大津市外に観光案内所を開設することの意義について( H24. 9)
質 問 (市外に開設することの目的について) |
平成24年9月補正予算において、京阪三条駅構内に観光案内所を開設するための予算が計上された。滋賀県の緊急雇用創出特別推進事業を活用しての観光振興事業であり、10月から翌年3月までを就労期間とする臨時職員を3名雇用するとのことであるが、何を目的として大津市外に観光案内所を開設されようとしているのか。
答弁:産業観光部長 |
今回開設する観光案内所は、市長マニフェストに掲げる豊かな自然、歴史、文化を守り育て、観光客が集まる大津への実現に向けた取り組みの一つであり、京都から観光客を呼び込むための施策であると考えている。京阪三条駅は、京都、大阪、滋賀を結び、多くの人が行き交う場所であること、京都から本市へ気軽に訪れることができること、京津線、石坂線は本市の観光地へのアクセスも容易であることから、本市の観光をPRするには絶好の場所であると考えている。ついては、将来の本市への来訪者増を図ることを目的に、当駅に観光案内所を開設するものである。この観光案内所における観光情報の提供は、京都にお越しの観光客はもちろんのこと、京都、大阪など本市の近隣にお住まいで、通勤、通学、買い物など日常生活で当駅を利用される方に対する誘客効果も高いのではないかと見込んでいる。
質 問 (職員に求める資質について) |
大津市外に開設する観光案内所であることから、特定の観光地に関する情報だけでなく、大津市全域を対象にした問い合わせが想定される。また、ターミナル駅に開設されることから、乗り継ぎや他都市の観光に関する質問なども予測され、職員には相当量の知識と臨機応変な対応を可能とする社会経験が求められると考える。大津市が観光案内所の職員に求める資質とは何であるのか。
答弁:産業観光部長 |
当案内所の職員には、本市の観光情報や交通手段などの知識を持ち、利用者のニーズをうまく引き出す会話力や、わかりやすい説明力、本市のおもてなしの最前線としての接遇力が求められる。また、本市の観光PRのためのパンフレット等を使った宣伝力も必要と考えている。
再 問 |
さまざまな資質を持ち合わせている方と再認識したが、資質があるとの確認をどの様な形でされ、採用されていくのか。
答弁:産業観光部長 |
臨時職員の雇用に関しては、公共職業安定所、ハローワークを通じて行う予定である。採用の過程については、十分な面接を行い、接遇力等、その必要とされる能力についてはかっていきたいと思う。また、面接だけではわからない、さまざまな能力もあり、例えば交通手段などの知識や大津市に対する知識については、以後の研修等について十分なものを行う中で、OJTも含めて進めていくつもりであり、十分な対応となるように努力をしていきたいと考えている。
質 問 (期待する成果について) |
緊急雇用創出特別推進事業とは、離職を余儀なくされた非正規労働者等の失業者に対し、次の雇用までの短期の雇用、就業機会を創出する事業であり、臨時職員を雇用しての観光案内所の開設は暫定的かつ試験的なものになると理解をしている。今回の事業実績をもって、常設での観光案内所の開設を検討するのであれば、あらかじめ目標を掲げた上、期待する成果を明確にしておく必要があると考えるが、本市の見解を問う。
答弁:産業観光部長 |
観光案内所のメリットは、対面式により、利用者のニーズを会話により聞き出しながら把握できることである。したがって、案内を通じて、年齢、性別、人数やグループ構成、出発地や目的などを聞き出すことによってニーズの把握ができる。当案内所の開設により、何人が本市を訪れたか測定することは難しいと考えているが、収集した情報を分析することで、市外に設置する案内所の効果的、効率的な開設方法の検討に役立てることができ、また現在市内に開設している観光案内所の運営や本市の観光施策への反映が可能と考える。また、市内各観光協会や観光関連団体等にも協力を求め、それぞれの地域の観光情報やイベントの事前告知など、各団体が主体となってさまざまなキャンペーンの実施をお願いしたいと考えており、その結果についても共同して分析することが可能であると考えている。
