市長マニフェストに関連する事業の存廃に係る意思決定のあり方について( H22. 8)
質 問 |
事業仕分けとは、外部の視点により事業そのものの必要性や仕事のやり方の是非を議論、評価し、行政サービスを整理、区分していくものと理解しているが、平成22年度事業仕分け対象事業のうち、地域SNS運営事業については、事務事業説明の時点において説明者から事業を廃止する考えがあるとの見解が示され、事業結果は不要となった。
今回、事業仕分けの対象となった事業は、政策調整部政策監を委員長、総務部政策監を副委員長とする大津市事業仕分け対象事業選定委員会において選定されたと認識しているが、廃止する方向であることを公にするのであれば、まずは登録者に今後の運営のあり方について意見を聞くべきであったと考える。
事業仕分けに至るまでの間、庁内においてどういう議論がされてきたのか、先の市長選挙におけるマニフェストに関連する事業であることから、目片市長に見解を問う。
また、本格運用が始まった直後の平成20年6月定例会で、おおつSNSの運営体制と行政運営の反映について質問した。運営に当たっては、安全・安心を基本に置きながら活発でよりよいコミュニティへと発展するよう、さらに『結の湖都(ゆいのこと)大津』にふさわしい協働のまちづくりの一助となるよう推進していきたいとの趣旨で答弁されている。これまでの間、この実現に向けて大津市はどういう取り組みをされてきたのか。三者協働のまちづくりを推進していくのであれば、市民との信頼関係は何よりも大切であると考え、見解を問う。
答弁:政策調整部長 |
1点目のおおつSNSの廃止に向けた庁内協議について。おおつSNSは平成19年9月からの試験運用を経て、平成20年6月から本格運用した。本年9月1日時点の登録者数は1,600名、コミュニティ数も140件と稼働開始時の2倍に増加したところであるが、月平均の実利用者は700名から400名へと半減しており、特に日々アクセスされている利用者の実態は一定の限られた方々、約40名程度にとどまっており、また一方でサイトの安全性や信頼性を維持するために、担当者は常に運営管理に膨大な時間を費やしている。こうしたことから、まちの活性化や市民協働の場の提供など、開設当初の意義は念頭に置きながら、民間参入等によって急速な進歩を遂げる今日のインターネット社会における地域SNSの運営主体のあり方や費用対効果などについて、担当部局内で協議、検討してきたところである。
次に、SNSの運営体制と行政運営への反映について。おおつSNSは、市民の活発なコミュニティの場として、また『結の湖都(ゆいのこと)大津』にふさわしい協働のまちづくりの一助となるよう、市民との信頼関係が何よりも大切であるとの認識のもとに、登録者に対してさまざまな情報提供やログインの呼びかけなどを行ってきた。こうしたことによって、人と人を結ぶというツールとしての役割は一定果たしてきたものと考えている。また、サイト内の安全・安心を確保するため、昼夜問わず行われる誹謗中傷や営利目的などの書き込み防止に、管理者としても積極的に関わってきた。当事業の運営手法のあり方については、改めて外部の視点によりゼロベースで議論、評価をいただき、評価者からの意見、提案をもとに、さらなる検討を行うべく事業仕分けに臨んだところであるが、事業仕分けの当日に今後の方向性について、先んじて事業所管課としての廃止に向けての見解を申し上げたものであり、利用者の皆様に対して心配をおかけしたことをおわび申し上げる。
事業存廃に係る意思決定のあり方については、本来、事業仕分けの結果や意見を踏まえ、当部としての方針を明確にした上で、主要事業ヒアリングなど、二役協議を経て決定するものと認識している。今後はこれらの協議過程を十分に踏まえた上で、他の中核市におけるSNSの運営状況やコンテンツ、また同様のサービスを提供できる民間サイト等について、さらに調査、研究をしていきたいと考えている。いずれにしても、SNSが利用者の皆様のコミュニケーションツールとして大きな役割を担うものであることから、皆様の意見も十分に拝聴しながら、その方向性を明確にしていきたい。
再 問 |
私は、市長マニフェストに関連する事業の存廃に係る意思決定のあり方についてという質問をしている。今、担当部局の中で検討されてきたということで、政策調整部長から答えをいただいているが、マニフェストをつくったのは、目片市長だと認識している。マニフェストの中に「しっかりと開かれた市政を進めます」ということで、おおつSNS活用事業の推進という内容等も記載されている。今、市長からの答弁がなかったが、答弁がなかったということは、その事業仕分けに至るまでの間、担当部局の中で一定の方向性が見出されていたが、その意思決定に市長は関与されていなかったという認識でよろしいか。
答弁:大津市長 |
おっしゃるとおりでございます。