住宅用火災警報器の取り付け支援と設置率向上に向けた取り組みについて( R5. 12)
質問
令和5年11月、大津市消防団滋賀分団の一員として、住宅用火災警報器の設置及び適切な維持管理の促進を目的とする防火訪問に参加をしました。昨年度からアンケート項目が大幅に見直されたこともあり、対面での調査を円滑に実施することができました。住宅用火災警報器は、自動火災報知設備やスプリンクラー設備が設置されているマンション等を除き、全ての住宅に設置が義務付けされています。既存住宅を対象に設置が義務化されてから12年以上が経過をし、大津市において設置率は令和5年4月時点において85.9%と公表されていますが、令和2年4月時点における設置率は85.1%であり、3年が経過して0.8%の増加に留まっています。この間、相当数の住宅が新築されたことを鑑みると既存住宅における設置率は高止まりしていると評価するものです。
総務省消防庁は、令和元年から3年までの3年間における失火を原因とした住宅火災について、住宅用火災警報器の設置効果を分析され、100件あたりの死者数において、同警報器を設置している場合は、設置していない場合と比べて死者数が半減することを公表されています。また、住宅用火災警報器の設置は火災の早期発見につながり、居住者や近隣住民の避難や初期消火など、一連の活動により、被害を最小限に留めることにもつながることから、今後も設置率のさらなる向上に資する取り組みを継続して行っていく必要があると考えます。防火訪問に参加をして、設置されていないと回答された住民の多くは高齢者でおられました。住宅用火災警報器を定期的に点検し、交換の目安が10年であることをあわせてお伝えをしたものの、さらなる働きかけや取り付けに対する支援が実施されないと設置いただけないのではないかと感じました。
現在、大津市消防局においては、消防署を窓口として、住宅用火災警報器の取り付け相談や取り付け支援を行っておられます。しかしながら、ホームーページで案内が行われておらず、市民への周知が不十分であると評価するものです。また、この度、大津市消防団による防火訪問で使用されたアンケートの回答用紙には、個別の住所を記載する欄がなく、その結果から、設置されていない世帯を把握することができません。今後、大津市はどの様な方針のもとで、住宅用火災警報器が設置されていない世帯を把握され、設置が困難と判断される市民への支援につなげていかれるつもりなのか。設置率向上に向けた今後の取り組み方針とあわせて見解を求めます。
答弁:消防局長
現在、消防団に実施いただいている一般住宅の防火訪問において、住宅用火災警報器の未設置世帯を把握できるような方法を工夫してまいります。
次に、住宅用火災警報器の設置が困難な世帯に対する取り付け支援については、これまでから消防署において取り付けに関する相談や支援を行っており、広報おおつ等でお知らせしていましたが、今後は市ホームページについても積極的に活用してまいります。引き続き、住宅用火災警報器の設置率向上について地域の消防訓練等、あらゆる機会をとらえ、周知に努めてまいります。