近江八景と東海道でつながる大津市と草津市の景観連携について( R4. 8)

質問

1点目、東海道の魅力を発信する統一案内看板のさらなる普及に向けた取り組みについて。平成29年10月に公益社団法人滋賀県建築士会大津地区委員会・同湖南地区委員会からモデル看板が両市に寄贈されて以降、平成30年11月には、びわこ大津草津景観推進協議会・東海道統一案内看板専門部会により同看板設置の手引きが作成され、現在、同看板は両市域のみならず、滋賀県内全ての宿場町(湖南市/石部宿 、甲賀市/水口宿・土山宿)に普及しています。びわこ大津草津景観推進協議会が継続して主催する「景観づくりチャレンジ隊」においては、建築士会協力のもと、両市の子どもたちによる東海道統一案内看板へのベンガラ塗り体験が継続されており、平成25年11月に調印された「びわこ大津草津景観宣言」の実現に寄与する事業であると高く評価をするものです。

 

今年度、草津市長は近畿2府5県の市町村61団体、協力会員として国土交通省近畿地方整備局、同府県、政令指定都市4市の12団体、計73団体が加入する「近畿地方都市美協議会」の会長を務めておられます。8月24日に開催された都市景観研修会では、東海道統一案内看板が紹介されており、今後もさらなる普及に向けて取り組まれることに期待をするものです。過日、私自身も三条大橋から日本橋へとつながる東海道の魅力発信を実現させるため、公益社団法人滋賀県建築士会大津地区委員会の一員として、京都市都市計画局を訪問してまいりました。滋賀県内における取り組み事例や設置にあたっての留意事項などについて説明をさせていただき、東海道統一案内看板の普及に取り組む意義を再認識する機会となりました。

 

令和3年2月通常会議、私は東海道統一案内看板を全国の宿場町に設置いただけるよう、草津市と連携を図りながら取り組まれることを提言しました。近江八景と東海道でつながる大津市と草津市の魅力を全国に発信し、他の宿場町からも共感をえることは、次世代に理念を継承する上で重要と考えます。大津市からは、東海道統一案内看板の手引きを送付し、設置いただけるよう働きかけていくとの方針が示されましたが、今日に至るまでの間、具体的にどの様な働きかけが行われ、その成果はどの様なものであったのでしょうか。同看板のさらなる普及に向けた今後の方針とあわせて見解を求めます。
 
2点目、びわこ大津草津景観宣言のさらなる実現に向けた取り組みについて。令和4年5月、「近江八景と東海道でつながる大津市と草津市の景観づくり」が都市景観大賞/景観まちづくり活動・教育部門において優秀賞に選定され、令和2年3月には公益社団法人日本都市計画学会関西支部が主催する「関西まちづくり賞」を受賞しました。これまでの間、両市の連携にご尽力くださった関係者の皆様に心から敬意を表させていただきます。これは私自身の実感ですが、行政のみならず、両市の市民、両市の市議会、東海道のまちづくりに取り組む団体、大学、商工観光団体などが理念を共有し、両市の連携をより良い形で発展させることに取り組んできたことが評価につながったと考えます。

 
令和5年11月には「びわこ大津草津景観宣言」が両市市長によって調印され、びわこ大津草津景観推進協議会が設立されてから10年という節目の年を迎えます。令和5年度、大津市はどの様な方針のもとで「びわこ大津草津景観宣言」の実現に向けた事業に取り組んでいく方針なのか。これまで取り組んできた活動の成果とあわせて見解を求めます。

 

答弁:都市計画部長

まず初めに、1点目の東海道の魅力を発信する統一案内看板のさらなる普及に向けた取り組みについてでありますが、東海道統一案内看板設置に向けた働きかけとその成果につきましては、議員お述べの公益社団法人滋賀県建築士会と共同で開催する「景観づくりチャレンジ隊」のほか、令和2年3月に東京日本橋の「ここ滋賀」で、東海道、統一案内看板のPR事業を行いました。
また、令和3年度には、東海道の宿場町にある全国33の自治体に、東海道統一案内看板の手引きを送付し、設置いただけるよう働きかけました。現在、滋賀県下をはじめ、三重県三重郡朝日町含めて、33基(追記:沿道含め35基)が設置されており、取り組みが広がりつつあると考えております。今後も、草津市や公益社団法人滋賀県建築士会のほか、同事業に賛同いただける方々とともに、東海道統一案内看板のさらなる普及に取り組んで参りたいと考えております。
 
次に、2点目の「びわこ大津草津景観宣言」のさらなる実現に向けた取り組みについてでありますが、両市で連携協力して景観に関する施策に取り組むため、令和3年3月に「びわこ東海道景観基本計画」を策定し、広域的な観点から良好な景観形成に取り組んでいるところであります。
また、策定作業を進めている第二次大津市景観計画においても「びわこ東海道景観基本計画」を反映し、琵琶湖の対岸からの眺望に配慮した景観づくりを目指していきたいと考えております。令和5年度は、議員お述べの通り「びわこ大津草津景観宣言」から10年の節目となりますので、草津市とより一層連携を深める契機として参りたいと考えております。

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