地域産木材のさらなる利活用に向けた取り組みについて( R5. 9)
質問
令和3年10月1日、「公共建築物等における木材の利用の促進に関する法律」が「脱炭素社会の実現に資する等のための建築物等における木材の利用の促進に関する法律」として改正施行されました。国においては農林水産大臣が本部長、総務大臣、文部科学大臣、経済産業大臣、国土交通大臣、環境大臣が本部員を務める木材利用促進本部において、「建築物における木材の利用の促進に関する基本方針」が定められており、令和4年5月16日、滋賀県においても「建築物における滋賀県産木材の利用方針」の改定が行われています。これらの取り組みを踏まえ、滋賀県内の市町においては7市5町が従来の方針を変更されたものの、現時点において大津市が掲げる「公共建築物における地域産木材の利用方針」は国及び県の利用方針を踏まえたものとなっていません。
ちなみに、長浜市産材利用促進基本方針においては、従前から長浜市産材の調達や供給について、関係者の協議の場を設け、建設工程に合わせた部材の供給を行うための検討組織を整備すること、また、公共建築物等における長浜市産材の安定的な供給と需要の拡大を図り、木材利用の促進がより円滑に進むよう体制の整備を図るため、庁内関係課によって構成される「長浜市産材活用検討会」を設置することが定められています。同市に聞き取り調査を行いましたが、必要に応じて対応が図られており、大津市においても参考にすべき取り組みと考えます。
また、滋賀県においては、令和5年3月22日、環境の側面から県産材の利用を促進する「琵琶湖森林づくり条例」「滋賀県CO2ネットゼロ社会づくりの推進に関する条例」に加えて、経済の側面から県産材の利用を促進する「滋賀県県産材の利用の促進に関する条例」が制定されており、現在、同条例の制定を受けて「琵琶湖森林づくり基本計画(第2期)」の改定作業が進められています。
大津市においては今後、国及び滋賀県の取り組みを踏まえて「公共建築物における地域産木材の利用方針」の改定に取り組んでいくことになりますが、当該方針の実行性を高めるため、本市はどの様な点に留意すべきと考えているのか。地域産木材のさらなる利活用を図るためには、庁内関係課による連携体制の強化と木造建築物の設計および施工に関する知識および技能を有する市職員の継続的な育成が必要不可欠と考え、見解を求めます。
答弁:産業観光部長
1項目めの地域産木材のさらなる利活用に向けた取り組みについてでありますが、国や県の取り組みを踏まえて、本市においても、現在の「公共建築物における地域産木材の利用方針」について、改めて内容を検討する必要があると考えております。まずは、本市における様々な課題を抽出するとともに、木材利用が推進できるよう庁内連携の充実に向けて議論を深めてまいりたいと考えております。
再質問
庁内連携の充実に取り組んでいかれる方針を示されました。具体的にどのように連携の充実を図られていかれるお考えなのでしょうか。現時点でお示しいただける案等がありましたらお聞かせください。
答弁:産業観光部長
これまで農林水産課を中心に関係する所属であったり、また必要に応じて県、森林事業者等にも参加いただき、琵琶湖産材の補助制度や供給事業者の紹介、また、技術的な観点に関する情報交換会は実施してまいりました。今後方針の改定を検討していく中で全庁的な取り組みについても必要な視点であると認識しておりますことから、木材利用の促進のための体制については、県の方針、また、他市の事例等も参考にしながらしっかりと協議してまいりたいと考えております。