意味で、まだその方向について議論の最中であり、現状はそれを設置するしないについての判断はしていない。 

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