【登壇】

 6月通常会議質疑・一般質問初日。事前の通告に基づき7項目の質問を行いました。納得のいく答弁が得られなかった項目については継続して調査・研究を行い、9月通常会、もしくは予算決算常任委員会において議論を深めてまいります。

土地利用基本条例の制定については、将来のまちづくりに大きな影響を与えるものであり、全庁的な取り組みに発展させていただきたいと期待をするものです。

近江八景と旧東海道でつながる草津市と連携したまちづくりについては、平成21年度から継続して取り組んでいる項目であり、選挙時における「タニフェスト」にも掲載しております。
(仮称)大津・草津景観共同宣言の調印と同景観推進協議会の設立は次世代を見据えた取り組みであると評価しており、今後も両市の連携がより強固なものとなるよう、提言を続けてまいります。

びわ湖大津館の今後のあり方については、産官学一体となった取り組みに期待をするものであり、施設を所管する都市計画部においては、活性化に関わる関係部との連携を積極的に図っていただきたいと考えます。
また、近江神宮外苑公園に位置する競輪場用地については、現時点において大津市(大津市長)の考えはまとまっていません。
付属機関を設けるなど、市民の意見を聞くべきではと提言しましたが、今はその時期でないようです・・・・。

大津市サイクリングターミナルについては、施設の利用実態に見合った形で条例が改正されることになりました。
指定管理者の更新まで時間は限られており、検討を加速いただきたいと考えます。

庁舎執務室については、相当な割合で建築基準法に違反している実態が明らかとなりました。
新たな執務スペースを確保する場合には事前の確認・検討が必要となりますが、十分でなかった事実を大津市は重く受け止めるべきです。

公務日程の公開については、その目的に見合った対応を求めるものです。
秘書課が管理する市長のスケジュール表(平成24年度分)を公文書公開請求により確認し、さらなる取り組みが必要であると考えた次第です。

大津市立中学校スクールランチ事業公募型プロポーザルについては、契約過程に問題があったと評価しています。
委託者である市長が自ら契約折衝する事態となったことを重く受け止めて質問を行いましたが、議論は平行線をたどりました。

谷祐治 6月通常会議 質疑・一般質問 概要 

〇土地利用基本条例の制定に向けた取り組みについて
(分割質問方式)

 大津市においては、平成23年度から土地利用の調整に係る仕組みづくりについて検討を開始され、平成24年度には都市計画部各課職員からなる「土地利用基本条例等策定検討委員会」を立ち上げられました。地域の現状や住民の意志を反映した土地利用方針を条例に基づき策定することは、大津市都市計画マスタープランの推進や適正な規制・誘導に寄与するものであり、今後のさらなる取り組みに期待をするものです。2年間で19回に及ぶ会議を開催され、問題の抽出や課題の精査などに取り組まれてきましたが、土地利用基本条例を策定することの意義をどの様に考え、検討を重ねてこられたのか。平成28年度までを計画期間とする大津市総合計画基本構想及び第4次大津市国土利用計画の改定に与える影響を踏まえて答弁を願います。
 また、土地利用基本条例等策定検討委員会は5つの重点項目を選出し、平成25年度における取り組み方針案を示されています。土地利用基本条例については、関連部局との協議が必要とされていますが、大津市は今後どの様にしてこれに取り組んでいくつもりなのか。今後は農地法や森林法等を所管する組織を含めた全庁的な組織構成のもとで検討を継続すべきであり、必要に応じて外部の有識者からも意見を求めるべきと考えますが、本市の見解を伺います。

〇近江八景と旧東海道でつながる草津市と連携したまちづくりについて
(分割質問方式)

