【登壇】

 6月13日、以下5項目について質疑一般質問を行いました。議場設備(登壇席コネクター)の不具合により、画像を正面スクリーンに投影することがかなわず、1項目目の質問を途中で中断することになりました。議会局職員の方が質問席のコネクターと交換くださり、何とか投影するに至りましたが、ICTを活用するうえにおいては、不測の事態に備えることが大切だと身をもって実感いたしました。

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谷 祐治 6月通常会議 質疑・一般質問(発言内容を一部要約しております。)

〇都市公園の適切な維持管理について

都市公園のうち、地区公園に位置付けられている茶臼山公園と総合公園に位置付けられている皇子が丘公園については、大津市が開設者として適切に維持管理を行っていくにあたり、大きな課題に直面しています。
公園利用者や周辺住民の安全と安心に影響を及ぼすことがあってはならないと考えることから、それぞれの都市公園が抱える課題について取り上げます。なお、茶臼山公園に関する質問において申し上げる地番については、事業者から大津市に工事許可申請がなされた時点のものであることをあらかじめ申し添えます。

はじめに、茶臼山公園について。平成26年6月30日、大津市は都市計画法第29条の規定に基づき、秋葉台字平尾888番1を開発区域とする許可申請に対し、申請のあった同日付で開発行為を許可しました。
大津市発行の開発登録簿によると、予定建築物の用途は分譲住宅であり、大津市が管理する茶臼山公園の敷地を関連区域として工事範囲に含めた計画となっています。大津市開発事業の手続及び基準に関する条例に基づき設置が必要となる公園、緑地及び広場については、茶臼山公園に隣接する法面をこれに充てることで、9区画の分譲を行う予定となっていましたが、造成計画とは異なる勾配で切土が行われ、開発工事は中断されたままとなっています。 

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◆補足資料(議場内投影写真)
【大津市が管理する茶臼山公園の敷地を関連区域として工事範囲に含めた開発工事現場】

以下、今日の事態に至った背景と経緯、経過などについて確認するため、3点の質問を行います。

1点目、大津市が管理する茶臼山公園の敷地を関連区域と認められたことについて。
平成24年8月28日、大津市開発事業の手続及び基準に関する条例の規定に基づき、事前協議書の提出が行われました。
既にこの時点において、茶臼山公園の敷地は関連区域として工事範囲に含められていましたが、どういった立場にある人物からいつ、どのような申し入れがなされ、事業者からの協議に応じるに至ったのか。大津市が把握されている事実を出来るだけ詳細にお答えください。

2点目、都市計画部内における情報共有の実態について。
秋葉台字平尾888番1については、その一部を区域として、平成23年10月21日付で別の事業者に宅地造成許可が出されていました。
2区画の分譲を計画されていましたが、平成24年8月30日、「分譲住宅の計画を立てたが、商業ベースに乗らなかったので中止した。」という理由をもって、許可工事の取止届が提出されています。
すなわち、9区画の宅地分譲を計画する事前協議書が提出されたのは、別の事業者が宅地造成許可を取止める2日前の事であり、開発調整課と公園緑地課の間においては、何がしらの情報共有が図られていたものと考えます。

公文書に残る形では記録を残されていないと認識していますが、大津市が管理する茶臼山公園の敷地を関連区域として、工事範囲に含めることを内諾するにあたり、都市計画部内においてどういった協議をどの時点で行われたのか。

3点目、違法性に対する認識と今後の対応について。
大津市が管理する茶臼山公園の法面が造成計画図と大きく異なる形状で削られている事実を確認されて以降、大津市は事業者ならびに工事関係者に対して、是正計画書の提出や防災工事の実施を求めてこられましたが、今後、どういった方針のもとで事業者に是正を求めていく考えなのか。都市計画法などに対する違法性への認識を踏まえて答弁を求めます。 

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次に皇子が丘公園について。
皇子が丘公園においては、公園の敷地である園路に面してマンションが建設されるなど、ここ数年で環境が大きく変化してきました。
大津市においては、園路の安全対策に取り組むとし、平成20年度には関連する予算を計上されましたが、土地を所有する財務省との協議が整わなかったことを理由として、執行には至りませんでした。
その後、抜本的な改善は図られないまま今日に至っていますが、この度、ユースホステルの跡地に大規模な資材置き場が整備されることになりました。既に造成工事が開始されていますが、公園利用者の安全に影響を及ぼさないか、懸念をするものです。
大津市公園緑地課は、宅地造成許可申請に伴う事前協議のなかで、「園路からの出入り口は設けないこと」との要件を付していますが、出入口だけが市道に接道していても、園路を通行して進入する事に変わりはありません。

