補正予算への質疑

9月29日、令和2年度9月補正予算案(第2次)について、下記質疑を行いました。「新しい生活様式」を踏まえた誘客多角化等に対応するための市内観光滞在コンテンツの開発等支援業務については、誘客多角化等のための滞在コンテンツ造成実証事業の採択(国からの財政的支援:事業費100%)を受けて予算計上されています。
 
目的とする地域観光業の活性化とマイクロツーリズムの推進を図るためには、事業の効果を検証するにあたり、滋賀県、京都市をはじめとする関係機関との連携が必要不可欠となります。
取り組みが一過性で終わることのないよう、事業の進捗を注視してまいります。 
 

 
議案第138号 令和2年度 大津市一般会計補正予算(第7号)のうち、「新しい生活様式」を踏まえた誘客多角化等に対応するための市内観光滞在コンテンツの開発等支援業務について(下記、答弁内容は初問に対する答弁となります
 
当該経費は観光庁が推進する「誘客多角化等のための滞在コンテンツ造成」実証事業の採択を受けて予算計上されています。大津市が採択を受けた事業名は「日本最大最古の琵琶湖があればこそ楽しめた体験が現代に-水上飛行機と疏水通船の復活- ~withコロナ禍に対応した新しい観光を~」であり、浜大津地区を中心に観光資源の復活・集積を図る実証実験を行うことで、今後の浜大津地域の「移動型」「安心・安全」なwithコロナ観光の創出について取り組むとしています。
 
採択された事業のうちから、以下、2点、質疑を行います。

 

1点目、びわ湖水上飛行機の復活について。
大津市は当該事業の実施にあたり、以下、2点を目標にされています。
 
⑴水陸両用機を活用した観光遊覧飛行を事業化し、市内観光コンテンツのひとつとして誘客策に活用する。

  • ⑵関西国際空港から琵琶湖への直行便や遊覧飛行として事業化し、富裕層向けの誘客策・ビジネス目的の新たな交通手段として活用する。

 

これら目標を達成するため、新ルート開拓に向けた関係機関との調整・周知、モニターツアーに向けたプランの形成、モニターツアーの実施を事業内容とされていますが、水上飛行機による遊覧飛行については、水草の繁茂やプレジャーボート対策などが必要との認識が滋賀県議会 令和元年11月定例会議において示されています。大津市は新ルート開拓に向け、関係機関と調整するとしていますが、これら課題認識を踏まえ、事業目標の達成に向けた効果の検証をどの様な方針のもと実施するつもりなのか。
委託料560万円の内訳とあわせて答弁を求めます。
 
答弁(副市長)
 
1点目のびわ湖水上飛行機の復活についてでありますが、今回の実証事業では、湖面利用に伴う課題に加え、発着拠点、飛行経路、人員の乗降・輸送、燃料補給等に関して、実際に運行することで明らかになる課題が多くあると考えています。

びわ湖水上飛行機の復活については、それらの課題を個別に整理した上で、参加するモニターや関係事業者からの意見聴取等によるデータ収集、需要見通しの検証を通じて、民間事業者による今後の事業化の足がかりにしていただきたいと考えております。

また、委託料560万円の内訳ですが、今後の調整で変更を伴う場合もございますが、事前の水域や地形等の調査と実証飛行に400万円、乗降用の仮設桟橋設置に100万円、モニターツアーとその効果検証に60万円程度を見込んでおります。
 
2点目、京都・大津を繋ぐびわ湖疏水通船の新たな観光ルートの開発について。
大津市は当該事業の実施にあたり、以下、2点を目標としています。
 
⑴これまでのルートから発展させた疏水から広大な琵琶湖の景色を堪能できる特別ルートの造成
⑵水上飛行機とのセットプランのニーズ調査を目的としたモニターツアー

 

新ルート開拓に向けた関係機関との調整・周知、モニターツアーに向けたプラン形成、モニターツアーの実施を事業内容とされていますが、目標の達成には、琵琶湖と疏水をつなぐ大津閘門の自動化が不可欠となります。
京都市との連携のもと、億単位の予算が必要になると認識するものですが、大津市はどの様な課題認識と展望のもと、びわ湖疏水通船における新たな観光ルートの開発に取り組んでいくつもりなのか。
委託料100万円の内訳とあわせて答弁を求めます。
 
答弁(副市長)
 
2点目のびわ湖疏水通船の新たな観光ルートの開発についてでありますが、議員お述べのとおり、大津港までの新規航路の事業化には、大津閘門の自動化が必要となります。

大津と京都を結ぶ新たな観光コンテンツとして定着しつつある琵琶湖疏水通船ですが、大津港まで航路を延長することで、乗船客の大津市内における周遊性を高めること、更には認知度向上につなげることができると考えております。今回の実証事業では、大津閘門の開閉は手動で行いますが、今後の自動化に向けては、現在、京都市において、具体的な検討が進められていると伺っております。

また、委託料100万円の内訳ですが、新航路のモニターツアー経費として70万円、乗降用の仮設スロープの設置費用に30万円を見込んでおります。いずれにいたしましても、この実証事業は庁内において「なぎさ公園周辺魅力向上プロジェクト」に位置づけており、所管する観光振興課だけでなく、部局横断で相乗効果を生み出せる取り組みの展開を目指し、実施してまいりたいと考えております。

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