 近江八景に象徴される対岸の景観や旧東海道でつながる歴史的景観及び屋外広告物行政等についての連携を強化するため、平成25年9月に(仮称)大津・草津景観共同宣言の調印式と同景観推進協議会の設立が行われることになりました。両市長出席のもとで開催された大津・草津湖上サミットや草津景観フォーラム等が契機になったものであり、これまで尽力されてきた関係者の皆様に敬意を表するものです。共同宣言は両市にとって連携の拠り所になるものであり、大津市においては、古都大津の風格ある景観をつくる基本条例における基本理念を踏まえた内容でなくてはなりません。宣言の明文化に向けた取り組みを草津市とどの様に進めていく考えなのか、本市の見解を伺います。
 また、古都指定10周年事業については、多くの子どもたちが大津の誇れる景観と保全の大切さを感じる機会として、10月に景観クルーズの実施を予定されています。草津市からも子どもたちを招待されると伺っていますが、今後も子どもたちが両市の景観に対して関心を持ち、次世代につなぐきっかけとなる事業を継続して実施されるべきと考えます。次年度以降は(仮称)大津・草津景観共同宣言が調印されることを受け、同景観推進協議会が主体となって取り組まれることが期待されますが、本市の見解を伺います。

〇びわ湖大津館の今後のあり方について
(一問一答方式)

提言内容の実現に向けた取り組みについて

 昨年度末、大津市長は大津市びわ湖大津館の利活用審議会から、4項目に及ぶ提言を受けられました。提言の内容は、琵琶湖の自然を活かした環境学習施設、琵琶湖畔に位置する観光スポット、学生や地域住民、ボランティア団体等の協働の場、ロケーションを活かしたイベントの場として利活用を図るべきというものであり、具体的な手法についても述べられています。提言を受けた内容を実現するためには、自らが主体的に取り組むべき項目と民間の活力に期待すべき項目とを精査し、指定管理者の更新に向けた検討を行っていく必要がありますが、全庁的に取り組むべき課題も多く、都市計画部内における検討だけでは実効性が伴わないと考えます。大津市は今後、どういった方針のもとで提言内容の実現に取り組んでいく考えなのか。

 競輪場用地の利活用について

 びわ湖大津館が位置する柳が崎湖畔公園については、都市計画公園である近江神宮外苑公園の一部であり、競輪場用地の利活用は施設の活性化に大きな影響を与えるものとなります。競輪事業廃止後、大津市においては平成23年5月に大津びわこ競輪場跡地利活用検討プロジェクトが庁内組織として設置され、都市計画法等の法的規制や要望のあった内容について検討がなされました。また、平成24年4月には、庁内関係課から越市長に対して都市計画や公園としての位置づけ等について説明がなされ、同年11月には基本計画図と公園整備に必要となる概算額が示されています。大津市はこれまでの間、公園以外の用途で活用できる可能性を合わせて研究されてきましたが、都市計画行政全般に与える影響を踏まえ、今もその余地はあると考えているのか、伺います。

附属機関を設置する考えについて

 競輪場用地の今後のあり方については、附属機関を設置するなど、広く市民に意見を求めるべきと考えます。大津市は今後どういった形で利活用の方針を決定するつもりなのか、見解を伺います。

〇大津市サイクリングターミナルの今後のあり方について
(一問一答方式)

サイクリングターミナルの現状について

 平成24年度における大津市サイクリングターミナルの自転車貸し出し実績は、年間を通じて12件31人という結果であり、8月以降については利用が全くありませんでした。大津市は平成24年6月定例会において、全国サイクリングターミナル協議会との連携及び自転車利用のPR効果は十分でなかったと答弁されているが、サイクリングターミナルとしての現状をどの様に評価されているのか。

条例改正に向けた取り組みについて

 大津市サイクリングターミナルは平成6年に自転車道路協会の委託により開設され、平成11年に同協会が解散して以降は施設を大津市が受納する形で機能を維持してきましたが、平成22年度からの3年度においても月に1件平均という実績であり、『サイクリングターミナル』という名称は施設の利用実態に見合っていないものと考えます。サイクリングのための自転車を貸し出すことを定めた大津市サイクリングターミナル条例を改正し、施設の設置目的に則した名称に改めるべきでないでしょうか。

指定管理者を更新する上での方針について

 宿泊室の稼働実績は季節によって変動が大きく、自主事業においてさらなる成果を求めるのであれば、将来を見据えたビジョンを再構築し、指定管理者を更新するにあたっての方針を抜本的に見直すべきと考えます。行財政改革を進める中、大津市は今後どういった方針でこの施設を運営していくのか、見解を伺います。