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◆補足資料(議場内投影写真)
【公園の園路に面して整備が進む大規模な資材置き場予定地(ユースホステル跡地)】

近畿財務局大津財務事務所については、以下の要件を付しています。
大津市が都市公園として、適切な維持管理を図る上において、重要な事項ですので、全文引用いたします。

『上記事業区域と隣接する財務省所有地である777番1(園路部分を示す)は、大津市からの申請により、国有財産法第22条第1項第1号の規定に基づき、「皇子が丘公園」敷地として貸付中の財産である。したがって、本地は大津市公園管理者において「皇子が丘公園」の用途として適切に供されなければならず、都市公園法第2条第2項の公園施設と認められない施設に供することは出来ない。このような趣旨に鑑み、申請者が上記事業区域において宅地造成等をされる場合は、隣接771番1が公園敷地であることに留意されたうえで、同公園管理に支障とならない様、お願いする。また、隣接本地777番1に関して協議される場合は、「皇子が丘公園」として管理している大津市公園緑地課へまずは協議されたい。なお、事業計画が「資材置場」ということであるが、隣接777番1は公園敷地であることから、資材搬出入のためのトラックが本地を常時通過されること、本地内において駐車されることのないよう、重ねてお願いする。』

この要件を受けての事業者の対応は、「皇子が丘公園」として管理している大津市公園緑地課と協議のうえ、都市公園法の許可を得たというものであったが、その許可の内容はいかなるものなのか。

また、大津市公園緑地課は、今後も資材搬入車両などが園路を通行することとなる場合は、公園利用者の安全対策に係る施設整備等について協議することを事前協議の要件に加えましたが、その協議内容はいかなるのであったのか。
実効性を担保する上において、大津市が事業者に求めた措置と合わせて答弁を求めます。

答弁:都市計画部長

都市公園の適切な維持管理についてのうち、1点目、大津市が管理する茶臼山公園の敷地を関連区域と認めたことについてでありますが、平成24年5月に、公園緑地課の窓口にて、事業者より、自社の所有地を含む茶臼山公園の崖面が危険なことから、掘削したい旨の相談を受けました。
その後7月に同事業者から、同一箇所で9区画の分譲宅地を目的とした開発行為の相談を受けております。

この計画について、開発調整課及び公園緑地課において事前に調整を行った結果、法面を安定する行為が、都市公園法の許可基準に合致すると判断し、協議に応じたものであります。

 

2点目、都市計画部内における情報共有の実態についてでありますが、まず、平成23年10月に宅地造成の許可を行った分譲宅地2区画の事業につきましては、その申請者に対し、今回新たに申請のあった開発許可との重複を避けるため指導した結果、平成24年9月に取止め届けを受理いたしました。

その後、公園緑地課を含む24の関係所属に対しその旨を通知し、周知を図っております。

また、開発行為に伴う事前協議書については、平成24年8月に開発調整課が開発関連区域として公園区域を含めての、手続きを進めることについて公園緑地課に確認を行い、その協議書を受理したものであります。その後につきましても、同年9月に公園緑地課を含む関係所属に対して意見照会をしており、事前協議確認の結果及び都市計画法第32条、並びに同法第29条の許可の手続きにおいて、情報の共有を図っております。

 

3点目、違法性に対する認識と今後の対応についてでありますが、開発事業者自らの責任において是正対応を図らせるべきものであり、継続して強力な行政指導を行うものであります。

しかしながら、開発事業者において防災工事が実施され、当面の対応がなされているところであり、現段階において都市計画法に違反しているとは言えないものの、もし仮に、このままの状態で放置されれば同法に違反する可能性があると認識しております。

住民の不安を払拭させるためにも、5月30日に立ち上げた庁内プロジェクト検討会議において、その構成員である学識経験者など有識者の意見を反映させた対応方針を決定し、本市において、法的措置や現場の安全対策など対応すべきことを順次実施してまいります。

次に、4点目の皇子が丘公園の都市公園法の許可内容についてでありますが、許可の内容は、都市公園法第6条に基づく、都市公園の占用の許可であり、その許可内容は、公共下水道管・径200mm、長さ39.15m及び、1号人孔1箇所であります。

