中消防署用地の選定に向けた取り組みについて( H30. 9)
質問
平成29年12月、大津市は中消防署の更新整備に係る候補地として別所合同宿舎、皇子山総合運動公園国体記念広場及び同多目的広場、通称、4面グラウンド、大津市伝統芸能会館駐車場、大津市役所別館敷地業務用駐車場を選定されました。平成30年2月通常会議において、それぞれの候補地の実現性について検証すべく、関係法令や防災上の観点を踏まえ大津市に見解を求めましたが、いずれの候補地も実現性に乏しいと評価せざるを得ない答弁内容でした。
ちなみに現時点においても、議会に対して候補地の選定に進展があったとの報告はありません。私は、大津びわこ競輪場跡地の利活用方針を議論するに当たり、中消防署の用地の選定ができていない中で、その全てを民間事業者に対して長期に貸し付けるべきではないと考え、他に用地は確保できているのかと確認を行いましたが、大津市消防局は絞り込みに至っていないといった趣旨の答弁に終始され今日に至っています。
施設の解体を民間事業者に委ね、敷地の賃料が大津市の収入になったとしても、市有地以外において土地を確保するためには相当な費用を要することになります。しかしながら、それでも中消防署の整備にふさわしい用地が早期に確保できればよいのですが、そのめどすら立っていないのであれば、大津びわこ競輪場跡地公募提案型貸付事業土地使用貸借契約第9条が定める市において貸付土地を公用に供する必要が生じたときには契約を解除できることをもって市長は政治判断をなされ方針を転換されるべきと考えます。事業者に対する補償等の問題が生じることは認識をしておりますが、市民の安全は何物にもかえがたく、災害対応拠点の整備は最優先で取り組むべき喫緊の課題です。都市計画法における手続も本申請に至っていないことから、決断されるのであれば早いにこしたことはないと判断するものです。
私は、平成29年9月通常会議において、中消防署用地選定については市長が率先され、国や県にも働き掛けるべきと考え、その決意を問いました。市長からは、庁内連携のもとでしっかりと検討を進めていきたいとの考えが示されましたが、今もって実現性に乏しい平成29年12月に示された候補地しか存在していないのでしょうか。大津びわこ競輪場跡地を中消防署用地に供する必要はないと判断され契約を解除される考えがないのであれば、市民から負託を受けられた市長として中消防署用地の選定に向けた検討経過を説明いただきますよう求めます。
答弁:市長
中消防署用地の選定に向けた検討の経緯についてでありますが、これまでお示しさせていただきました中消防署候補地である4カ所6候補地について、昨年度策定した庁舎整備基本方針において課題を抽出し、市内4消防署2分署の管轄バランス、法令上の規制、近隣との関係、出動の経路や接道の要件、災害リスクの程度とその対応を見極めるため、関係部局において協議検討を行ってまいりました。現在、引き続き関係部局において検討を重ねるとともに、4カ所6候補地以外に中消防署の立地条件に適した新たな用地を上げることができれば、候補地の一つとして検討に加えてまいりたいと考えております。
再質問
4カ所6候補地について、まだ協議して検討を重ねていくということなのですが、私、相当な時間をとって議会でもその妥当性について確認をさせていただきました。関係部局集まっていただけたら、4カ所6候補地が関係法令上抱える課題、特定行政庁として、また自治体として、乗り越えがたい課題があるかないかについては、そんなに時間を要することなく決定いただけると思うのですよ。だから、これ以上、何をそんなに時間かけて協議されるのかがよくわからないのです。ましてや国有地であれば、財務省にも照会をかけないとだめですし、また、以前の議会でも申し上げましたが、総合計画に及ぼす影響であったりするわけですから、長いこと時間かけていけるかどうかということを内部だけで検討しても結論が出ないと思うのです。
私が申し上げたかったのは、検討いただくことは大事なことかもわからないが、方向がいつまでたっても定まらない中で、いつかあるであろう、なかったら見つかるかもわからないという前提の中で使える可能性のある土地を民間に貸し付けて長期使用されることが本当に大津市民にとってよりよい選択なのかということを私はこの議会で問うているわけです。ですので、場合によったら、本来あるべきでないのかもわからないが、契約を見直してでも一定その土地を確保しなければならないとまで申し上げているわけです。ほかに具体的に、相手方との交渉のこともあるでしょうか詳細にお答えいただけるかどうかは別にして、全くそれがあるかないかわからない中で、競輪場跡地についてはこれまでどおり進めていきますと言われたところで、何ら具体性が感じられないのですよ。その点、市民に対して説明いただく必要があると思いますので、もう少し丁寧にお答えをいただきたいと思います。
答弁:市長
より丁寧に説明をということでございます。御指摘いただいたような、これまで検討してきて乗り越えがたい課題があるのかというまず経緯の部分についてですが、これまで検討してきたことは、先ほどもお答えしましたように、法令上の問題や災害リスクということで、これまで具体的に建築基準をはじめ検討をしてまいりました。そして、その中で今後絞り込みを行っていきたいというふうに思っています。また、先ほどもお答えしましたとおり、他の候補地についてもそういったものもあれば候補の一つについて加えていきたいと思っています。ですので、これまでの検討の経緯につきましては、庁内においても十数回検討してまいりましたし、これまでの検討の中でそういった法律的な規制を明らかにしてきたということ、また具体的な災害リスク、これも土砂災害ですとか浸水のリスクなどがある中で災害リスクについて検討してきましたし、さらに消防車両、大型車両が実際に入れるかということについても具体的な検討を進めて、庁内連携で協議を図ってきたというのがより詳細な検討の経緯でございます。