〇建築基準法に違反する庁舎執務室の実態について
(一問一答方式)

執務室を新たに設ける場合の事前確認について

 機構改革に伴って執務室を新たに設ける場合には、建築基準法上、居室として適正に使用できるかを事前に確認しなければなりません。大津市はこれまでどういった形で必要な措置を講じられたのか。

庁舎執務室の実態について

 新たに設けられた執務室や竣工時において非居室であったエリアを中心に調査を行いましたが、建築基準法に違反すると判断される執務室が確認されました。大津市においてはこうした執務室の実態をどの様に把握しているのか。

違反するに至った経緯と経過について

 非常用照明の未設置や排煙、換気に関する項目の他、内装制限に関する項目が主な違反内容と認識しているが、この様な事態に至った経緯と経過について伺います。

是正に必要となる予算額について

 現在、大津市が認識をしている違法な執務室を建築基準法に適合させようとした場合、概算でどの程度の費用が必要となるのか。

是正に向けた取り組みについて

 大津市は建築許可や違反建築物に対する措置命令など、建築基準法に基づく行政行為を行う特定行政庁であり、市民や事業者の模範であり続けなければなりません。今後、大津市はどういった計画のもとで是正に取り組んでいくのか。

定期点検結果の公共施設白書への反映について

 大津市は建築基準法が定める用途、規模に応じて公共施設の定期点検を実施しています。今後は点検の精度を高め、大津市公共施設白書の改定に活かすべきと考えますが、大津市の見解を伺います。

全ての公共施設を対象にした現況把握について

 定期点検の対象とする特殊建築物以外の公共施設についても点検を行い、建築基準法に違反する執務室がないか、現状を把握する必要があると考えますが、大津市の見解を伺います。

〇公務日程公開のあり方について
(一問一答方式)

市長が公務日程の公開を行う目的について

 大津市長は平成25年4月から大津市のホームページにおいて公務日程の公開を行っておられますが、何を目的として実施されているのか。

公開対象となる公務内容について

 公開対象とする公務内容については、先立って報道機関に通知された内容であると理解しています。報道機関に通知された内容に限定して公開をする理由は何であるのか。

公務日程の変更に対する対応について

 報道機関に通知されて以降、公務日程に変更が生じた場合は公開している内容を訂正することになりますが、出張で不在であったにも関わらず、「庁内執務」として2か月近く公開されていた事例が確認されています。この様な事態となった顛末をお聞かせください。

市政運営の透明性を高めるために必要な取り組みについて

 今後は公務日程を公開する目的に則した要綱や要領を策定し、市政運営の透明性向上に取り組むべきと考えます。市民への説明責任を果たす上においても必要な措置であると考えますが、本市の見解を伺います。

〇大津市立中学校スクールランチ事業公募型プロポーザルについて
(一問一答方式)

事業者の協定締結辞退申し入れ後における契約過程について

 大津市立中学校スクールランチ事業公募型プロポーザルにおいては、最優秀提案者に決定した事業者から、条件面や採算面で協定、契約を締結出来ないとの申し入れがなされ、大津市長は条件面について検討することを約束されました。申請者は公募型プロポーザル方式の実施後、不知又は内容の不明を理由として、意義を申し立てることはできないと実施要領に明記されており、この事は大津市プロポーザル方式の実施に関するガイドラインにも明記されています。大津市教育委員会事務局は事前に定めた開始日は遅らせられないと市長との意向を踏まえ、委託料や大津市が負担する経費等の見直しを行いましたが、契約過程に問題はなかったのか。

契約条件を変更するに至った背景と要因について

 平成25年2月定例会においては、参加資格要件に関する記述等に不備があったことをうけ、今後はプロポーザル方式の実施に関するガイドラインに基づき、事業者選定における手続の精度を高め、公平性はもとより、透明性及び客観性を確保するとの答弁を教育長はなされましたが、大津市長は委託者として今回の事態に至った背景と要因をどの様に評価されているのか、伺います。

今後の契約のあり方について

 市長自らが事業者と面談を行って契約の締結に向けた折衝を行うことが常態化してはならないと考えますが、大津市は今後、どういった形で契約行為の適正化に取り組んでいく考えなのか。

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