5点目、安全対策に係る公園緑地課と事業者との協議内容についてでありますが、まず、公園の園路を通行することについては、公園利用者の安全を確保するために、宅地造成等規制法に係る事前協議確認において、今後も資材搬入車両などが園路を通行することとなる場合は、公園利用者の安全対策に係る施設整備等について協議することを、事前協議の要件として付加しております。
その具体的な内容は、園路において車両の走行範囲を制限し、公園利用者の安全確保を図るため、ラバーポール設置について指示をしたものであります。今後は、資機材の運搬に用いるトラックの台数制限や、交通整理員の配置について、協定締結等により、安全性について担保できるよう、事業者と協議して参ります。

再質問
都市計画部内において、どういった協議をどの時点でということについて、まず再問させていただきます。
開発調整課と公園緑地課で協議をされたということでした。事前に調べられる範囲のことについては調査をしようと考えまして、この件に関して公文書の開示を大津市長に対して求めました。しかしながら、何の図面も何の協議録も残されてなかったんです。
今現在、市民の財産である茶臼山公園の法面があのような状態となっています。
都市計画部内において協議されたといったような答弁でしたけどね、何ら図面も残らない、何の協議録も残らない、そのような形でしか協議は行われていないのでしょうか、もう少し詳しくお聞かせをください。

2点目です。違法性についての認識と今後の対応について再問いたします。
これ以上、現状のままとどめ置かれるようであれば違法であると、違法性を認めざるを得ないといったような答弁でしたが、現時点で違法性を認められる答弁ではないという認識でよろしかったでしょうか。都市計画法を具体的に引用いただいて、どの部分に抵触するおそれがあるとかですね、もう少し詳しく答弁ください。

次はですね、皇子が丘公園についてです。
公園利用者の安全対策について、再問いたします。工事始まってるんですよね。にもかかわらず、これから台数制限などについて協定書を締結されることについて協議されるんですか。本来そういった協定については、事前協議の段階で申し入れをされるべき内容ではないんですか。どのように考えておられますか、改めて伺います。

 答弁:都市計画部長

まず、茶臼山公園に関連いたしまして、1点目、部内においての協議について図面などそういったものが残っていないことなど含めて詳しく答弁を、についての件でございますが、今回この茶臼山公園にかかる事前相談につきまして、今のところ記録的なものが残されておりません。
残っておりますのが、今現在メモの状況でして、先ほど答弁いたしました内容というのは、開発調整課及び公園緑地課の職員の聞き取りをさせていただきまして、今まで事前相談はどういうことであったかというようなことを確認をした次第であります。
本来、事前審査の前に事前相談というのがありますが、今現在開発調整課で都市計画法にかかる開発許可につきましては、手続フローというものがございます。
この中で事前相談につきましては、1ヘクタール以上の開発もしくは市街化調整区域の場合は事前に相談書を受け取り、その結果の内容に基づいては、課内会議を実施してその対応を検討するということになっております。
公園緑地課のほうにつきましては、その事前相談を受けるというそのフローというのがない状況で今現在に至っておりまして、あくまでも推測ですが、当然今回の相談の内容というのは、先ほど答弁いたしましたとおり法面を安全にするという事業者からの相談があったことから、当然それは図面に基づいて開発調整課及び公園緑地課の職員間で当然協議及び調整は行ったものと推測しております。
しかしながら、先ほど答弁いたしましたとおり、それに関係する記録簿や図面が残っておりませんので、この点につきましては、今後、そういう特殊なないしは市民の安全を守るのに直接大きく影響がありそうなものにつきましては、開発調整課及び公園緑地課の中でそういったフローについては見直しを図っていきたいと今考えているところであります。

次に、茶臼山公園の2点目の現時点の違法性につきましてなんですが、これも先ほど答弁いたしました、現時点の違法性というのは確定していないという、そういうご答弁を申し上げました。
この中身につきましては、現在都市計画法第80条に基づきまして最初行政指導を行い、その後都市計画法第80条に基づきまして指示書、さらには警告書、さらには勧告書を今日まで発出しております。
そうした中の内容につきまして、是正計画書というのを事業者に求めております。
その是正計画書の中の是正防災計画書というのが提出されまして、その内容が5月18日に一応完了したという内容になっております。また、今後の是正計画につきましても、事業者につきましては今後対応することについて今現在も開発調整課及び公園緑地課のほうと協議を進めておりますので、ですので、先ほどの現時点では違法性というのはない中で、もし仮に今後、何も事業者のほうがされない場合につきましては、違法になる可能性があるということの答弁をさせていただいた状況にあります。