再 問 |
観光案内所を市外に開設することだけが目的になってはならないと考える。3人が雇用をされ、ローテーションを組んで配置をいただくわけであるが、どういった形でニーズを把握されるのか。
答弁:産業観光部長 |
今、議員お述べのように、市外に案内所を設置することが目的であってはならないというのは、まさに同感である。今回の市外の観光案内所は、本市にとって初めての試みであり、チャレンジである。市外の観光案内所の目的として、市内と同様に案内業務はもちろんあるが、直接的な即効性はないかもしれないが、観光客誘致への一つの役割を担っていると考えている。また、これまで大津市は、資源はすばらしいものを持っているが、その情報発信が非常に下手であったというか、不足していたと言われており、この評価を改善するためにも市外に観光案内所を設置していこうと考えている。
可能性や重要性については十分検討していると理解いただいた上であるが、対面式で行うアンケート、キャンペーンイベント等を具体的に行うので、地域ごとのさまざまなイベントへの反応が出てくるかと思うし、それをきっかけにして、地域観光協会等との協議を行う場を持ちますので、そういったところでの具体の反応、そういったものを数字でなくイメージとして、言葉として次の展開に持ち込むような成果が期待できるものと考えている。
質 問 (ブースの形態について) |
開設される観光案内所の形態について確認したところ、大津びわこ競輪場で使用されていたブースを活用されるとのことであった。現地にて確認を行ったが、受付カウンターという表現が妥当であり、非常に簡易なものであった。大津市はこれをどういった形で活用し、観光案内所にふさわしいブースとされようとしているのか。
答弁:産業観光部長 |
ブースについては、既存のものを有効活用し、管理上の必要から可動式に改修する。また、京阪三条駅構内で大津市の観光案内所としてすぐわかるように、湖都大津にふさわしい色や文字等のデザインを検討し、化粧直しをする。また、ブース本体以外にも、パンフレットラックやポスター掲示ができるパネルを周辺に配置する。さらに、駅構内の柱の照明埋め込み式ポスタースペースの提供もいただき、これらを中心に案内所ブースの構成を検討している。
再 問 |
備品の有効活用を図っていただくことについては、リサイクル・リユースの観点からも評価するが、既存の受付カウンターの形状に制約をされてしまい、本当に大津市の観光案内所にふさわしいものが設置できるのかと懸念をするが、重ねて見解を問う。
答弁:産業観光部長 |
京阪電気鉄道と協議をし、駅構内の重要な動線上にあるということ、さらには夜間の設置について不安があるということ、こういったところから、現行の備品についてのサイズを申し上げましたところ、御理解をいただいたところである。キャンペーンの展開や案内の業務の中で支障がもし生じるようであれば、例えば改装を行うなり、収納あるいは駅構内の動線に支障がない範囲で段階的に協議を行い、改善をしていくことも可能であると思っている。
質 問 (運営体制について) |
多くの乗降客がある京阪三条駅構内において大津市の観光をPRする機会が得られるのであれば、求めに応じた観光案内のみを行うのではなく、能動的にさまざまな情報を発信していく必要がある。市内にある観光協会などとの協働を推進する観点からも、観光案内所を開設する目的に即したイベントを実施いただき、大津市外に観光案内所を開設することの意義についてもともに検証をいただければと考える。大津市はどういった運営体制をもって観光案内所を盛り上げていかれようとしているのか。
答弁:産業観光部長 |
最初の質問での答弁のとおり、今回設置する観光案内所は、本市の観光にとって絶好のPRの機会であると考えている。このことから、市内各観光協会や観光関連団体等と連携協働したイベントやキャンペーンを実施する中で、市外に設置する観光案内所の今後の活用方法等についての成果をともに検証していきたいと考えている。