児童虐待の防止とDV防止に向けた啓発活動のさらなる充実に向けた取り組みについて( R6. 3)
質問
配偶者やパートナーなど親密な関係にある人からの暴力を意味するドメスティック・バイオレンス(以下、DV)は児童虐待と深い関係があり、DVを子どもが目撃することは、心理的虐待に該当します。現在、大津市は令和6年度から10年度までを計画期間とする次期「大津市配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護等に関する基本計画」の策定に取り組んでおり、DVの防止に向けた啓発の充実を基本目標に掲げています。
内閣府は毎年11月12日から25日までの間を「女性に対する暴力をなくす運動」期間と定めており、大津市は今後も女性に対する暴力根絶のシンボルである「パープルリボン」にちなんだ活動を展開される方針と認識していますが、同じく11月、児童虐待防止推進月間を中心に実施されている「児童虐待防止・オレンジリボンキャンペーン」と相乗効果を発揮されながら啓発活動に取り組まれることが望ましいと考えます。
令和5年度、神戸市においては、製パン事業者の協力を得て、オレンジ・パープルリボンを模したパンを製造・販売されました。また、両色をあわせたオレンジ・パープルリボンの製作者を広報誌で募り、郵便局員や市内ホテルの従業員に着用いただき、民生委員を通じて地域のイベントで配布されるなど、市民や事業者と協働体制を構築されながら啓発活動に取り組まれています。この他にも同市においては、これまでから11月になると花時計のモチーフをダブルリボンとされ、紫色や橙色のビオラを植栽されています。また、滋賀県においては、市町、関係機関、および企業などと協働し、オレンジリボンを活用した啓発活動に取り組むことを児童虐待防止計画に位置付けられ、キャンペーンに協力いただける企業名と取り組み事例をホームページで紹介されています。
大津市においても児童虐待の防止やDVの防止に向けて積極的に取り組んでいただける企業等を認定する制度を新たに設けられ、市民生活や企業活動に根差した活動をさらなる協働により、一層展開いただきたいと願うものです。次年度以降、大津市は児童虐待の防止とDV防止に向けた啓発活動のさらなる充実にどの様な方針のもとで取り組まれるつもりなのか。見解を求めます。
答弁:福祉部長
児童虐待の防止に向けた啓発活動についてでありますが、児童虐待の防止は、社会全体で取り組むべき重要な課題であることから、広く啓発を行っているところであります。今年度、5つの企業・団体と協働で児童虐待防止に向けた啓発活動に取り組んだところであり、こうした取り組みを本市のホームページで紹介することで、児童虐待防止に向けた、より一層の機運の高まりにつなげていきたいと考えております。引き続き、多様な主体と連携して、啓発活動に取り組むとともに、庁内におけるDV防止の取り組みとも連携してまいります。
答弁:政策調整部長
DVの防止に向けた啓発活動についてでありますが、現在、策定を進めております次期大津市DV基本計画においても、DVと児童虐待が密接にかかわっていることを明記するとともに、主要施策として「地域や関係団体等に対する啓発」を掲げており、地域や事業者などに対し、当事者意識を持っていただくよう啓発を強めてまいります。
また、DVと児童虐待が同時に起こる場合があることを踏まえ、児童虐待防止、DV防止に関する啓発が相乗効果を発揮できる機会を広げていくため、企業内人権啓発研修会など、様々な機会を捉え、地域や事業者などによる主体的かつ継続的な活動につながるよう、商工団体などとも連携してまいります。
再質問
啓発活動のさらなる充実に向けた方針についてです。今年度、5つの企業、団体の皆様方と連携し、児童虐待の防止に向けた取組を推進された事例を紹介いただきました。また、その実績をホームページなどで紹介され、機運を高められてさらなる活動につなげていかれたいという方針を示していただきました。私が思いますに企業の方々や団体の方々の立場に立っていただいたときに、御提案申し上げたような認定制度を設けていただきますと、オレンジリボンキャンペーンの期間以外においても協力を求めていただきやすいのかなと思います。
もう一度お伺いさせていただきます。ホームページで紹介いただくだけではなくて、しっかりと制度を設けていただく必要があると思うんです。このことについて、もう一度見解を求めたいと思います。そういった制度を設けられない中で、どういった形で、では、さらなる企業、団体との連携を図っていかれるつもりなのか、お考えをお伺いできないでしょうか。
答弁:福祉部長
ただいま初問の答弁で、そういった企業さんの取組をホームページで御案内をさせていただいたということで、共感をいただける企業、団体の裾野を広げていきたいということに加えまして、今年度実施をいただいた企業さんでも、大津市と包括の連携協定を締結をいたしている事業者さん等にお声がけをさせていただいて、御協力をいただいたというところもございますし、固有名詞を言いますとコープしがさんですけれども、コープさんにつきましては企業様からお声がけをいただいて、いろいろと児童虐待なんかのお話をさせていただく中で、そういう取組やっておられるんでしたら私らもぜひ参加させてくださいというふうなことで御協力をお申出をいただいたようなところもございますので、あらゆる今持っている資源も含めて、しっかりと連携させていただくということ。そして、ホームページのところで制度ではないですけれども、まずはホームページでしっかりと企業さんの取組も御紹介をさせていただく中で、企業さんもこういう社会的な活動をしっかりと市がアピール、PRをさせていただくことで、連携の裾野また協力の裾野を広げていきたいというふうに考えております。