それと、3点目の皇子が丘公園についての安全対策についてです。
台数制限などを含めた協定書というのは、当然先にしておくべきではなかったかというご質問です。
それで、まず現在のところは、都市公園法の占用許可の中で工事用車両などの条件を付しているのと、付加要件の中でも今現在は工事用車両についての十分な安全対策ということで、事業者のほうへそのことを言っている状況でありまして、今のところはまずは工事の搬入車両の安全を守っている状況にあります。
実際に、事業者からの宅地造成等規正法に基づく露天資材置場の具体的な事業計画の台数の量であったり時間帯であったりというのが今現在のところまだ事業者と協議中の段階であります。
今のところ資材置場の完成時期というのは、平成29年8月31日の予定となっておりますので、その間までに先ほど答弁申し上げましたとおり、市民のないしは公園の利用者の安全を守るために、その安全対策の具体的な内容については協議をしていきたいと考えております。

再再質問
茶臼山公園の違法性についてです。
あの状態がいつまで続けば違法性があると認識されるんですか、具体的にお答えください。

答弁:都市計画部長 
茶臼山公園の違法性について、いつまでに判断するのかについてでありますが、こちらのほうも先ほど答弁いたしましたとおり、現在事業者のほうと是正計画について今後の対応も含めまして、安全対策も含めまして協議を今進めているところであります。
もうひとつの庁内に設けましたプロジェクト会議の中でも、ひとつはしっかりと、どのような形で事業者に対して是正を進めるということ、それともうひとつは、市民の安全を守るために早期にないしは短期にどういった形で現場管理も含めてするかということを今検討を始めております。
先ほどの有識者の意見を伺いながら、市が業者に対してどういった指導を徹底して行えるか、さらには安全対策をいかに早期にそして短期にできるかということを今まさに協議を進めておりますので、その違法性というのは、相手のその事業者の協議と相手の対応の方法によるかとそのように考えております。

〇大津市スポーツハウス・リバーヒル大石の今後のあり方について    

大津市スポーツハウス・リバーヒル大石については、自転車道路協会の委託により平成6年に開設され、平成11年度末に同協会が解散して以降は、施設を大津市が受納する形で事業が継続されてきました。
全国サイクリングターミナル協議会加盟のサイクリングターミナルとして長年営業を続けてきましたが、その名に見合った運営が行われてこなかったことなどから、平成26年度に名称変更がなされ、今日に至っています。

平成256月通常会議において、行政改革を進める中、今後どういった方針のもとで施設を運営していくのかと確認したところ、大津市は、当該施設に近接する大津クリーンセンター廃棄物最終処分場における埋め立て終了後の利活用について、地域住民と環境部との間で協議が進められており、リバーヒル大石の今後のあり方については、次期指定管理の期間を3年に短縮し、その間に協議の行方を見定め、公共施設白書での分析を踏まえつつ、地域の皆様の理解を得ながら検討していきたいとの見解を示されました。
これまで5年であった指定管理期間を3年に短縮されたのは、施設そのもののあり方について、一定の方向性を見出される決意の表れと受け止めさせていただきましたが、大津市はこれまでの間、今後の施設のあり方について、どの様な検討を行ってこられたのか。指定管理期間を短縮された意図と合わせて見解を伺います。

2点目、今後の運営方針について。平成2111月定例会において、私は大津市に対し、リバーヒル大石の運営に公が関与し続けなければならない理由はどこにあるのか、指定管理者の契約期限は平成25年度末であり、底地を所有する大津市産業廃棄物処理公社も解散されようとしている中、次回の募集を行う時期までに施設の将来展望を踏まえた結論が必要になると提言を行いました。
リバーヒル大石については、宿泊室の稼働実績は季節によって変動が大きく、自主事業においてさらなる成果を求めるのであれば、将来を見据えたビジョンを再構築する必要がありますが、今もって行われていないと認識しています。

また、開設から20年以上が経過していることから、宿泊施設として利用者のニーズに応えていくためには、施設の老朽化や不十分なバリアフリーに対応するための改修工事に取り組んでいく必要がありますが、現時点においては、計画すらなされていません。
指定管理者による管理運営を継続し、これまでどおり事業を継続していくのであれば、将来に渡って必要となる費用を見込んだうえで運営方針を決定すべきであり、それが出来ないのであれば、行政改革に取り組む大津市の姿勢が問われることになると考えます。

