農薬の適正使用に向けた取り組みについて( H23. 9)
質 問 |
1点目、平成23年度大津市農薬危害防止運動について。昨年度における大津市農薬危害防止運動については、庁内における連携が十分に図られなかったこともあり、保健所を設置する中核市・大津市として課題の残る結果となってしまった。今年度は7月1日から9月30日までが実施期間となっているが、どの様な実施体制のもとで運動を推進されているのか。実施要領に定める実施事項の取組み状況と合わせて伺う。
2点目、教育施設における適正な樹木管理のあり方について。平成23年度から市有施設における維持管理については、「大津市施設などにおける農薬・殺虫剤など薬剤適正使用ガイドライン」が適用されるようになった。このガイドラインは、農薬、殺虫剤など薬剤の適正使用を徹底し、施設利用者や周辺住民などに健康被害が生じないよう配慮し、環境への負荷の低減を図る取り組みを市が率先して推進することを目的としており、解説編に詳しい説明がなされている。共通事項として、定期的に薬剤を使用するのではなく、病害虫などによる被害の早期発見に努め、発生状況に応じて適正に防除することが原則として定められているが、薬剤の使用方法や使用時期について、さらなる理解が必要と思われる事例が一部教育施設において確認された。
東京都世田谷区教育委員会の場合、平成15年度より農薬使用による樹木の害虫駆除を原則的に取りやめ、無農薬での管理を実施されている。例年、毛虫が発生する時期になると、教育委員会から各小中学校及び幼稚園の樹木管理担当者に対してメールが送信され、樹種毎に発生する主な毛虫の種類や毒性の有無等が案内される。見回りにより発生が確認された場合には、剪定除去で対応することを基本とされており、実際に農薬散布はおこなっていないとのことであった。
今後、大津市教育委員会はどの様な方針で病害虫などによる被害の早期発見に努められ、発生状況に応じた適切な防除に努めていかれるのか。先ごろ策定された「市有施設の室内等における化学物質使用に関するガイドライン」の内容を踏まえて見解を問う。
答弁:産業観光部長 |
昨年度の実施状況を踏まえて、今年度の全庁的な取組体制がとれるよう、農林水産課と保健総務課が中心となり、関係課と連携を図りながら運動に取り組んでいる。また、運動を開始するにあたり、全所属長宛てに実施要領を通知して、周知を図るとともに、8月5日には職員向けに農薬の適正使用に関する研修会を開催し、市有施設等における薬剤の適正使用について、周知徹底を図ったところである。
実施要領に定める実施事項の取り組み状況については、主な内容として、広報等を活用した啓発活動として、広報おおつや市のホームページに、農薬の安全、適正使用に関する情報の掲載、農薬の安全、適正使用による危害防止対策として、薬剤の適正使用に関する研修会等の実施、散布作業従事者の健康管理としては、レーク大津農業協同組合へ散布作業における注意を依頼するなど、それぞれ取り組みを行っているところである。今後もこの運動がより効果的に実施できるように、今年度の取り組み状況も検証し、なおかつ実施内容等を見直し、また改善をしながら取組んでいきたい。
答弁:教育長 |
学校施設における樹木の管理については、平成23年4月1日に策定された、「大津市施設などにおける農薬・殺虫剤など薬剤適正使用ガイドライン」に沿って進めることを、学校、園に周知徹底して実施している。特に、例年多くの害虫が発生していた学校、園については、年度当初に、また、日常については、定期的に教職員による見回りをするなどして、捕殺や剪定、伐採を基本に対処している。なお、やむを得ず薬剤を使用する場合については、化学物質過敏症の方もおられることから、近隣住民へ周知し、周辺に対する安全対策や使用量などに配慮している。今後も前年度の害虫発生状況を把握したうえで、年度当初の強剪定や伐採を積極的に進めるとともに、日常の見回りを強化し、早期発見による捕殺や剪定に努めていきたい。