いじめ対策担当教員・生徒指導協同推進教員配置事業について( H25. 2)
質 問 |
大津市教育委員会は、当該事業の目的を、小中学校にいじめ対策担当者、生徒指導協同推進教員を配置することで、いじめの未然防止、早期発見、早期対応に努め、また保幼小中の連携、地域や関係機関の連携を図ることとしている。平成25年度においては、葛川小学校、中学校を除く全ての小中学校53校に常勤講師が1名ずつ配置される予定となっているが、いじめ対策と生徒指導協同推進を兼務するのは教諭の職にある教員であり、加配される常勤講師は、そのために必要となる授業などを学校の実情に合わせて受け持つこととなる。
生徒指導協同推進教員配置事業は平成11年度から実施されている事業であり、非常勤講師が配置されている小学校とは異なり、中学校においては既に大半の学校において常勤講師の加配が行われている。新年度からは、大津市子どものいじめの防止に関する条例が施行され、各学校においてもいじめの防止や早期発見に資するさらなる取り組みが求められるが、大津市教育委員会は今後どういった形で中学校におけるいじめ対策と生徒指導協同推進の両立を図っていく考えなのか。
また、本来必要とされる教員数が不足をしているのであれば、国や滋賀県に対して必要な措置を求め続けるべきであり、多額の市税をもって雇用を継続することは困難を極める。各学校におけるいじめ対策を持続可能なものとするためにも、今後どういった取り組みが必要になると考えているのか、常勤講師を採用するに当たっての課題を踏まえ、見解を伺う。
答弁:教育長 |
中学校における取り組みについては、従来の生徒指導協同推進教員の業務にいじめ対策の業務を単純に付加したものではなく、地域や保幼小中の連携、個別対応といった生徒指導協同推進教員の従来の業務がいじめ対策と密接な関連があることから、業務を一本化して進めることとした。今後は、いじめ対策を担当する教員が生徒指導主事や教務主任と連携を図りながら、いじめ対策に全力を傾けられるよう、業務の整理を行いたい。
次に、教員の加配と財政負担のあり方については、限りある財源の中で、いつまでも継続することは困難であると認識しており、国や県に対して、引き続き必要な措置を求めていくとともに、来年度新設する学校地域コーディネート本部を拡張することで、教員以外の複数の目による支援や、教員が子どもと向き合う時間の拡充を図るなど、有効ないじめ対策として位置づけてまいりたい。また、常勤講師の採用については、小学校を中心に多数必要になることから、現在登録されている講師だけでなく、「広報おおつ」や大津市のホームページにも広く講師の募集を行い、学校のニーズに応えられるよう人材の確保に努めてまいりたい。
再 問 |
1点目の質問について再問を行う。今の答弁で、いじめ対策担当教員と生徒指導協同推進教員の業務については一体的に取り組み、業務の整理を行うという。学校の実情によって状況は異なるとは思うが、こういった業務の整理は教育委員会が責任を持つのか、それとも各校の判断に基づいて実施されるものなのかを確認したい。
答弁:教育長 |
全市的な教訓を得て、学校のそれぞれの事情を勘案しながらも、全市として共通的に取り組むべき、あるいは配置の基準といったものをそれぞれの学校にお示しし、少なくとも一定の水準をそろえた上で、各学校の実情に即して整理をしたいというふうに考える。
再々問 |
そういった整理は今年度中に実施されるのか。
答弁:教育長 |
この整理の基準については今年度中に、つまり新年度が始まるまでに全市的に整理し、新年度が始まった後に、各学校での整理を行うときにそれの基準として示していきたい。