そもそも、大津市サイクリングターミナル・リバーヒルが開設された当時、瀬田川南部地区は総合保養地域整備法に基づき、滋賀県が策定した琵琶湖リゾートネックレス構想において重点整備地区の一つと位置づけられていました。
しかしながら、実施主体であった瀬田川リゾート株式会社が平成8年度末をもって解散するなど、構想に掲げられた民間39施設を含む40施設のうち、供用に至ったのは当該施設のみであり、平成223月、都市近郊型リゾート地の形成は図らないまま、構想は滋賀県によって廃止されています。

施設整備を計画された時点での想定と全く異なる環境のもと、20年以上に渡って事業を継続してきたことを、大津市はあらためて自覚されるべきと考えます。
今年度、指定管理期間の最終年度を迎えていますが、大津市は今後、どういった方針のもとで、大津市スポーツハウス・リバーヒル大石を運営していく考えなのか。行政改革を進めるにあたって、望ましと考える運営形態と合わせて見解を求めます。

答弁:都市計画部長

大津市スポーツハウス・リバーヒルのあり方についてのうち、1点目の今後の施設のあり方について、どの様な検討を行ってきたのか、についてでありますが、大津クリーンセンター最終処分場の跡地利用について、地域住民の皆様との協議が必要であることから、その期間を考慮し、指定管理期間を3年間としたものであります。 

住民の皆様との協議の結果、跡地利用については、公益財団法人 日本グラウンド・ゴルフ協会の認定グラウンドゴルフ場として整備を進めることとなったところです。

併せて、リバーヒル大石のあり方について検討を行った結果、グラウンドゴルフ場と一体的に運営をすることで、施設の利用者の増加と地域の活性化に貢献できるものと判断し、リバーヒル大石については、今後も存続する必要があるとの結論に至りました。

 

2点目の今後の運営方針について、でありますが、リバーヒル大石は平成26年度から、指定管理者制度において、テニスコートを有する大石スポーツ村との一体的な運営管理としたことで、利用者数が増加傾向にあります。

更に、今後跡地に整備を予定しているグラウンドゴルフ場との3施設を一体的に運営することで、宿泊プランに幅ができ、更に利用者数の増加が見込めるものと想定しております。

また、大石スポーツ村が滋賀国体の会場となることや、テニスコートについては、毎年6万人前後の利用者数があることから、市民や家族を始め、スポーツ愛好者にとって、低廉で、気軽に、好きな期間に利用して頂けるような、スポーツ施設併設の宿泊施設については、これからも多くの方にご利用頂けるものと考えております。

このことから、今後のリバーヒル大石の運営については、更に 3年間、指定管理者制度による運営を行い、その間に施設のあり方について検討してまいります。

施設のあり方の検討内容と致しましては、過去3年間の運営データの分析による事業の継続性、新名神高速道路のスマートインターチェンジの開設など周辺環境の変化、民間事業者への意見聴取や事業提案による、参画意欲やサービス内容など検討を行い、早期に今後のあり方を決定していきたいと考えております。

〇古都大津に相応しJR大津京駅前広場の実現に向けた取り組みについて

天智天皇6年(667年)に近江大津宮が開かれてから、来年で1,350年を迎えることになります。大津市においては、市民団体、近江神宮、三井寺からの要望に基づき、これを記念する事業の開催が予定されていますが、JR大津京駅前広場の現状は、古都大津の玄関口として相応しいものとなりえていません。

以下、さらなる取り組みが必要と考える3点について質問を行います。

(駅前交通広場の整備方針について)
大津市は、平成183月に西大津駅前広場整備計画検討書をとりまとめ、基本理念を「古都の香りがただよい、にぎわいが生まれる都市広場の創出 ~交通結節機能の強化と人・環境に優しい交流拠点の形成~」と掲げました。
市民アンケートの結果を踏まえたコンセプトに基づき、既に供用が開始されている東口と大津京駅前公共駐車場が位置する西口、それぞれについて個別の整備方針を決定されましたが、10年が経過しようとする今日においても、基本理念の具現化には至っていません。
西口交通広場については、平成2110月に付帯街路である3.4.3 皇子が丘穴太線、現皇子が丘線の延長見直しが行われたことを受け、平成222月定例会における答弁において、整備計画そのものを見直す必要があるとの見解を示されています。
大津市は当時、財政状況を勘案し、適切な時期に検討していきたいとして、方針の決定を先送りされましたが、都市計画決定がなされたのは昭和463月のことであり、このままでは半世紀が経過するのを待つことになるのではないかと懸念をするものです。

現在、西口交通広場が計画されている区域については、舗装もされておらず、排水機能が不十分であることから、雨が降ると大きな水たまりがいくつもでき、歩行に支障をきたすことになります。
3.4.3号皇子が丘線整備用地についても、暫定的な活用策である公共駐車場としての利用が状態化していることから、民間活力の導入も視野に入れ、新たな計画のもとで、まちの活性化に資する事業に取り組むべきと提言します。

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◆補足資料(議場内投影写真)【JR大津京駅西口の現状】

市長はJR大津駅を「世界から人が集まる駅にしたい」と公言されていますが、京都駅から同じく二駅に位置する、JR大津京駅前広場の現状をどのように評価され、今後どの様な方針のもとで整備に取り組んでいかれるつもりなのか。
また、東口に位置する修景スペースは、当時、JR西大津駅における憩いの場として整備されたものであり、駅名が大津京駅に改名された現在においても、来訪者が古都の歴史を感じることの出来るシンボル的な空間であると認識しています。しかしながら、横断歩道がなくなったことにより、駅との一体性がなくなってしまいました。大津市はこの修景スペースの存在をどの様に評価し、憩いの場として維持管理していく考えなのか。合わせて見解を伺います。

答弁:建設部長
古都大津に相応しいJR大津京駅前広場の実現に向けた取り組みについてのうち、1点目の駅前交通広場の整備方針についての1項目め、JR大津京駅前広場の評価と今後の整備方針についてでありますが、JR大津京駅前広場東口は、バス、タクシーなどの公共交通専用広場として、また、西口は一般車両専用広場及び交通結節点としての立体駐車場を配置した整備計画を平成18年に策定いたしました。

しかし、計画策定から10年が経過し、少子高齢化及び今後想定される人口減少などの社会情勢の変化により、計画時点における東西の駅前広場計画は見直す必要があると認識しております。

このような社会情勢の変化に対応するため、JR大津京駅の両広場につきましては、現在、策定中であります都市計画マスタープランなどの上位計画に基づくとともに、古都大津にふさわしい駅前広場の実現に向けて、民間活力の導入も視野に入れながら検討して参りたいと考えております。

次に、2項目め、大津市は修景スペースの存在をどの様に評価しているのかについてでありますが、現在の修景スペースには、天智天皇が製作したといわれている漏刻を模した噴水や著名人の歌碑などが整備されていることから、大津京の古都の歴史を感じることができるものと認識しております。

 

次に、憩いの場として維持管理していく考えなのかについてでありますが、駅とこの修景スペースとをつないでいた横断歩道については、平成24年度の駅前広場改修工事の際、県公安委員会との協議により、歩行者の安全確保の観点から、撤去に至ったものであります。

今後、適正な維持管理をするとともに、憩いの場としての機能の確保に向けて検討して参ります。

 
(形骸化している路上喫煙等禁止区域について)
大津市は大津市路上喫煙等防止に関する条例に基づき、平成2141からJR大津京駅及び皇子山駅周辺区域を路上喫煙等禁止区域に指定しています。
大津市は同条例第4条において、道路など屋外の公共の場所では路上喫煙等を行わないようにすることを努力義務とし、大津市の施策に協力することを市民及び市内に勤務する者、観光旅行者その他の市内に滞在する者(以下、市民等という)及び事業者の責務と定めていますが、当該指定区域においては、大津市が管理しない喫煙用灰皿が東口修景スペース内に公然と設置されています。
この場所はもともと大津市がマナースポットとして灰皿を設置していた場所と認識していますが、つい先日までインターロッキングに誘導標識が貼られたままであったことから、市民等が混乱をきたす事態となっています。 

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◆補足資料(議場内投影写真)
【市が管理しない喫煙用灰皿が設置されているJR大津京駅東口路上喫煙等禁止区域)

現在、大津市が管理する喫煙用灰皿は公共駐車場付近に移されていますが、なぜこの様な事態となっているのか。
同条例第6条の規定により、路上喫煙等禁止区域においては、何人もたばこを吸うこと、又は火のついたたばこを所持することが禁止されています。
管理者名「大津地区タクシー連絡協議会」と明記された喫煙用灰皿が路上喫煙等禁止区域に設置されるに至るまでの経緯と経過について伺います。 

この条例は、路上喫煙等を防止することにより、市民等の身体及び財産への被害の防止、健康への影響の抑制並びにたばこの吸いがらの投棄の防止を図り、もって市民等の安心かつ安全で健康な生活の確保及び大津のまちの美観の保全に寄与することを目的としています。
しかしながら、JR大津京駅及び皇子山駅周辺区域内における現状を見る限りにおいては、条例が定める大津市の責務は十分に果たされていないと評価するものです。
大津市は今後、路上喫煙等の防止に関する施策の充実をいかにして図り、市民等及び事業者の意識の啓発に努めていく考えなのか。
現状に対する評価とあわせて見解を伺います。

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◆参考写真【市が管理する喫煙用灰皿(マナースポット)JR大津京駅西口

答弁:環境部長
まず始めに、「大津地区タクシー連絡協議会」と明記された喫煙用灰皿が路上喫煙等禁止区域に設置されるに至るまでの経緯と経過についてでありますが、この場所には本市がいわゆるマナースポットの灰皿を設置していましたが、その場所に至る横断歩道が廃止されたことから、平成25年11月に灰皿を駅西側に移設しました。
その後、平成25年12月に大津地区タクシー連絡協議会が、移設先の灰皿の利用が困難であるという理由から、この場所に灰皿を設置されたものであり、市はそのままの認識で今日に至っておりました。これについては、今後、撤去に向けて設置者と協議をしてまいります。

次に、路上喫煙等の防止に関する施策の充実をいかにして図り、市民等及び事業者の意識の啓発に努めていくかについてでありますが、市としては今回のことをきっかけとして、路上喫煙等を防止し、喫煙者と非喫煙者が共存できるようなまちづくりを目指すという条例の基本姿勢を再認識し、条例の適正な運用を図っていきます。
具体的にはこれまでの指導・啓発活動を続けていく他、事業者に対する意識の啓発活動や広報活動も実施し、またマナースポットにおける喫煙改善のため、区域表示等有効的な手段を検討してまいります。

参考:大津市ホームページ「大津市路上喫煙等防止に関する条例」制定

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 (バス停におけるベンチの設置について)
JR大津京駅前においては、ベンチの設置がなされていないバス停が存在します。
長時間立ったままでバスを待たなければならない状態は、利用を促進する上においても早期に改善されるべきであり、大津市が総合計画実行計画において掲げる施策「みんなに優しいまちづくり」の実現を図る上においても看過できるものではありません。
大津市においては、無許可で設置された広告目的のベンチを撤去したことに伴い、寄附によって購入したベンチを大津市の予算で設置する制度を設けています。この制度により、平成22年度からの5年間で計12基の増設が図られたところですが、多くの市民が利用される駅前ロータリーのバス停のベンチについては、寄付に頼りきるのではなく、大津市が積極的に設置されるべきと考えます。
大津市は今後、どういった方針のもとで駅前広場におけるバス停ベンチの整備に取り組んでいく考えなのか。
また、寄附によって購入したベンチを大津市の予算で設置する制度についても、覚えやすく親しみやすい愛称を設けるなど、より積極的かつ効果的にPRすべきと考えます。
制度導入時に整備されたバス停台帳を活用し、設置可能な道路幅員が確保されているバス停の一覧を公表するなど、寄付をされる側に立った情報の発信に取り組まれることに期待をするものですが、今後、大津市はどういった方針のもとでバス停ベンチの寄付を募る考えなのか。合わせて見解を伺います。

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答弁:建設部長

バス停におけるベンチの設置についてのうち1項目め、今後どういった方針のもとで駅前広場におけるバス停ベンチの整備に取り組んでいく考えなのかについてでありますが、駅前広場におきましては、不特定多数の方が利用されるという性質上、バス利用者をはじめ多くの市民がベンチを利用されていると認識しております。

本市が総合計画実行計画において掲げている施策である「みんなに優しいまちづくり」を推進していくためにも、駅前広場利用者の安全性が確保できる場所におけるベンチについては、まず寄付による設置を積極的に進めて参ります。

 

次に、2項目め、今後どういった方針のもとでバス停ベンチの寄付を募る考えなのかについてでありますが、これまでも寄付によるベンチの設置については、広報おおつや市ホームページ等により周知を図ってきたところでございます。

しかしながら、その設置実績については年々減少傾向となっていることから、今後は、議員お述べのように、現在のバス停台帳により把握している箇所に加え、その他の箇所についても調査を行い、ベンチの設置可能なバス停の公表を行うとともに、寄付していただきやすく親しみのある制度となるよう見直しを行ってまいります。

また、寄付により設置されているベンチが、皆さんに利用いただいている状況などを広報おおつや市ホームページ等で情報発信するなど、積極的にベンチの寄付を募らせていただきたいと考えております。

参考:大津市ホームページ バス停にベンチを設置しませんか!!


〇電話での申し込みに限定されている大型ごみの戸別収集について

大型ごみの戸別有料収集については、平成26年度28,557件、平成27年度30,092件と大変多くの市民がサービスを利用されています。

担当課に対する事前の聞き取り調査によると、週明けの月曜日は特に申し込みが集中するとのことであり、ごみコールセンターへの電話がつながりにくい状態になると伺いました。

ごみコールセンターの受付時間は、土・日・祝日・年末年始除く平日の午前840分から午後525分、すなわち市役所の開庁時間となっていますが、仕事の都合などで申し込みづらい市民が少なからずおられると認識していることから、メールによる受付にも対応できる仕組みを構築されることを提言するものです。

ちなみに、独立行政法人国民生活センターが平成28531日に発行した、高齢者・障がい者を対象としたメールマガジン「見守り新鮮情報」の特集記事は、無料回収をうたって巡回している廃品回収業者に依頼しても、積み込時に料金を請求されるケースがあるので注意しましょうという記事でした。
受付方法の充実を図ることは、こうしたトラブルを軽減することにも繋がります。
メールによる受付にも対応できる仕組みを構築することについて、本市の見解を伺います。

答弁:環境部長

大型ごみの戸別有料収集をメールで受け付けできる仕組みを構築することについてですが、ごみの中には大津市で処理できないものがあること、その重さや排出の状況によって収集料金が変わること、道路状況を確認の上収集場所を特定する必要があることなどから、現在はごみコールセンターのオペレーターがその内容を詳しく聞きこみを行っております。
しかしながら、現在の電話方式においても、決定した場所にごみが出ていない、違うごみが出ている、ごみ処理手数料券が不足している、といった問題が収集時に発生しているのが現状であります。
インターネットによる受付システムを整備している都市を調査したところ、導入時の初期費用や維持管理に伴う費用、受付処理を行う職員の増が必要であるとともに、ごみ量が増加した都市もあることが分かりました。
今後は、このような様々な課題を踏まえつつ、他都市の導入実績などを参考に、効率的な受付方法について研究していきたいと考えます。

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〇だれもが安心して利用できる公共施設の整備に向けた取り組みについて

平成2841日から障害者差別解消法が施行されました。
障害を理由に差別的な取り扱いや権利侵害を行ってはならないこと、また社会的障壁を取り除くために合理的な配慮を行うことなどが定められていることから、大津市が設置する複数の公共施設を対象として、バリアフリーの整備状況について独自に調査を行いました。
その結果、視覚障害者誘導用ブロックが敷設されていない、また、車いす使用者が駐車される区画からエントランスまでの動線に安全上の問題があるなど、多くの施設において何がしらの課題が存在することを確認しました。
設計段階における関係法令や条例の整備状況によって、バリアフリーへの対応状況は異なるものの、障害者差別解消法が施行されたことを受け、明確な方針のもとで充実を図っていくべきとの考えを新たにしたところです。

平成276月通常会議において、私は、大津市が設置する施設を対象として、円滑な移動に障壁が存在しないか、サービスを受ける側の視点に立って改めて点検する必要があると提言しました。
これを受けて大津市は、今後、全庁的にハード・ソフト両面において障害者差別解消法の趣旨に沿った対応に努めるとともに、市が設置する施設の点検については、所管する所属の責任において対応し、また、国の基本方針に沿った形で対応要領が作成できれば、あわせて周知していくとの見解を示されています。

各施設におけるバリアフリーの対応状況については、一元的に管理を行い、施設利用者や専門家の意見を反映させながら、計画性をもって充実に取り組むべきと考えます。
あらためて伺いますが、大津市は今後、具体的にどういった手段を講じることで、だれもが安心して利用できる公共施設の整備を図っていくつもりなのか。これまでの取り組み状況と合わせて見解を伺います。

答弁:福祉子ども部長

障害者差別解消法の内容や趣旨につきましては、既に全庁的に周知啓発したところでありますが、各施設におけるバリアフリーの対応状況については、現状では施設間で差があるものと考えております。今後、当事者や専門家の意見もいただきながら、施設のチェックリストを作成し、公共施設管理者に配布・回収を行います。

また、その活用を働きかけることを通じて、誰もが利用しやすい公共施設の整備を促進してまいります。 

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